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日本は「首相が誰と会ったかわからない国」から卒業できるか これは、どう見ても異常事態だ(現代ビジネス)
http://www.asyura2.com/18/senkyo247/msg/678.html
投稿者 赤かぶ 日時 2018 年 7 月 14 日 01:17:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 


日本は「首相が誰と会ったかわからない国」から卒業できるか これは、どう見ても異常事態だ
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/56340
2018.07.13 三木 由希子 NPO法人情報公開クリアリングハウス理事長 現代ビジネス

首相の活動が確認できない

加計学園問題では、安倍首相が加計理事長といつ会ったかを、新聞の首相動静とFacebookで確認したと答弁。官邸の入館記録は1日保存で廃棄しているので、誰がいつ面会に来たかわからない。

柳瀬秘書官(当時)は、加計学園側との面会を愛媛県職員作成文書の存在が明らかになるまで、記憶にないと言い通した。首相や官邸幹部が何をしているのかは、行政文書で確認できないことがさも当たり前かのようになっている。

「官邸の最高レベルが言っている」「総理のご意向」と書かれた文科省文書が明らかになって以来、加計学園問題において、文書に書かれていることが言った言わないが問題になり、書かれていることは相手が勝手に書いたり言ったりした虚偽になり、会ったか否かは文書で確認できなければなかったことになるということを繰り返してきた。

国家戦略特区による獣医学部新設をめぐり、便宜供与があったか否かが争点の政治問題だ。そのため、記録がないことより、それを埋める文科省文書や愛媛県文書、今治市文書などに注目が集まる。

しかし、首相をはじめ官邸幹部の持つ権力と反比例して、その活動が行政文書として確認できないことは、明らかに異常な状況だ。

そして、首相をはじめ官邸側にはその活動を行政文書に記録し、説明責任を果たすという権力としての基本的な作法がない一方で、それを棚に上げて公文書管理の徹底を各行政機関に求めるというのは、完全なダブルスタンダードだろう。

首相をはじめ政権幹部の活動記録は、残されないのが当然なのだろうか?

以前に、「『佐川氏の日程は1日で廃棄』情報公開請求でわかった衝撃の実態」で、日本の実態とアメリカの状況を紹介した。

今回はさらに、アメリカで大統領をはじめ幹部職員や政府活動の記録がどう残されているのかを見ていきたい。

米大統領の日程表

米大統領は、任期中の公務の記録を保全し、国立公文書館記録管理局(National Archives and Records Administration; NARA)に保管され、それぞれが大統領図書館を建設して最終的にはそこで保管、公開される。

各大統領図書館はNARAによって運営されるが、運営は寄付金などでまかなわれ、建設から運営まで公費を使わない仕組みになっている。

各大統領図書館のウェブサイトを見ると、大統領任期中のスケジュールが公開されている。全部公開されずに、部分的に非公開になっているところもあるが、それでも、1日のスケジュールが克明に記録されていることがわかる。

2001年に就任したブッシュ大統領の2005年9月14日のスケジュールは、全部で12ページ。ここでは最初の一枚のみ掲載しているが、注目してほしいのは、AM7:05からとAM9:05からの部分。Pとあるが、これは大統領が電話をかけたということ。誰にいつ電話をしたのかまで記録されている。【1】



白抜きになっていて(b)(6)などと記載されている部分は、非公開部分とその非公開理由の条文番号だ。

一日のスケジュールには、出席した会合の出席者名簿、この日はヘリでの移動があったので搭乗者リストなどもついている。

このような記録が、任期中、ずっと作成されている。

もう一つは、ニクソン大統領の1969年6月1日の日程表だ。

日曜日だが、一日のスケジュールが始まった場所、公務に係る電話は市内、長距離の別にわけて、電話をかけたことを示すPと、電話がかかってきたことを示すRに区分されて記録されている。この日はヘリの移動があったため、乗客リストもこのスケジュールのあとについている。【2】



また、幹部職員のスケジュールももちろん作成され、廃棄されずにNARAに移管して永久保存されている。現在の行政管理予算局長のスケジュールが、情報公開請求により一部公開されている。【3】



スケジュールを見ていくと、大統領(POTUS)とロバーツ上院議員と電話とか、この時間にこの人から職務用の携帯に電話がかかってくる予定なども記入されている。

他の日のスケジュールを見ると、この時間にこの人に電話をする、というものもあったりする。

佐川前国税庁長官の日程表がスカスカでしかも1日保存だったのとは大違いだ。

判断や決定をする立場である権力や権限のある者が、いつ誰と会い、誰と話し、どこに行ったのか、どのような会議や打ち合わせなどに出ていたのかは、政府活動そのもの。

記録することで、不適切な接触や影響力の行使が監視されるという、権力に対する適切な抑止を働かせることにもなる。

日本では、昨年12月の行政文書管理ガイドラインで日程表をわざわざ保存期間1年未満と明示したので、首相の日程表があったとしても、短期間で廃棄することは法的に何の問題もない。このガイドラインの徹底を今、政府と与党は推進している。

結果的に、首相を筆頭に官邸幹部、政務三役、幹部職員などは、記録がない、あるいは短期で廃棄することで、何をしていても行政文書で確認ができない、監視が及びにくい環境にあり、たがが外れやすい状況にあると言えるだろう。

入館記録やミーティング記録

加計学園問題では、日程表だけでなく官邸の入館記録を1日保存で廃棄しているため、誰がいつ官邸を訪れたのかが、行政文書として残っていないことが明らかになった。

新聞等の首相動静を見れば、だれが首相に会いに来たのかはある程度わかるが、だからよいとはならない。行政文書として残っていないことが、そもそもおかしい。

官邸に入館するには「訪問予約届」が事前に出されているが、これが一日で廃棄されている。筆者は、2018年1月中の10日間分、訪問予約届を情報公開請求して入手して整理してみた。【4】



公開された予約届からわかったことは、ほとんどが各省庁から出されたものだったということだ。訪問先は、首相だけでなく、副官房長官、秘書官、補佐官などさまざま。ときどきどこから予約届が提出されたのかを不開示にしているものがある。

これらが、各省庁や自治体など以外から出されたもので、一部が報道関係で記者会見出席のため、それ以外は表敬的な訪問と思われる。

首相動静に出てくるような国会議員や自民党関係者などは出てこないので、予約届がすべての官邸訪問者で作成されているわけではない。事前届け出がないと入館できない場合、不要な場合がどこで線引きされているのかは不明だ。

いずれもしても、まともに入館者の記録が残される仕組みになっていない。

一方、アメリカの大統領府の入館記録は、訪問者記録として電子データで残っている。

オバマ政権では大統領府の入館記録が公表されていたが、トランプ政権になってすべて削除され、非公開方針となっていたところ、情報公開訴訟で争われ、再び公開されるようになった。

現在公開されている入館記録の一つが、大統領府の行政管理予算局への訪問者記録だ。【5】


※画像クリック拡大

記録されている項目には、訪問者の氏名や人数はもちろんのこと、誰を訪問するのか、いつ予定が入れられ、開始時間、終了予定時間、面会の場所などがある。面会等のログにもなっている。

ミーティングのログは別に作られ、大統領府の科学技術政策局のものが一部情報公開請求で公開されている。【6】


※画像クリック拡大

一覧表になっているログには、用件、ミーティングの設定者、参加者、日付、開始と終了時間などが記録されている。

重要なのは用件も記録されているところで、一覧表は、ちょうど科学技術政策局長候補者の面接が行われていた時期のもので、実際に面接を行っていたことがわかる。候補者氏名は不開示になっている。局長は今でも決まっていない。

実際に何が話されたのかは、別に記録が作成されていなければわからないが、訪問者記録とミーティング記録があれば、官邸だけでなく各行政機関でもいつ誰が来たのかわからない、などということは起こらないだろう。

議員からの問い合わせ、働きかけの記録

何を記録すべきかということで言えば、政官接触の記録作成問題がある。

先日も、名古屋市の中学校で行われた前文科事務次官の前川氏の授業について、自民党衆議院議員の指摘を受けて文科省が授業内容を報告するよう名古屋市教委に求めた問題に関連して、自民党議員からの接触記録を文科省が作成していなかったことが報道された(毎日新聞「文科省 前川氏授業照会 政官接触記録作らず 『不当要求でない』」2018年6月17日)

国家公務員制度改革基本法は、政官接触の記録の作成について必要な措置を講ずることを定めているが、実際の運用は不当な政官接触の記録だけを作成するとされている。

自民党議員からの政官接触は不当なものではなかったので、記録の作成義務はないというのが文科省の説明だ。

この仕組みでは、国会議員などからの接触を記録することによって、行政として接触を「不当なもの」と認定したことになる。記録すること自体が特別な意味を持ってしまうため、よほど悪質なものでなければ記録が作成されない。

国会議員などは選挙で選ばれている公職者として、行政職員とは異なる立場にあるので、国会議員やその関係者からの接触は、それ自体が影響力の行使にあたる。

それがすべて問題なのではなく、不当や違法な影響力の行使が問題になるので、前述のような記録作成基準が出来上がっている。

しかし、本来は影響力の行使に当たる政官接触はすべて記録して、それを公開して不当か否か、国会議員等の活動が適当か否かは有権者が判断し、選挙によって当否を決めればよい、というのが本筋だろう。

そうすれば、記録を作成するときに不当か否かを判断する必要もなくなる。

これも、アメリカでは連邦議員から政府機関への問い合わせ記録が作成されていた。一つが、FBIに対して連邦議員やそのスタッフが問い合わせ等を行った記録だ。【7】



いつ、誰が誰(あるいはどこ)に対して問い合わせ等をしたのか、用件は何であったかという問い合わせ概要がログとして記録されている。一番上は、コミーFBI長官にあてたものであることがわかる。

また、CIAからも同じような記録が公開されている。いつ、どの議員からどのような要件で問い合わせがあったのかが記録されている。【8】



これらはあくまでも概要やログなので、個別の案件についてさらに詳しく記録を残す必要があれば、別途作成されることになるのだろう。

なぜ記録が残るのか

日米を比較すると、何を公的な記録として残すのかということの違いだけでなく、記録そのものの作り方が違うこともわかる。

これを、やはりアメリカは違う、記録を大事にする、それに引き換え、と日本の状況を嘆いてしまうと、話は先に進まない。

なぜ記録は残るのかをかみ砕いて考えてみれば、一つは、権力や権限へのアクセス、影響力の行使を記録することで、政府が説明責任を果たし、政治的正当性を確保することになるという合意があること。もう一つは、その合意に基づき、記録の仕方を決めているということだ。

政治的なレベルの活動の何をどう記録するのかを、その都度個別に行政職員が判断することは、非常に負担が大きい。

一方、こういう場合はこう記録していくと決めていれば、記録を残すことは「作業」になる。この日常作業にしておくことが、ポイントだろう。

翻って日本はどうかと言えば、そもそも政治レベルの活動を行政文書に記録して残すことの合意そのものが、政治的にあるとは言えないだろう。

政治レベルの活動の説明責任が果たされる実態がないまま、政治的リーダーシップが発揮されている。このことがもたらす問題が、今、私たちが目の当たりにしている政治の姿だ。

公文書管理の問題がさまざま議論されているが、まずはこの問題を解決する必要がある。


































 

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コメント
 
1. 2018年7月14日 03:43:23 : 2I8vATYxdc : kv9zUwJrQrQ[1]
違法でなければ問題は無く、なんでもしていいという感覚の蔓延もこの国の政治主導に依るもの。まともな人間なら誰に問いかけずともこの感覚の異常ぶりは解るよな?

2. 2018年7月14日 07:14:20 : Y68Pgtf28U : bWTjBKvp2KI[79]
権力ってこんなもんだね
国民には、奴隷のように生きる道しかない。

安倍が好き勝手をした後には、又そのかわりが、出るだけのことです。


3. 2018年7月14日 07:29:00 : FTYbIQ5yN2 : HO@qd4Rq@ag[8]
国民が弱りきったら、国が滅ぶ。

バカは自分がただの寄生虫で、宿主が死んだら自分も死ぬことが分からない。


4. 2018年7月14日 08:47:56 : G8pg0pL4va : XCV9WX2v0Qc[20]
”入館記録”はPCにデータインプットした後”一日”で廃棄されるが正解。

記録は必ずある無かった事にしているだけだ。只、これを繰り返すと本当に記録は残されなくなる。


5. 2018年7月14日 09:50:33 : ABzezkVDCk : Nd3XGeBWb5c[97]
この現代ビジネスは安倍応援雑誌、内容もスピン。安倍が嘘つきで権力を持っているから記録がないというより消してしまったのであって無関係のことをごちゃごちゃ言ってごまかしてもらっては困る。

安倍は権力を使ってあったことをなかったことにしてごまかそうとしているだけだ。


6. 2018年7月14日 17:50:18 : 8mD9trwWtA : 2DCslDBeLgY[1]
アメリカの場合、疑惑を持たれたら、記録を証拠にして潔白を証明する必要がある。
記録がなければ、隠れてズルができるからだ。
日本の場合、潔白を証明する必要がないから、
あった記録をなかったことにして、嘘をついてごまかす。
首相の記録がないことが重大犯罪になるようにしないとこの国は終わり。
犯罪者がトップで悪いことをし放題。部下に命じて証拠隠滅。
それがバレても捕まえる検察も、犯罪者の部下だから捕まえない。
裁判になっても裁判所も犯罪者の部下。国が負けることはない。
マスコミも飴と鞭で飼い慣らし、真の報道をする者は排除。
都合の悪い質問には答えず、問題ないで終わり。
なぜ問題がないのか理由が全く理由になってない。
豪雨無視して宴会してたけど、対策していたから問題ない。
66時間無駄にしたけど、自衛隊出動も遅れたけど、適切に対応していたから問題ないって、
意味わかる人はいないだろう。
こんな国になってしまったのに、多くの日本人は問題意識も持たず、羊のようにおとなしい。
一揆とまではいかなくてもええじゃないかぐらいおきてもいいのに。
日本詰んでる。


7. 2018年7月15日 03:30:07 : IJjjrLkBu1 : Tp0IihGPIW0[3245]
  日本が自慢するスパコンの京など膨大な容量を確保できるIT時代であるのだから、公文書を一日で廃棄したり一年で廃棄したりする必要は無く、最低でも100年くらいは保管できるだけの優れた機器が有る筈だが、一向にそうした意図には使われない。
   たった一日やたった一年で行政文書を廃棄してしまうのは、それなりの理由があるからで、それは三木氏が紹介してくれた米国の文書管理の理由を聞けば明らかで、日本では米国が論ずる趣旨による保管は都合が悪い、に尽きるだろう。
   国民から徴税してそれを歳出する租税主義は、何だかんだと言っても、国民自身が納めた税金で全ての国の政策が担われるのであり、早い話が会員制組織に於いて、会員が納めた会費は会員総会でその使途が諮られ会計担当者に実務が依頼されるのと同様、租税主義システムも、税金を納めた国民の代表が集う国会で税金の使途の優先順位を法制化して決定する意味で会員制組織と変らないのである。
   例えば会員制組織の会長が、会計担当者とどのような会議を開いたか、あるいは会長室に誰が訪問し、どのような会話が交わされたか、それによっては会費が適正に使用されず、会員が承知しないところで流用されている疑いを持っても仕方が無いのである。
   俗にいう使途不明金、裏金等が公金から不当に捻出されないためにも、会員制組織も租税主義国も、会費や血税などの資金提供者がいつでも会長や総理、閣僚や運営委員、会計担当者や官僚や幹部公務員の公務に関して検証できるように準備されていなければならないのである。
   企業に於いても、株主が提供した資金を、どこにどのようにどれだけ使用して企業本体に影響を与えたかを検証できないような、財務処理が杜撰な企業は粛清される筈であり株は暴落するだろう。
   公的な立場を自分個人の私的なものであると考えることで、公務の軌跡を破棄しようが不記録だろうが自由だ、との認識が起きるのである。
   憲法はさることながら行政法などの公法を紐解けば瑕疵が明確であるが、問題は司法であり、司法による断罪無きところに正義は成立しない。
   そういう意味で、日本は法治主義ならぬ、人治主義真っ盛りのいわば無法主義国であり、租税主義、法治主義が理解出来ない、地盤看板カバンを引き継ぐ世襲制代議士が殆どを占める、贈賄型、人治主義型からの卒業も必要である。

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