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社会学作家の秋嶋亮(旧名・響堂雪乃)氏が新著のインタビューで、ネトウヨが登場した背景について詳しく述べています。ぜひお読み下さい。
編集者: ここ最近はマスメディアだけでなくブログなど個人メディアの右翼化も凄まじいです。かつて秋嶋さんの仲間だった人々も続々とネトウヨに転向しています。
秋嶋: 要は金目でしょう。そもそも自分たちだけいい思いをしようという根性がけしからんじゃないですか(笑)。あれだけ仲が良かったわけだから、一声かけてくれたらよかったのに(笑)。これは典型的な「サラミ戦術」ですよ。要は懐柔によって反抗的な勢力を解体する手法なわけですね。いずれにしろ有名な保守系ブログが自民党ネットサポーターの下請けであることは今時常識です。そうやって連中は内閣官房費からカネを貰って、「安倍ちゃん最高!」みたいな記事を書いているわけですよ。
編集者: 政府が個人メディアを世論誘導に利用する意図は何でしょうか?
秋嶋: 社会学者のコーンハウザーは『大衆社会の政治』という著書の中で、現代社会においてはマスコミよりも身近なオピニオン・リーダーのほうが影響力を持つと分析しています。要するに世論誘導には新聞テレビよりも共同体(地域や組合や宗教やコミュニティなど)の中心人物を使う方が効果的だというわけです。おそらくこのような論理のもとで著名なブロガーを論壇コントロールに取り込んだのではないかと思われます。これはいわば国家による「没価値(利害や立場にとらわれず論理的に思考して語ること)」の抹殺ですよ。
編集者: ネット右翼の台頭はここ5、6年のことのように思うのですが
秋嶋: 2007年の参院選がエポックな事件だったのではないでしょうか。それまで表に出なかった重大情報が選挙を前に2ちゃんねるなどで大量にばら撒かれたんですよ。例えばこれには財政投融資(特殊法人が国民資産を流用する制度)によって年金積み立ての大半が不良債権化しているという日本医師会のレポートなども含まれていました。
編集者: そしてそれがネット世論を形成し自民党を大敗させた。
秋嶋: そうです。これを契機に「新聞テレビによって世論を操作する」という旧来の支配スキームが破綻したのです。だから自民党としては2ちゃんねるやブログを主戦場とするデマゴーグの養成が急務となったわけです。仮説ではなく現にそれを端緒に自民党コミ戦(コミュニケーション戦略チーム)などという組織が出来ているわけですよ。これはもうネトウヨは国費によって活動していると言っていいでしょうね。
編集者: それにしても今時の保守ブロガーは殆どが似非右翼のように見えます。まともな保守なんて絶滅状態ではないでしょうか。街頭でも電脳でも、彼らの主張は恐ろしく単純で幼稚です。
秋嶋: 保守ブロガーの大半が平和主義へのポレミック(敵対的な意見をまくし立てること)を商売とする偽装右翼でしょう。そもそも保守派が「外国の軍隊が国内に駐留する状態での憲法改正」を支持するなど狂っていますよ。ナチス占領下のフランスでも、連合国統治下のドイツでも、これだけは絶対にやらなかった。
編集者: 結局、ネットの書き込みも大半がカネを貰ってやっているわけですね。
秋嶋: 例えばクラ〇ドワー〇スという会社は「政治系の記事作成。保守系の思想を持っている方限定。1記事で手数料込み800円」なんていうネトウヨの募集広告を出しているんですよ。最近では「あなたのIT力を、国の広報力に。内閣広報室では、首相官邸HPの運営、各種SNSの情報発信等を行う非常勤職員を募集しています!〆切りは10/22(月)必着」なんて広告を国が出している(笑)。そうやって国民の納めた税金が論壇コントロールに使われているわけですよ。もっとぶちまけて言うと、皆が汗水たらして働いて払った税金が「北朝鮮と戦争しろ!」みたいな書き込みに使われている。
編集者: 先ほど構造主義という言葉を使われましたが、ネトウヨの問題も利害関係から見ていけば間違いないということですね。
秋嶋: 「あらゆる発話の背後には特定の集団によって企図された文脈がある」という言葉のとおりです。そもそもこうやって全体を俯瞰すれば、ネトウヨは自民党から北朝鮮に繋がる同じ一味なわけですよ。そのような馬鹿馬鹿しさにこの国の構造がよく表れていると思います。
出典: 「北朝鮮のミサイルはなぜ日本に落ちないのか - 国民は両建構造に騙されている- 」(白馬社)
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