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焦点・論点 成蹊大学名誉教授(政治哲学)加藤節さん 安倍晋三首相を“叱る”[しんぶん赤旗]
http://www.asyura2.com/18/senkyo247/msg/259.html
投稿者 gataro 日時 2018 年 7 月 03 日 13:56:51: KbIx4LOvH6Ccw Z2F0YXJv
 


 

焦点・論点 成蹊大学名誉教授(政治哲学)加藤節さん
安倍晋三首相を“叱る”

しんぶん赤旗 2018年7月3日【3面】

 安倍晋三首相の学生時代の教員の一人で、安倍政権を舌鋒(ぜっぽう)鋭く批判してきた成蹊大学名誉教授の加藤節さん(政治哲学)に現代日本の政治状況について聞きました。

 (松田繁郎)

現代日本にはびこる「非合法性」国民多数が声あげ乗り越えよう


 ―「卒業生」の安倍首相を叱っていますね。
 僕は、安倍晋三氏を「無知」(ignorant)と「無恥」(shameless)という厳しい言葉で呼んで物議を醸したのですが、安倍氏は本当に歴史を知らない。一国の首相としてうそつきと呼ばれても恥じない。国会で森友学園問題を野党から追及されて「私や妻が関係していたということになれば、総理大臣も国会議員も辞める」と言いましたが、もはや、国政を混乱させ、政治不信を招いたことへの結果責任を取って政治家を辞める決断力もない。

 現実を論じるときに、僕は主語と述語という言い方をします。「現代日本」を主語としたときに、もっとも的確にそれを示す述語は何か? それは「非合法性」(illegality)だと思います。現代日本には「非合法性」が瀰漫(びまん)しているからです。

 安倍政権は憲法も伝統的な憲法解釈も無視する。官僚の世界では文章が改ざんされ隠蔽(いんぺい)される。大企業は法令順守をしないでデータを改ざんして隠す。「働き方改革」を含めて非常にまずい状況です。

 近代政治思想を原理的に探究し、民主主義の基礎を築いたジョン・ロック(1632〜1704年)は「法が終わるところ、暴政が始まる」といいました。つまり、政治にとって法を守ることが重要なのです。人間が人間であることの証しである「固有権」(property=生命・健康・自由・資産)を法的に守らないのが彼のいう「暴政」です。

 ただ、「法の支配」といっても、結局は「人の支配」なのです。最高裁長官や内閣法制局長官の人事も事実上、内閣が決めています。立憲主義には、安倍首相のように法を信頼しない人が出てきたら、立憲主義が簡単に無に帰する脆弱(ぜいじゃく)さがあることに注意する必要があります。法を無視したり、法の解釈を勝手に変更したりしたら立憲主義が成り立たなくなる。そのとき、どうするか。

 権力が法を破って暴走するときに、ロックが唯一の歯止めにしたのが「抵抗権」「革命権」です。結局、民主主義(リベラル・デモクラシー)による歯止めしかない。「法の支配」が「人の支配」に転化したとき、それを乗り越える運動としての民主主義が重要になります。「憲法守れ」「法を守れ」と国民の多数が声を上げて「不法な権力」を乗り越えていく方法しかないのです。それによって野党をわれわれが支えていかなければ力にならない。立憲主義を強化していくには「抵抗権」や「革命権」を極致とする民主主義が重要だというのがロックからのメッセージなのです。

 ―加藤さんが大学院3年のとき、著作集の校正・編集を通じて交流した南原繁・元東大総長は、吉田茂首相から、空論をもてあそぶ「曲学阿世(きょくがくあせい)」の徒とまで言われながらも、戦後日本がすべての連合国と平和条約を結ぶ「全面講和」を主張しました。

 南原繁は非常に面白い意見の持ち主でした。彼は1946年、東大総長時代に第90回帝国議会の貴族院の勅撰(ちょくせん)議員として、GHQ(連合国軍総司令部)の憲法案の審議に参加し、吉田首相と丁々発止のやりとりをしました。

 安保政策について南原は当初、憲法9条に賛成せず、必要最小限の自衛のための兵力は必要だとしていました。その際、南原は、「自衛権」だけではなくて、日本の国際社会への復帰を考えたわけです。つまり、主権国家の論理と、国際社会に復帰して国連軍の一員として平和を破る勢力に対処する論理との二段構えで、必要最小限の自衛のための兵力と言ったのです。

 南原は、政治の目的は何か、政治が仕えるべき価値は何かというときに、永久平和を実質的な内容とする「正義」を重視しました。その際、南原は、「正義」は一つであり、それが支配する世界も一つでなければならないと考えました。

 そこから南原は、普遍的な「正義」が支配すべき一つの世界を分断する「冷戦」やそれを助長する動きに加担する日本の方向はまずいと考えて「全面講和」を主張し、「冷戦」の一方の陣営にくみする「片面講和」を進める吉田首相と対決しました。

 その後、南原は同じ論理に立って日米安保条約に反対し、再軍備にも反対しました。また南原自身は晩年、核時代における憲法9条の人類史的意義を認める立場から、それを変えるべきではないと主張しました。

 僕も南原に連なる護憲派として、日米安保を解消して多元的な平和条約をあらゆる国と結ぶ、まさに「全面講和」で中立を守るべきだというのが憲法9条の精神だと思っています。

 ―そうした観点から、米朝首脳会談後、「在韓米軍の縮小」を「望ましくない動き」(「日経」6月13日付1面)と、朝鮮半島における平和の構築を歓迎しないような論調をどう見ますか。

 米朝首脳会談については曖昧だとか抽象的だとか、いろいろな批判があることは承知していますが、核戦争の危機が遠のいたことは大事に考えなければならないと思います。その点で韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領が果たした役割は大きいですね。民主化に命をかけてきた人で、理想と現実感覚とを兼ね備えた、世界でもっとも優れた政治家の一人だと思います。

 日本の戦後政治の最大のねじれは、憲法9条と日米安保とのねじれです。マスコミの論調を見ると、日米安保条約が第二の「国体」(国家体制)で、手をつけてはいけない“神聖不可侵”のようにされています。日米安保のような既成事実が圧倒的な拘束力をもつ政治の世界だからこそ、逆に、何かを始める人間の能力に賭けて制度を変えていく、政治をつくりかえていくことが重要になってきます。

 未来を予測して現在の生き方を決め、人間にふさわしい善(よ)き生の条件を考える能力としての知性を復権させて、政治をつくりかえ、組みかえていくべきだと思います。

 敵を味方にし、中立にし、中立者を味方にしていくというかたちで、言葉によって相手を説得し、相手の変化を引き出していく。人間は変わりうるという人間の「可変性」を信じ、人間は何かを始めることができるとの人間観に立って交渉を積み重ね、現状を変革していくことが大切です。

 かとう・たかし 1944年長野県生まれ。東京大学法学部卒業。成蹊大学名誉教授。著書『近代政治哲学と宗教』『南原繁』『ジョン・ロック』、訳書『完訳 統治二論』『寛容についての手紙』ほか多数。


 

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コメント
 
1. 2018年7月03日 19:55:47 : fI52K9Y0kg : vyGxWIvu56o[68]
●でんでん裏口卒業でんでん
加藤節成蹊大名誉教授の姉「安倍晋三は必修の政治学授業に一度も出席しなかったが、気付くと卒業してた」
アベシンゾーに今度は「裏口卒業」疑惑だそうでw 嘘で固められた人生w 口から出る言葉も嘘ばかりw コイツ、アルファロメオに乗って大学行ってたんだろ? 安倍晋太郎の息子で安倍晋三なんだから、大学でも有名人だ。知らないヒトはいない。それが自分の講義を履修していて出席しなかったら、講師としては気になるわな。一度も出席してないというのは出欠取ってりゃすぐに判るわけで、単位を出さず、不可にしたというんだが、何故か誰かが「可」に書き換えて、ちゃっかり卒業していたというんだから、いかにもアベシンゾーらしい経歴ですw
http://my.shadowcity.jp/2017/02/post-10558.html
●<むむっ>安倍晋三さん、大学時代「政治学」の評価「不可」との情報。
成蹊大学加藤名誉教授のお姉様のお話。「安倍晋三氏は必修だった政治学の授業に一度も出席しなかった。だから不可を付けたが気が付いたら卒業していた。どんな秘策を使ったか知らないが、こんな輩が日本の総理大臣だということを私達は肝に命じるべきだろう。」
加藤教授「安倍君も私の授業を受けているはずなんですが、まったく記憶にないんです。(略)授業の後、質問に来た記憶もない。平凡な学生だったんでしょう。(安倍氏が政界で知られるようになってから)先輩や同僚に聞いてみたんですが。ほとんど覚えていないと言うんです」
この話が本当だとすると、「もう一度」どころか「一度も」プラトンを読んだことがない可能性があります。「不可を付けたが気が付いたら卒業していた」 怖ろしい話です。
http://www.asyura2.com/17/senkyo220/msg/264.html

2. 2018年7月03日 19:57:34 : DE6ZzVUliA : VdAF_TK5RDo[21]
加藤節知らないのか、 日本国憲法はGHQの憲法のついての素人若手将校が

6日間で作ったものなのだ、英文でつくられたんだよ、ごく一部日本人の修正

がはいったとかいうが、 米国から払い下げを受けた憲法なのは明白。


日本が真の独立国になるには、将来は、新憲法を制定すべき。

もし9条が残ってもいいよ、日本人が憲法を作る。

加藤節は左翼。


3. 2018年7月03日 20:19:27 : DE6ZzVUliA : VdAF_TK5RDo[22]
GHQ占領当時米国GHQ払い下げ憲法が 正しいとしなければ東大法学部教授で

いられることはできなかった、憲法学者を職業とする限りその流れにのってれば

安全、安定 給料のもらえたし。

批判したら、冷や飯しかくえないから現在の状況ができあがった。


4. 2018年7月03日 20:33:04 : pxgwgovz2Q : W8I8Zx2GSxE[450]
嘘ついて 己が無能さ 飾り立て

5. 2018年7月03日 21:45:51 : DE6ZzVUliA : VdAF_TK5RDo[23]
東大法学部の恥部より。


http://agora-web.jp/archives/2027030.html

8月革命」を提唱した。その元祖は丸山眞男だが、宮沢はそれを拝借して「新憲法は国民が主権者になる革命で制定された」という荒唐無稽な説を唱え、護憲派のリーダーとなった。彼は戦時中の自分の罪を消すために憲法解釈を私物化したのだ。

宮沢の説は芦部信喜とその弟子に伝承されて、憲法を神聖なものとして護持する戦後日本の国体となり、それに異を唱える者は東大法学部の教授にはなれなかった。そこでは「裏の国体」としての日米同盟は無視され、「集団的自衛権は違憲だが個別的自衛権は合憲だ」という支離滅裂な解釈が学界や官界の主流となり、同じく戦争犯罪を消したい新聞も合流した

ガラパゴス憲法学者の秘密も宮沢の時局迎合というつまらない話だが、そのために彼らが70年以上にわたって国際法を無視した憲法解釈を伝承し、多くのエリートに欺瞞的な戦後日本の国体を護持させた罪は大きい


6. 2018年7月03日 22:39:46 : wWqIS2DXDw : VxI3qcrk90A[6]

https://mobile.twitter.com/shiikazuo/status/1010818405689987072

↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑^^

はははははははははははははははははははははははは^^

^^=========================================3

「共産・志位和夫委員長、小泉純一郎元首相と脱原発で連携意向」
小泉・細川両元総理が顧問をつとめる「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」が提唱した原発ゼロ基本法案は、再稼働を認めない筋の通ったもの。大いに連携できればと願っています。

↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑^^

はははははははははははははははははははははははは^^

^^=========================================3



[18初期非表示理由]:担当:混乱したコメント多数により全部処理

7. 2018年7月03日 23:38:53 : 7aqaewpVjQ : RLUIwWgKmEM[3]
>>1 成蹊大学加藤名誉教授のお姉様のお話。「安倍晋三氏は必修だった政治学の授業に一度も出席しなかった。だから不可を付けたが気が付いたら卒業していた。どんな秘策を使ったか知らないが、こんな輩が日本の総理大臣だということを私達は肝に命じるべきだろう。」

なるほど。
いい話ですね。


8. 2018年7月04日 16:18:59 : CzYJx39lTc : FaXl5LfuFC0[896]

「みみなし法一」ならぬ『みみなし晋三』の耳には『届きそうもない』が、

一般国民は「聞いている」

もっと「キツイ事を書いてよし」


9. 2018年7月04日 21:38:53 : IJjjrLkBu1 : Tp0IihGPIW0[3204]
実の母か義理の母か、いずれにしても育てられて自分が生育された結果、もはや義理でも実でも、良き母は良き母であり、立派に生育させて貰った暁に義理の母だから母では無い、などの理屈は通らない。
  日本国憲法も、出生については日本側でも充分吟味された経緯があり、それを殊更に、提案が戦勝国米だからといって日本の最高法規として認めないというからには出生以前に何等かの理由がある筈で、例えば義理の母が病に伏しているが実の母は健在であるところ、面倒を見るのが面倒故に、72才まで共に暮らした義理の母をして赤の他人だと唾棄し始めたようなものである。
  やはり右寄りが最も嫌悪しているのは、現行憲法の国民主権主義、国権の最高機関を国会とする、租税主義国では極当然の原則であろう。
   これまで散々徴税した血税を、憲法は払い下げだとの理由からその理念を無視して膨大な血税を使用して防衛機器の購入に充当、13億の民を有する中国、25倍の国土を有する米国と接するように世界第三位の防衛力を誇示できるのは、ひとえに現行憲法の国民主権主義の理念を無視して来たからである。
   米国議会と米軍産は思考回路が違うと言われるが、確かに国防総省は武装行政機構であり、米議会が軍備に要する予算にクレームを付けることは避けられず、トランプはそこを調整するために、主に日本に米国の中古、新古、試用段階のような兵器を買わせ、米軍のガス抜きとし、議会の矛先を交わしているのである。
   これが出来るのも、現政権が日本国憲法を払い下げだなどとして無視、軽視に努め、従って依って立つべき法根拠無き状態での行政、司法とし、議会の承認を受けない歳出が可能であることを、トランプ米国は良く知っているのである。
   安倍政権と防衛官僚が、古くはベトナム戦で使用されたような兵器、中東で使い古したような兵器を国民の血税で米軍から買い込まされているのは事実であり、払い下げが気に入らないならば当然ながら中古の払い下げ兵器を米国から買う流れになる筈は無い。
   72年も共にいた現憲法が今更「払い下げだから」、という理由でお払い箱としたい右寄りの最大の理由は、米軍の「払い下げ」兵器を大量に買う契約を、議会の承認も無くしてしまっているからである。
  

10. 2018年7月05日 10:52:08 : QloyKyBqTw : QNC6dalfW_E[443]
2 典型的なネット情報を鵜呑みにしたカワイソウな人。ネットを見て、「宇宙人がピラミッドを作ったのだ、知らないのか」とエジプト考古学者に発言するがごとし。

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