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“本末転倒” 内閣支持率の為に政治を行う安倍政権
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2018年07月10日 世相を斬る あいば達也
NHKの世論調査によると、≪安倍内閣を「支持する」と答えた人は、先月の調査より6ポイント上がって44%だったのに対し、「支持しない」と答えた人は5ポイント下がって39%で、4か月ぶりに「支持する」が「支持しない」を上回りました。≫、ということのようだ。本当に、我が国の国民の、内閣支持率の実相がこのようなものであるなら、このような国の人々に何を言っても、何かを説得しても無駄ではないかと思う今日この頃だ。
筆者の感覚からすると、そもそも論的に支持政党は概して変わらないものなので、野党に期待する人間が安倍内閣を支持することはあり得ない。政党支持率をみて判ることだが、自民・公明で40.8%、立憲・国民・共産・社民・自由で12%と云うのがNHKの調査結果だ。しかし、最近の衆議院選などの比例区の比較をみると、野党系政党の合計得票は55%で、与党系が45%なのだから、政治的関心が強い層では、40:12と云う政党支持の数値には大きな疑問が生じる。
無論、NHKにも言い分はある。いやいや、「支持なし」の39%が味噌なのですよ。この最大の政党支持率調査の難関が、この40%近い「支持なし層」の右顧左眄で、風見鶏のような調査の方向が決定します。当然、自民系の内閣であろうが、リベラル系の内閣であろうが、内閣支持率は、この「支持なし層」の気分次第でアップダウンするのが現状です。つまり、内閣支持率を確保するためには、「支持なし層」の人気取りを意識して政治を行えば内閣の基盤が盤石になると云うメカニズムです。おそらく、本音は、そういうことだろう。
しかし、NHKの世論調査を詳細に見ていくと、内閣支持率についても、政党支持率についても、重大な見逃しポイントがある。まず、≪全国の18歳以上の男女を対象にコンピューターで無作為に発生させた固定電話と携帯電話の番号に電話をかける「RDD」という方法で世論調査を行いました。調査の対象となったのは2075人で、59%にあたる1221人から回答を得ました。≫とあるが、回答をしなかった41%の人々はどういう人々だったかが問題なのだ。@多忙で番号を押す暇がなかった。A政治にまったく無関心、B個人情報が洩れると危惧する人々、CNHKと聞いて拒否反応を起こす人々、等々に分れるのだろう。
つまり、どちらかというと、内閣に非協力的な性向のある人々が、この調査に協力しなかった傾向が窺える。この41%の人々の内閣支持率を4:6と仮定すると、内閣支持率は、支持48.8%、不支持51.2%になる。つまり、現時点でも、内閣支持率は不支持率を上回っていないわけで、そう悲観することはない。ただ、調査に協力しない人々は、投票行動も起こしにくいことに留意する必要もある。
次に考えておきたいのが、個別の質問への回答と、総合点とも言える内閣支持率の間に乖離がある点だ。“働き方改革”では、賛成41:反対47、“カジノ法”では、賛成16:反対34、“参議院定数増”では、賛成11:反対36、“加計理事長の説明”では、納得13:納得せず77、“佐川理財局長告発”では、告発せず16:告発すべき38と云う按配で、どちらかと言うと内閣への風向きは厳しい。
しかし、内閣支持率は6%もアップしているのだから、整合性を認めにくい調査結果が表れている。非回答の人々の性向を加味すれば、6%アップは消えるかもしれないが、それよりも、「支持なし層」の人々が意外に政権に鷹揚であるとみるべきだろう。誰がやっても“似たり寄ったり感”と云う虚無的国民感情というものがあるのかもしれない。或る意味では、政治に頼らずに生きていこうと思っている人々だ。ただ、現実には、起きてから寝るまで、或いは寝ている最中も、我々の生き様には政治が関わっているのが現実なのだが……。
まぁ考え方によれば、個別案件で、まっとうな意識があるのが救いと言えば救いだ。日本人が、安倍政権とは違い、まっとうな感覚は持ち合わせている。ただ、総合点数として評価した時、評価が調整値を含めると、だいたい半々、幾分不支持が多いのが現実なのだろう。こんな風に考えると、NHKの世論調査も馬鹿には出来ないと言えるが、ここまで考えないと、着地点が見つからない世論調査は意味があるのか考えものである。
ただ、現実には、この内閣支持率向上のためだけに、安倍内閣が政治を行っているのは事実で、メディアが注目する政治シーンをこまめに調整修正することで、官邸が政治ショーを行っているのが安倍政治なのだろう。無論、政治ショーに目を奪われる層の国民は、本来、生活に関係する法律や条約が、国会や閣議で決定している事実を知ることはないようだ。国会議員を国会に送りだしているのが、自分たちである意識さえ希薄なのではないのだろうか、不思議な国民である。
いや、不思議と云うのは失礼に当たる。筆者が常々言い募っている「民主主義」の前に米国による植民地と云う国の位置づけが理解されているのであれば、この不思議は、実は当然の帰結だとも言える。このように考えると、案外、国民はすべてを見通したうえで、それぞれに、それぞれの対応で対処していると考えることも可能だ。オウムの死刑囚の処刑にサインした法務大臣が、翌日自民党の宴会部長になっておだを上げようと、平成最大の災害が起きている最中、宴会でおだを上げていようが、こいつらが居ようがいまいが、災害は起きるべくして起きたのだ。
慌てふためいた安倍官邸が、外遊を取りやめても、米国支配に染まりきった霞が関官僚らが、政治を切り盛りしているのが現実で、600人しか災害援助に自衛隊が出動していないのに、21,000人が出動をフェイクニュースを流す政党幹部がいるのだが、そんなことはどうでも良いと、鷹揚に構えるなど、日本国民もたいしたものである。まぁこのような現象をみると、野党が政権政党になった時も、この手は使えるわけで、立憲民主党内で、内閣支持率向上委員、マスメディア監視委員などを選定して、今から対策を練っておくべきなのだろう(笑)。
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