2018年6月24日(日) 「慰霊の日」 沖縄戦終結73年 平和求め 翁長知事「新基地は流れに逆行」 https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-06-24/2018062401_02_1.jpg (写真)沖縄戦などで亡くなった人の名前が刻まれた「平和の礎」の前で手を合わせる人たち=23日、沖縄県糸満市摩文仁 太平洋戦争末期の激しい地上戦で二十数万人の命が失われた沖縄戦から73年の「慰霊の日」を迎えた沖縄県は23日、強い日差しの中、糸満市摩文仁(まぶに)の平和祈念公園で「沖縄全戦没者追悼式」(主催・沖縄県と県議会)を開きました。政府からは、安倍晋三首相、衆参両院議長らが出席。式典には、5100人が参列し、恒久平和を願いました。 平和宣言で翁長雄志知事は、沖縄戦の悲惨な体験から戦争の愚かさ、命の尊さを学び、平和を希求する「沖縄のこころ」をよりどころに、沖縄は復興と発展の道を歩んできたと振り返りました。(平和宣言全文) 沖縄の広大な米軍基地から繰り返し派生する事件・事故と同県名護市辺野古の新基地建設。翁長知事は、朝鮮半島での緊張緩和に向けた動きを示し、日米両政府が進める新基地建設は、「沖縄の基地負担軽減に逆行しているばかりでなく、アジアの緊張緩和の流れにも逆行している」として建設断念を求めると、参列者から大きな拍手が起きました。 沖縄県遺族連合会の宮城篤正会長は追悼の言葉で、「戦争につながる新たな基地建設には遺族として断固反対する」と述べました。 浦添市立港川中学校3年の相良倫子(さがら りんこ)さんが平和の詩「生きる」を朗読(全文)しました。 日本共産党の赤嶺政賢衆院議員をはじめ沖縄選出の国会議員も参列しました。 https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-06-24/2018062401_02_1.html 2018年6月24日(日) 沖縄「慰霊の日」 失った悲しみから生じる反戦・新基地反対の思い 沖縄戦から73年の「慰霊の日」を迎えた23日の沖縄県糸満市摩文仁(まぶに)の丘。早朝から照りつける日差しのもと、戦没者の名前が刻まれた平和の礎(いしじ)に花や食べ物を供える戦争体験者・遺族の姿がありました。壮絶な体験と悲しみに裏付けられた反戦や新基地反対の思いを聞きました。 https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-06-24/2018062403_01_1.jpg (写真)沖縄戦で亡くなった家族や親族に祈りをささげる人たち=23日、沖縄県糸満市摩文仁
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-06-24/2018062403_01_1b.jpg (写真)「平和の礎」の前で手を合わせ、語りかける人たち=23日、沖縄県糸満市摩文仁 今帰仁(なきじん)村出身の女性(74)=沖縄市=は、生まれる1カ月前に沖縄戦で亡くなった父の顔を知りません。ガマ(自然の洞窟)から出た瞬間爆死したといいます。「戦争は絶対やってはいけない。お互いを理解し合い、許せば分かり合える」と言いました。 戦没者追悼式典でのあいさつで、安倍晋三首相が沖縄の基地負担を減らすために「確実に結果を出す」と述べると「ウソつけ!」とのやじが飛びました。 浦添市の男性(79)は、父親がどこで亡くなったか分からず、遺骨も見つかっていません。戦火で家族写真も失いました。 「普天間基地(沖縄県宜野湾市)を移すと言って(同県名護市の)辺野古に最新鋭の基地を造る。何が負担軽減なのか。安倍首相の言葉は偽りばかり。新基地を許したら悲劇は繰り返される」と訴えました。 沖縄戦で家族・親族10人以上を失った八重瀬町の女性(76)は、「普天間基地は無条件で撤去してほしい。口先ばかりの安倍首相は代えないとだめ」と語りました。 娘さん(42)は「行けるときに辺野古の座り込みに参加している。後悔しないためにできることをやる」と力を込めました。 「沖縄の人は(米軍再編交付金などの)アメで尻尾を振ったりしない」と那覇市の女性(85)。「安倍さんや自民に対決する野党が共闘して頑張ってほしい」と述べました。 辺野古新基地に固執 安倍首相
安倍晋三首相は23日、沖縄県糸満市の平和祈念公園で開かれた「沖縄全戦没者追悼式」であいさつし、同県に米軍基地が集中していることに関し「沖縄の方々には長きにわたり大きな負担を担っていただいている」とした上で「負担軽減のため確実に結果を出していく。『できることはすべて行う』方針の下、引き続き全力を尽くす」と表明しました。 安倍首相はあいさつ後に記者団の取材に応じ、同県名護市辺野古への米軍新基地建設を進めていく考えを表明。米軍機の飛行ルートが海上に移るとした上で「騒音も大幅に軽減し、安全が大幅に向上する」「県や地元のみなさんの協力、理解をいただくために努力を重ねていく」などと述べながら、「最高裁判決や関係法令にのっとり移設を進める」と強弁。8月17日に計画している埋め立て海域での土砂投入の開始など、新基地建設の強行を合理化する姿勢を示しました。 https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-06-24/2018062403_01_1.html 2018年6月24日(日) 沖縄全戦没者追悼式 翁長雄志知事の「平和宣言」 沖縄全戦没者追悼式での翁長雄志知事の「平和宣言」は次の通りです。 https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-06-24/2018062403_02_1.jpg (写真)平和宣言を述べる翁長雄志知事=23日、沖縄県糸満市 20数万人余の尊い命を奪い去った地上戦が繰り広げられてから、73年目となる6月23日を迎えました。 私たちは、この悲惨な体験から戦争の愚かさ、命の尊さという教訓を学び、平和を希求する「沖縄のこころ」を大事に今日に生きています。 戦後焼け野が原となった沖縄で、私たちはこの「沖縄のこころ」をよりどころとして、復興と発展の道を力強く歩んできました。 しかしながら、戦後実に73年を経た現在においても、日本の国土面積の約0・6%にすぎないこの沖縄に、米軍専用施設面積の約70・3%が存在し続けており、県民は、広大な米軍基地から派生する事件・事故、騒音をはじめとする環境問題等に苦しみ、悩まされ続けています。 昨今、東アジアをめぐる安全保障環境は、大きく変化しており、先日の、米朝首脳会談においても、朝鮮半島の非核化への取り組みや平和体制の構築について共同声明が発表されるなど緊張緩和に向けた動きがはじまっています。 平和を求める大きな流れの中にあっても、20年以上も前に合意した辺野古への移設が普天間飛行場問題の唯一の解決策と言えるのでしょうか。日米両政府は現行計画を見直すべきではないでしょうか。民意を顧みず工事が進められている辺野古新基地建設については、沖縄の基地負担軽減に逆行しているばかりではなく、アジアの緊張緩和の流れにも逆行していると言わざるを得ず、全く容認できるものではありません。「辺野古に新基地を造らせない」という私の決意は県民とともにあり、これからもみじんも揺らぐことはありません。 https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-06-24/2018062403_02_1b.jpg (写真)平和宣言を述べる翁長雄志知事に拍手する人たち=23日、沖縄県糸満市 これまで、歴代の沖縄県知事が何度も訴えてきたとおり、沖縄の米軍基地問題は、日本全体の安全保障の問題であり、国民全体で負担すべきものであります。国民の皆様には、沖縄の基地の現状や日米安全保障体制の在り方について、真摯(しんし)に考えていただきたいと願っています。 東アジアでの対話の進展の一方で、依然として世界では、地域紛争やテロなどにより、人権侵害、難民、飢餓、貧困などの多くの問題が山積しています。 世界中の人々が、民族や宗教、そして価値観の違いを乗り越えて、強い意志で平和を求め協力して取り組んでいかなければなりません。 かつて沖縄は「万国津梁(しんりょう)」の精神の下、アジアの国々との交易や交流を通し、平和的共存共栄の時代を歩んできた歴史があります。 そして、現在の沖縄は、アジアのダイナミズムを取り込むことによって、再び、アジアの国々を絆(つな)ぐことができる素地ができてきており、日本とアジアの架橋としての役割を担うことが期待されています。 その期待に応えられるよう、私たち沖縄県民は、アジア地域の発展と平和の実現に向け、沖縄が誇るソフトパワーなどの強みを発揮していくとともに、沖縄戦の悲惨な実相や教訓を正しく次世代に伝えていくことで、一層、国際社会に貢献する役割を果たしていかなければなりません。 本日、慰霊の日に当たり、犠牲になられた全ての御霊(みたま)に心から哀悼の誠を捧げるとともに、恒久平和を希求する「沖縄のこころ」を世界に伝え、未来を担う子や孫が心穏やかに笑顔で暮らせる「平和で誇りある豊かな沖縄」を築くため、全力で取り組んでいく決意をここに宣言します。 平成30年6月23日 沖縄県知事 翁長雄志 https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-06-24/2018062403_02_1.html 2018年6月24日(日) 沖縄県民の期待 党が応える時 統一地方選・知事選勝利へ 全県活動者会議 奮闘を決意 日本共産党沖縄県委員会は22日、9月の沖縄統一地方選やその後の那覇市長選、11月の知事選の勝利を目指し、同県名護市辺野古の米軍新基地建設のための埋め立ての賛否を問う県民投票条例制定を求める署名運動を成功させるため、那覇市内で全県活動者会議を開きました。 https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-06-24/2018062406_01_1.jpg (写真)参加者の拍手に応える統一地方選予定候補ら=22日、那覇市
6市4町6村の統一地方選予定候補24氏(第1次分)が紹介されました。名護市の現有1議席維持に向けて頑張る25歳の新人、よしい俊平予定候補は「保健師として赤ちゃんを見てきた。基地の被害が子どもたちに及んでしまう状態をどうしても許せない」と語りました。 宜野湾市の党の議席継承を誓う宮城チカラ予定候補は「私たちの生存権保障を求め、大きく共同を広げる懸け橋となる」、八重瀬町の神谷ノブオ町議は「現職の2議席を守り抜くため全力挙げて奮闘する」と表明しました。 鶴渕賢次県委員長代理は、新基地をつくらせないと奮闘する翁長雄志知事の姿、県民投票条例制定を求める署名の開始に、「県民の中に立ち上がって頑張ろうとの機運が広がっている。県民の期待に党が応える時だ」と強調。4中総決定が提起した「特別月間」の前回選挙時党勢の回復・突破を、7月中に達成しようと呼びかけました。 真栄里保県民運動責任者は、県民投票の実施を目指して取り組む現在の署名集めについて「翁長知事を県民が支える県民総ぐるみの大運動だ」と述べ、「全党の力で目標をやり遂げよう」と力を込めました。 https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-06-24/2018062406_01_1.html
[18初期非表示理由]:担当:混乱したコメント多数により全部処理
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