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巷ではドナルド・トランプが軍産複合体と戦う正義のヒーローだという愚説が飛び交っていますが、現実の世界ではトランプ政権が推進する先軍政治によって日米の軍事費は最高額を記録し、ネオコン(金融軍産複合体)は空前の利益を上げています。我々は今社会を正しく認識し、未来を予測するためにも、トランプ政権がどのような背景から生まれたのか理解しなくてはなりません。ブログ「独りファシズム」を主宰する秋嶋亮(旧名・響堂雪乃)氏がインタビューで語ったトランプ政権の実態をお読み下さい。
編集者: やはり核心は経済ということですか?
秋嶋: 北朝鮮のミサイルが日本に発射された2017年の8月、アメリカの兵器企業トップ10社の株価が全面高騰していました。これはその前年にトランプの大統領就任が決定して以来最高の出来高です。周知のとおりトランプ政権の閣僚は軍事企業のステークホルダーですから、それによって彼らが莫大な配当益や売却益を得ることは容易に想像できるでしょう。それだけでなく、彼らは(北朝鮮脅威を最大に煽った論功行賞として)退官後は関連企業に天下り、法外な役員報酬を手にするわけです。これは9・11同時多発テロを端緒に当時のブッシュ政権の閣僚たちが途方もない財産を築いたのと全く同じ仕組みです。結局、いつの時代も戦争が一番儲かるんですよ。
編集者: たまたま結果としてそうなった、ということはないでしょうか?
秋嶋:昨年の11月にトランプが来日して、(北朝鮮対策のため)迎撃ミサイルや戦闘機を売り込んだ際にもアメリカの軍需株は軒並み高値を更新していました。なかでもレイセオンやロッキードの株価は年初から比較すれば30%値上がりし、ボーイングや(無人兵器に特化した)クラトス・ディフェンスのそれに至っては実に70%近く高騰していました。これはダウ平均の上昇率が15%であることからしても異常な爆上げです。
編集者: いずれにしろ北のミサイル問題を理解するには、アメリカの政界事情を知っておかなくてはなりませんね。
秋嶋: そういうことです。ちなみにアメリカでは2010年に「シチズンズ・ユナイテッド」という歴史的な判決が下っています。要は2002年に定められたマケイン・ファインゴールド法(選挙候補者に対する企業献金の上限を定めた法律)が撤廃され、資本家がヒモ付きを政界に送ることが合法となったわけです。だからすでにアメリカでは国民代表議会が解体され、金持ちが法律や外交を決定するシステムが出来上がっているわけですよ。ドナルド・トランプもこの流れから登場したわけで、要は最初から軍産金融複合体の傀儡として用意されていた人物なのです。現実として彼の献金者リストを見れば金融、軍事、エネルギーに関わる多国籍企業ばかりですよ。
編集者: アメリカが民主国家なんてまやかしですね。
秋嶋: そもそもトランプは不動産事業に失敗して、今なおドイツ銀行やゴールドマン・サックスに莫大な債務があるのですよ。おまけに中国の銀行からもカネを借りている。そんな人間が大統領になったなら誰のために仕事をするか容易に想像できるじゃないですか(笑)。それに元々アメリカの組閣人事は「猟官制」です。つまり大統領選挙にカネを多く出資した者の順に閣僚ポストを得る仕組みが保障されている。すなわちどう転んでも軍産金融複合体による独裁は絶対なわけです。
編集者: バラク・オバマも「ウォール街の投資物件」などと揶揄されていましたが。
秋嶋: オバマも選挙公約の大半を翻し、多国籍資本に言われるままの政策を推進しましたからね。オバマが使った軍事費はイラク戦争を引き起こしたブッシュ政権よりも多かったのですが、退任の間際には100兆円のミサイル防衛計画まで承認しています。ちなみにこれは彼が削減した福祉予算と同じ額です。そして後任のトランプ政権も軍事費を拠出するため公的債務をさらに累積させると宣言しています。このようなケースからもアメリカという国が何者に支配されているか容易に理解できるでしょう。
編集者: いわゆる「ネオコン支配」ですよね。それほど酷い状態なのでしょうか?
秋嶋: 国防長官のジェームズ・マティス、中央情報局長官のマイク・ポンペオ、司法長官のジェフ・セッションズをはじめ、軍事にかかわる閣僚の全員が兵器産業のステークホルダー(利害関係者)です。要は戦争屋が政権運営を担っているわけですよ。そして財務長官、経済会議委員長、商務長官など金融閣僚ポストの全てがゴールドマン・サックスの出自者によって占められています。
編集者: 恐ろしい話ですね。日本の政治を決定するアメリカ議会が軍事と金融の寡占資本に掌握されているわけですから。
秋嶋: ちなみに財務長官は財政運営を所轄するだけでなく、金融・経済・税制を策定し、さらには通貨発行権を担い、連邦準備制度理事会や国際通貨基金の代表すら兼務します。つまり財務長官とは大統領を凌ぐ宗主国の権力なのですが、このポストは過去30年以上にわたりゴールドマン・サックス、メリルリンチ、シティバンクの出自者(あるいはそれらの関係者)による交代制なのです。そして彼らの投資物件として兵器メーカーが連なるという構造です。
編集者: 金融家と軍事産業の連合がアメリカ政界ひいては世界権力の核心であるわけですね。彼らの前では国家元首など子どもの使いのようなものです。
秋嶋: そういうことです。大統領なんて言われたとおりのことをするだけの存在です。繰り返しますが大統領補佐官、国防長官、中央情報局長官、司法長官、内務長官、国家通商会議議長などのポストの全てが軍需産業の関係者で占められています。そのうえ国務長官にはエクソン・モービルの元CEOが抜擢されている。このようにトランプ政権とは金融・軍事・エネルギーという鼎談(三者支配)の復権であるどころか、世界を破壊と混沌の渦動に巻き込む恐怖体制の再現と言っていいでしょう。そもそもイラク侵攻はこのような連合によって実行されたのですから、また同じような災禍が引き起こされ、日本が巻き込まれることは間違いありません。
出典: 「北朝鮮のミサイルはなぜ日本に落ちないのか - 国民は両建構造(ヤラセ)に騙されている - 」 (白馬社)
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