http://www.asyura2.com/18/senkyo247/msg/246.html
Tweet |
[今日の注目記事] 拉致被害者は政府認定の12人だけではない 民間団体や警察が拉致された疑いとみる500人超を見捨てるな 《森 清勇》 https://t.co/A4Ay0GTNwZ
— JBpress (@JBpress) 2018年7月2日
拉致被害者は政府認定の12人だけではない 民間団体や警察が拉致された疑いとみる500人超を見捨てるな
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/53440
2018.7.2 森 清勇 JBpress
東京・元赤坂の迎賓館で、横田めぐみさんの母・早紀江さん(中央)ら北朝鮮による拉致被害者の家族と面会したドナルド・トランプ米大統領(左、2017年11月6日撮影)。(c)AFP/Kimimasa MAYAMA〔AFPBB News〕
米朝首脳会談でドナルド・トランプ米大統領が日本人の拉致問題を提起し、金正恩朝鮮労働党委員長は「安倍晋三首相と会ってもよい。オープンだ」と述べていたとされる。
その後は元の木阿弥みたいに国営放送は「拉致問題は存在しない」「日本の妄言」などと発言しているようであるが、米朝の首脳が昨年やり合った非難応酬と同じく、一種の駆け引きであろう。
ともあれ、大統領が金委員から否定的でない返事を引き出したことから、日朝首脳会談の可能性が模索されているともみられる。安倍首相も日朝の首脳が会って解決すべき問題である趣旨の発言をしている。
拉致問題には本来米国は関係なく、日本と北朝鮮間で解決すべき問題であることは言うまでもない。しかし、なかなか進展してこなかった。
その点で、今回の米朝首脳会談を通じて北朝鮮に対して影響力を持つことになったトランプ大統領が直接日本人拉致問題を提起し、それに対して金委員長が語った言葉は一定の重みがある。
2002年9月の小泉純一郎首相(当時)の訪朝に携わり、去る6月21日の日朝国交正常化推進議連総会に出席した田中均元外務審議官は、安倍首相が拉致問題の提起をトランプ米大統領に依頼したことについて、「恥ずかしい」との認識を示した(時事通信社 2018/06/21)とされる。
しかし、帰国した5人の扱いなどをめぐる発言などからは、田中氏こそが「拉致」という事実に真剣に向き合っていなかったことを暴露している。
委員長発言を契機に、日本政府はあらゆるチャンネルを活用して拉致被害者を取り戻すべきであるが、何度も騙された経緯を決して忘れず生かさなければならない。
12人の外に500人以上が拉致されている可能性
ただ、一抹の不安がある。
ここで確認しなければならないことは、「拉致被害者」という用語が固有名詞化され、政府が認定した17人という狭い範囲に限定してしまっているのではないかということである。また、17人のうち既に5人は解放され、子供たちも含め帰国している。
従って、現在の政府認定は12人であり、この被害者をとり戻すことはもちろんであるが、その他にも拉致の疑いがもたれる日本人が多数いることを忘れてはならない。
政府が拉致認定を行うには、(1)北朝鮮の国家的な意思の推認(2)本人の意思に反して連れ去られた(3)行方不明者が北朝鮮にいる、という3つの要件を満たす必要があるとされる。
しかし、冷静に考えると、これらの条件は被害者本人や北朝鮮からしかクリアーできない。となれば、これらの条件設定は、あえて言えば、易きに走って被害者見殺しも仕方ないと考えているとみられても致し方ない。
辛うじて、この条件に叶うとして政府が認定したのが17人である。正確に言えば、曽我ひとみさんは認定どころか名前すら把握されておらず、帰国者リストで初めて分かったという報道もあった。
このように、政府さえ把握していない被害者がいたわけで、政府認定の17人が政府の取り戻すべきすべてとは言い難い。
現に政府は認定していないが北朝鮮に拉致された疑いがあるとして、救出活動などを行っている民間団体「特定失踪者問題調査会」(荒木和博代表、平成15年発足)が把握する「特定失踪者」は約470人である。
特定失踪者問題調査会の独自調査とは別に、警察当局も900人近くの失踪者について、拉致の疑いを視野に捜査を継続しているとされる。政府認定と民間団体や警察が拉致の疑いも排除できないとする特定失踪者らとの落差は大きい。
特定失踪者としてリストアップされた人の家族などでつくる「特定失踪者家族会」(大沢孝司会長、平成30年5月発足)は、国際的な人道犯罪などを裁く「国際刑事裁判所」(ICC) に対し、働きかけをして拉致全体の解決を目指すという。
正攻法であろうが、この種の国際機関が違法性や悪辣非道を非難しても、端から無視する国家も多い。
仲裁裁判所が南シナ海の人工島造成は国際法を無視するものと裁定したが、中国は判決書を「紙屑」と批判し、軍用機用の滑走路ばかりでなくミサイル用レーダーなども配備して軍事拠点化を鋭意進めている例もある。
家族会は可能性のあるものは何にでもすがろうとする必死の思いからであろうし、正しく「溺れる者は藁をも掴む」心境であろう。
国際機関に訴える、こうした迂遠な方法も大切であろうが、政府は家族会の意を汲んで、また、政府認定の「拉致被害者」と区別する必要があるならば、拉致された疑いがもたれる「拉致被疑者」などとして、首脳会談などにおいては取り上げるべきであろう。
徹底的に証拠隠滅した北朝鮮
産経新聞の阿部雅美記者の拉致報道などをみても、日本人が連れ去られたとは思えないような場所や状況も多い。それほど、北朝鮮は巧妙に国家の全力を傾注して日本人を「拉致」し、痕跡を残さない隠蔽努力をしていたのだ。
日本の政府としては、証拠が固められないものを「北朝鮮が拉致したではないか」とは言いにくいであろう。
拉致された疑いがあるとしてリストアップされた人が確かに拉致されたのであれば、北朝鮮は日本の調査能力を馬鹿にできないと思うであろうし、拉致していないとウソをつけなくなろう。
かの国柄から、それでも「拉致していない」「解決済み」を主張し続けるかもしれないが、そうした嘘の代償は大きいことを知らせなければならない。
他方で、実際は拉致されていない場合、逆に日本の調査能力に疑問符がつき、相手はますます嘘の主張をしてくるかもしれない。
その辺りの勘案は大切であろうが、認定条件を満たさないから拉致被害者にリストアップされず、未来永劫、救出の手が差し向けられない状態に置かれるのはあまりに非情であり、国家として無責任ではないだろうか。
政府が被害者認定するにあたって厳しい条件を課していることは理解できる。しかし、曽我さんがいい例で、政府が掌握していない人が拉致されているということは大いにあり得る。
神戸のラーメン店で働いていた田中実さん(拉致当時28歳)は拉致被害者として政府が認定しているが、田中さんを同ラーメン店で働くように誘った金田龍光さんを政府は被害者認定していない。
2014年には北朝鮮が田中、金田両人を拉致したと日本側に伝えていたにもかかわらずである。
2人は幼少期から同じ養護施設に預けられ、肉親とは音信不通になっていた。
また2人が働いていたラーメン店の経営者である韓龍大は北朝鮮の秘密工作機関「洛東江」に所属していた人物で、日本人拉致にも関わっていたことが暴露されている(福田ますみ「拉致被害者2名『生存』情報と野放し実行犯の名前」、『新潮45』2018年5月号所収)。
ラーメン店「來大」で働き始めた金田さんは在日朝鮮人で本名は金。その金さんが親とも兄とも思っていた來大の経営者である韓は秘密組織で拉致に関わっていたのである。
ここまで経歴や失踪に至る過程が明瞭になっても、一方は拉致被害者と認定され、他方は政府の認定がなく民間団体の特定失踪者どまりである。
拉致担当大臣が「拉致」と確信しても認定されない失踪者
また、2015年10月1日、松原仁元拉致問題担当大臣が記者会見し、拉致の疑いが排除できない特定失踪者2人の生存情報を得ていたことを明らかにした。政府に拉致被害者として認定するよう迫るためである。
松原氏が生存情報を明らかにしたのは、昭和49年に新潟県佐渡市で失踪した大沢孝司さん(失踪当時27)と、51年に埼玉県川口市で消息を絶った藤田進さん(同19)。
松原氏によると担当相を務めた平成24年1〜10月の間に得た複数の情報から「間違いなく拉致されていたと確信した」という。
大沢さんと藤田さんは拉致問題を調べる特定失踪者問題調査会が「拉致濃厚」と判断。特に藤田さんは北朝鮮から持ち出された写真が「本人」とする鑑定結果が出ているにもかかわらず、政府は「拉致被害者」と認定していない。
元担当相の松原氏は会見で拉致認定の3要件に「あてはまるというような確信を持っていた」と述べたそうであるが、出席した大手メディアの社会部記者は「どのような経路で情報を入手したかも明かされず、『拉致と確信している』では説得力がない」と述べ、認定に「影響はない」と言い切ったそうである。
松原氏は自身が担当大臣であったとき、「拉致されたと確信」したにもかかわらず認定しなかったのかが問われるのではないだろうか。
捜査関係者は3要件のうち2つをクリアするものはあっても、3つすべてをクリアするのは困難という。失踪から長い時間が経過し、被害者の意思や北朝鮮の国家意思を確認する術に乏しいためである。
特定失踪者の家族からは「厳しすぎる」との声もあがるが、関係者は「政府が認定をした被害者が実は“拉致ではなかった”場合、北朝鮮につけ入る隙を与える」と指摘する。
その危惧が分からないでもない。しかし、拉致に関わる人物に徹底した訓練を施し、実行は夜陰に紛れて行うなど最大の隠蔽工作をしたわけで、拉致の痕跡が見つからないのが当然という見方もできるのではないだろうか。
日本で見つかる被疑者がいてもいいではないか
失踪者が国内で発見されたならば、不幸中の幸いというだけの話しではないか。そもそも、善良な日本人を拉致するという国家犯罪を起こしておいて、日本が万一被害者と見た人がそうでなかったとしても、面目を失う必要はないであろう。
秘密工作員が全力を傾けて、巧妙なやり方で連れ去っているわけで、証拠を掴めないとみるのがまずあっていいのではないだろうか。
失踪者の半分、いや1割が実際の拉致被害者であったとしても、政府認定に至らないばかりに、日朝首脳会談から外されるというのでは余りに理不尽である。
ここは、認定条件の1つにも該当しないが、国内で失踪する理由が見当たらないというただ1つの理由だけでも、まずは拉致の被疑者として持ち出すべきではないだろうか。
該当しない人が大部分で政府は恥をかいた、いやそれ以前に持ち出すべきではないというのは余りに消極的すぎるし、被害者の見殺しでしかない。
特定失踪者が、拉致と全く関係なく日本国内で突然発見されることがあるのは確かである。日雇い現場で元気に働いていたり、漁網に白骨死体でかかってきたなどが報告されている。
しかし、それがなんだという開き直りがいま必要ではないだろうか。
痕跡がなくて当たり前、あるのは勿怪の幸いでしかないのだ。北朝鮮が日本に不法に侵入して、日本の領土から日本人を拉致していったのである。
拉致問題に関係する外務省を筆頭とする官庁は、官僚的発想に閉じこもり、日本が被害者ということを忘れ、異常に萎縮し過ぎてしまっていないだろうか。
おわりに
北朝鮮は8人死亡、4人未入国などと平気で嘘をつく国だ。日本は3条件のうち2条件が満たされても認定しない。被害者認定の条件は、日本の過剰な潔癖性を示している。これでは、実際は拉致された人物であるにもかかわらず、特定失踪者どまりにされかねない。
北朝鮮流に「1万人を拉致した。無条件に返せ」と主張するくらいの国家的度量があってもいいのではないか。
政府は国益棄損を何とも思わない外務省の言いなりになってきた。外交交渉においても自己保身が先立ち、日本たたき売りも厭わないために、良識ある人は害務省とさえ蔑称したりする。
冒頭で述べた田中均氏は、帰国した5人を再度北朝鮮へ送りかえすように主張したとされる。もともと不条理に日本から連れ去られた日本人たちという根本を忘れていたからであろう。
失踪者を抱える人たちの中には、99%が未解決のままだという人もいる。拉致の疑いがもたれる人を堂々と提示しテーブルに乗せなければ、北に笑われるだけであろう。
加藤勝信拉致問題相は「まずは北朝鮮が拉致被害者に関する情報を開示することだ」(「産経新聞」平成30年6月26日)と語っているが、北朝鮮が国家の全知全能を傾けて拉致した情報を開示するはずがない。
認定された12人だけでなく、拉致の疑いがもたれている特定失踪者約500人を国家が見捨てていいはずはない。
万一、取り戻す拉致被害者は12人だけと考えているのであれば、政府に猛省・再考を促したい。
拉致被害者は政府認定の12人だけではない 民間団体や警察が拉致された疑いとみる500人超を見捨てるな | JBpress(日本ビジネスプレス) https://t.co/QgO1uKGJDU
— ザトラス (@2atrass) 2018年7月1日
「北朝鮮流に「1万人を拉致した。無条件に返せ」と主張するくらいの国家的度量があってもいいのではないか。」
日本側が拉致の全容を知ることが問題解決に必要なはずだが、〈北朝鮮が国家の全知全能を傾けて拉致した情報を開示するはずがない〉。北朝鮮領内での日本による強制捜査をわたしが主張する所以だ。
— やへがき やくも「乾眠したい」 (@YAHEGAKI_Yakumo) 2018年7月1日
/
拉致被害者は政府認定の12人だけではない https://t.co/ijn6XUcFER @JBpressより
拉致被害者は政府認定の12人だけではない https://t.co/TN1HiMJhq1 #スマートニュース
— 葵東(☂被災地復興支援) (@aoi_azuma) 2018年7月2日
身寄りがない人を優先的に拉致したと考えられるので、1,000人を超すでしょう。#拉致被害者全員奪還
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK247掲示板 次へ 前へ
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK247掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。