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6月 30, 2018
<日本や豪州など11か国による環太平洋経済連携協定(TPP)の関連法は29日、参院本会議で自民、公明などの賛成多数で可決、成立した。協定自体も今月承認されており、新たなTPPは国内での承認手続きを終えた。
TPP11の参加国ではメキシコに次いで2か国目で、年内を目指す協定の発効に向けて前進した>(以上「読売新聞」より引用)
戦前のブロック経済が日本を追い詰め戦争へ到った反省から日本は基本的にブロック経済に消極的だった。だからウルグアイラウンド後に自由貿易間の取り決めとしてWTOが結成されると日本は積極的に参加した。
TPPは歴然としたブロック経済圏の結成に他ならない。環太平洋諸国11ヶ国による関税撤廃貿易圏の結成だが、日本の貿易相手国で最大の中国は入っていない。そのことを安倍氏は中国包囲網と呼んで、明確なブロック経済圏の形成をTPPの目的の一つに挙げている。
戦後日本はブロック経済圏に反対していたのではなかっただろうか。安倍氏も「自由貿易」の推進を常に口にしているが、TPP参加国と非参加国との間の明確な差別に関しては一切何も言っていない。国内のかまびすしい評論家たちもそのことに関しては口を噤んだままだ。
ただ農協批判(農家批判ではない)を口にして、日本の食糧費が高いのは農協が元凶だと批判を強め、だからTPP参加で「農協潰し」をするのだと論理不明な怪気炎を上げている。
いうまでもなく農協は農家が結成した互助会だ。肥料販売や農産物の取り扱いで手数料を取るのはケシカランと小泉JRなどが叫んでいるが、それなら日本独特の「商社」こそ批判すべきだろう。
筋違いの意味不明な論理を展開しているのも米国の穀物メジャーに媚びているからだ。日本の食糧市場を米国の穀物メジャーに明け渡すために全農などを攻撃したのは明らかだ。
食糧安全保障は世界のどの国でも政策の第一順位に上げている。日本だけが農家への戸別補償もなく農家が高齢化し疲弊していくままに任せている。そのくせ農水省は農業土木費を年間4000億円もブン取って圃場整備という公共事業を推進している。
なぜ農地を荒廃させるだけの減反政策を続けて来たのか。本格的な生産調整と称して1970年から実に半世紀近くも「コメを作らなければ補助金を出す」という愚かな政策を続けて来て、2018年から廃止するという。なぜコメが過剰なら政府が買い上げて米粉として販売しなかったのか。その財源は減反補助金を充てれば良かったではないか。
それは米国の穀物メジャーから米国の余剰小麦粉を買わなければならなかったからだ。日本の歴代政権は日本の農業のためではなく、米国様の顔色を見て「ノー政」を行ってきた。
現在、トランプ氏は大統領選挙でオバマ氏を攻撃するためにTPP反対を主張したため、幸いにも米国はTPPに参加していない。しかし次期大統領選で米国民は常軌を逸した世界の笑いものの大統領を再選するとは思われない。次の米国大統領選までの間に、日本は安倍自公政権を倒して、安倍自公政権下で大量に成立させた亡国法律を停止し、亡国政策を廃止にしなければならない。
何度でも書く、安倍自公政権は亡国政権だ。日本を滅ぼそうとしている。国家が繁栄し一握りの者が富を手にできるなら、日本国民が貧困化し日本が外国移民に乗っ取られても良い、というのが安倍自公政権の政治だ。ここに到っても安倍自公政権の正体に気付かないで支持する国民は愚かというしかない。
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