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いかに嘘つきか浮き彫りにした、加計理事長たった25分の緊急会見  新恭(まぐまぐニュース)
http://www.asyura2.com/18/senkyo247/msg/281.html
投稿者 赤かぶ 日時 2018 年 7 月 03 日 23:55:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

いかに嘘つきか浮き彫りにした、加計理事長たった25分の緊急会見
https://www.mag2.com/p/news/363845
2018.07.03 新恭(あらたきょう)『国家権力&メディア一刀両断』 まぐまぐニュース



 
各メディアが大阪北部地震に力を入れる最中の6月19日、さまざまな疑惑の渦中ある加計学園理事長・加計孝太郎氏が緊急で記者会見を開きました。以前より「モリカケ問題」を追及し続けている元全国紙社会部記者の新 恭さんは、自身のメルマガ『国家権力&メディア一刀両断』で、この会見について「たった25分で中身はなく、安倍総理の責任を背負う姿勢をみせるためだけに開かれた会見」と指摘。答弁でウソをついた内閣が転ぶのは時間の問題だと分析しています。

加計理事長の「不意打ち会見」に翻弄された地元記者クラブ

渦中の人、加計学園理事長、加計孝太郎氏がようやく「記者会見」らしきものを開いた。

安倍官邸と自民党が、野党のたび重なる証人喚問要求を拒否してメディアから遠ざけてきたその人が、突然、カメラの前に現れたのだ。

会見の時間は、わずか25分だった。最初の5分は学園のあいさつや宣伝のようなもので、実質的な質疑応答は20分だけ。「このあと、公務がありますから」と、加計理事長は足早に会場を去って行った。

午前11時からの会見設定。その2時間前にFAXで記者会見開催の知らせを地元記者クラブ加盟の本社、支局に送りつけ、あたふたと駆けつけた50人ほどの記者を、たった20分の会見でほったらかしにして出ていく。

地元放送局記者から「なぜこのタイミングで会見を?」と質問された加計理事長は「理事会の中で私も含めた処分をしていただいた。その報告をさせていただくということで」と答えた。

処分というのは、同学園の渡辺良人事務局長が愛媛県にウソの報告をしたと急に言い出したことについてだ。

3年前、加計理事長が安倍首相に面会して獣医学部新設計画を説明したと愛媛県の記録文書に記されている。昨年1月20日まで加計孝太郎理事長とは獣医学部新設について一度として話したことはないと言い張る安倍首相の発言と明らかに矛盾する。

これについて渡辺事務局長は「たぶん自分が言ったのだろうと思う。ウソというか、その場の雰囲気で…」と、愛媛県庁へ奇妙な謝罪に訪れ、記録の内容を否定した。

このままでは安倍首相を加計学園が窮地に追い込んでしまうから、渡辺氏がウソをついたことにして、3年前のことはなかったことにしよう。そんな加計理事長の意向を受けて渡辺事務局長が泥をかぶったのだろう。だからこそ、学園として理事長と事務局長の処分をし、恰好をつける必要があった。

その処分内容の発表という名目で、地元記者を集め、加計理事長が記者会見をしたという実績もつくってしまう。姑息な考えだ。

むろん、渡辺事務局長の奇妙な訂正・謝罪について、中村時広愛媛県知事が「記者会見して発表するという手順を踏むべきだ」と、加計理事長の行動を促したことも意識していただろう。

愛媛県が国会に提出した内部文書。2015年2月25日に加計理事長が安倍首相と面談したさい、獣医学部新設計画を説明、安倍首相が「そういう新しい獣医大学の考えはいいね」とコメントしたと記述されている。

加計理事長の会見は、2015年2月25日に理事長と首相は会ったのか、電話かメールで連絡したのかと、ごく当たり前の質問から始まった。加計理事長は「3年前のことなので記憶にもないし、記録にもなかった」との理由をあげ、否定した。

記憶と記録になかったら、会っていないということにはならない。記者たちは本来ならここで突っ込むべきだろう。2月25日の記録を調べたのなら、その日はどのようなスケジュールだったかをうかがいたいと。

東京にいたのか岡山にいたのか、それとも別の場所か。会合や会食はあったのか。あったとすればどのような顔ぶれがそろったのか…。詰めていく質問はいろいろ考えられる。

安倍首相も面会を否定しているが、その根拠を示していない。首相の言っていることが本当なら、加計理事長は親友のためにも、2月25日の行動を秘書に確認するなどして具体的に示すべきである。

加計理事長は、渡辺氏が加計・安倍会談をでっち上げたという意味の証言をしていることについて「渡辺事務局長が勝手にやった」と述べた。それなら、怒り心頭のはずだ。ところが、「ことを前に進めるために申し上げたということです」と代弁し、罪の重さについては語らない。

ここで、記者は「ことを前に進めるとは、どういう意味か」と聞くべきだった。

加計理事長が安倍首相に計画を説明したとウソをつけば、愛媛県が、本気になるということか。ウソで実現可能性を印象づけなければならないほど、県は消極的だったのか。

そんなウソをつくまでもないだろう。安倍首相の秘書官だった柳瀬唯夫氏はそのころすでに安倍首相の意を受けて動き始めていたはずだ。

渡辺事務局長が愛媛県を訪れて報告をしたのが、2015年3月3日のことだ。

柳瀬氏は首相官邸で2015年2〜3月頃に加計学園関係者と面談したと国会の参考人招致のさいに証言している。

柳瀬氏から「2月」という言葉が出ている以上、2月中に官邸で加計学園をめぐる何らかの判断が下されたと解釈するのが自然だ。柳瀬氏が2015年2〜3月頃に加計学園に資料の提供を求めていたことも明らかになっている。

2月25日に加計理事長が柳瀬秘書官同席のうえで、獣医学部新設計画を安倍首相に説明したからこそ、柳瀬氏が、内閣府の国家戦略特区担当者に橋渡しする準備を始めたとみるべきではないだろうか。

同年4月2日、加計学園、愛媛県、今治市の担当者が藤原豊・内閣府地方創生推進室次長と打ち合わせをしたあと、官邸で柳瀬氏と面談している。すべて柳瀬氏が取り計らったものであろう。

その2か月後に愛媛県と今治市は共同で国家戦略特区提案を申請。4か月後には、地方創生推進室次長だった藤原氏が加計学園の岡山理科大を訪問、同学園の車で今治市の獣医学部建設予定地に向かっている。計画実現に向けて猛スピードで進んでいくさまがよくわかる。

ある記者が質問した。「構造改革特区で認められないなか、打開策として虚偽の発言をしたのなら、虚偽の発言の上に新設された獣医学部ということになる。これについてどうお考えか」

本当かウソかはともかく、加計学園の事業説明を安倍首相が「いいね」と評価したという報告が、愛媛県や今治市を勇気づけることはたしかだ。県、市合わせて96億円という巨額補助金交付の決断が、ウソの報告のもとに行われたとしたら、それはそれで重大な問題である。

加計理事長は記者の質問にまともに答えない。

「虚偽の発言といえば虚偽の発言だが、前に進めるためにあくまでやったということと聞いている。申し訳なかったと思っている」

記者「では、前に進めるためであれば…」

加計「いや、だからそんなことはありません」

「前に進めるため」というフレーズを呪文のように繰り返し、悪質な意図がないかのごとく装うが、渡辺氏の告白が本当なら、詐欺的な報告であったことになってしまう。ここまでして、安倍首相を守ろうとする。うるわしい友情か、浅ましい欲望か。

モリカケ問題で、安倍首相とその仲間たちがいかにウソつきで、信用ならないかが浮き彫りになった。

以前の内閣なら、とっくに吹っ飛んでいただろう。これほど信頼を失っても、内閣支持率は低水準ながら底堅く、いまだに生きながらえている。その背景に何があるのか。

総裁選の対抗馬と目される石破茂氏は以下のように分析する。

「安倍総理を信頼できないという層もありますが、それでも野党よりはいいに決まっている。総理はトランプ大統領やプーチン大統領とも仲良しだし、経済も悪くない、就職もできたし、株価も高いし、まあいいじゃん、ということではないでしょうか」(Yahoo!ニュース編集部のインタビューより)

信頼できない首相でも、生活が苦しくても、人手不足のこの国で求人はあるし、今のところなんとか食っていける。長期政権で国際舞台でもそこそこ顔が知られ、トランプ、プーチンといった厄介な男たちに気に入られる人材はこの国の政界にはいないだろう、などという空気。人心の疲労感から生まれる、諦めに似た酩酊が広がっている。

石破氏がポスト安倍を狙っているのは確かであろう。あまりのんびりしていると、小泉進次郎氏に追い越されてしまう。

しかし、誰がなろうと、金融、財政ともに規律を失った安倍政治の後始末は、貧乏くじを引くようなものだ。真っ当な姿に戻そうとすれば、たちまち不景気になり、国民の総スカンを食らう恐れがある。

石破氏は、安倍政治を正面から批判する代わりに、こういう話を持ち出した。

1940年、斎藤隆夫衆議院議員が帝国議会で軍部を批判する演説を行い、衆院議員を除名された。その翌年12月、日本は太平洋戦争に突入する。

「国民が政府を信頼しているのをいいことに、『あった』ことを『なかった』と言う。戦前の日本はそうして転んでいったのです」

明らかに、安倍首相を意識した発言だ。

自民党内で「安倍おろし」の風が吹かないのをいいことに「あった」ことを「ない」と言い続けているのが、安倍官邸と、忖度官僚、そして一部の大学関係者たちである。

ウソをついている人間は、「知らない」「記憶にない」「していない」と結論だけは言うが、その根拠となる細部を説明できず、理解不能な言い方で、その場を切り抜けようとする。

安倍首相が「腹心の友」と呼ぶ加計孝太郎氏の記者会見もまさにそうだ。理由なき「緊急会見」をセットし、加計問題を追及してきた東京のメディアや雑誌、フリーランスの記者を閉め出したうえで、かみ合わない応答という武器を繰り出す「不意打ち」だった。

岡山の記者は、加計学園の本拠を抱えているといっても、学園からの情報発信はなく、獣医学部新設をめぐる疑惑にはほとんどタッチしていない。取材の中心は永田町と今治市であり、大メディアにとっては基本的に本社マターだ。

ようやく巡ってきた加計孝太郎氏への質問が通り一遍で突っ込み不足だったのも、ある意味やむをえないだろう。しかし、参加を呼びかけておきながらわずか25分で終わりという会見時間の仕掛けに屈して、すごすご引き上げたのは記者としていかがなものだろうか。

もちろん、加計学園のやり方は最悪だ。そもそも、加計学園にしかできない獣医教育が可能で、それが重要な国家戦略だというのなら、国民にそれを分かりやすく説明すればすむ話ではないか。それをするべき加計理事長自身が逃げ隠れしたり、ごまかしたりするから疑惑が深まるのだ。

安倍首相との付き合いについて、加計氏はこんな話を周囲に漏らしていたという。

「安倍総理とゴルフに行くのは楽しいけどお金がかかるんだよな。年間いくら使って面倒見てると思う?」(週刊新潮2017年7月20日号)

加計氏がどのように安倍首相と付き合っていたのか。飲食やゴルフなどの費用の大半を加計氏が出していたのではないのか。記者会見ではそのようなことについても追及してほしかった。

image by: GoogleMap(茶トラミッキー)

新恭(あらたきょう)
記者クラブを通した官とメディアの共同体がこの国の情報空間を歪めている。その実態を抉り出し、新聞記事の細部に宿る官製情報のウソを暴くとともに、官とメディアの構造改革を提言したい。記者クラブを通した官とメディアの共同体がこの国の情報空間を歪めている


















 

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コメント
 
1. マッハの市[1815] g32DYoNugsyOcw 2018年7月05日 01:45:23 : q6CyJOZVWI : EG6xGZ09jSI[23]
晋三の嘘から始まった加計疑獄。
どうあがこうとも逃げられんだろうに。 哀れ、安倍晋三 加計孝太郎

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