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沖縄差別の主導者である安倍首相
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2018年6月23日 植草一秀の『知られざる真実』
沖縄が6月23日、日本の敗戦から73年目の「慰霊の日」を迎えた。
6月23日は、太平洋戦争末期におびただしい数の住民を巻き込んだ激烈な地上戦が繰り広げられた沖縄で、組織的な戦闘が終わった日とされ、犠牲になった人たちに祈りをささげる日だ。
最後の激戦地となった沖縄本島南端に位置する平和祈念公園で、6月23日正午前、追悼式が開会された。
沖縄戦が始まったのは1945年3月末。
4月1日に米軍の本島への上陸が始まった。
この沖縄戦で、当時の県人口の4人に1人にあたる県民12万人以上が犠牲になった。
日米の軍人を合わせた死者は20万人に上るとされる。
1990年6月23日、海部俊樹内閣総理大臣が歴代首相として初めて県主催の「沖縄全戦没者追悼式」に参列した。
命をつないだ人々も、敗戦後の米軍占領下で過酷な生活を強いられた。
1952年4月28日のサンフランシスコ講和条約発効によって、敗戦後に連合国軍の占領下にあった日本は独立を果たしたが、沖縄や奄美は日本から切り離された。
沖縄が日本復帰するまでの27年間、沖縄は米施政権下にあった。
この間に米軍基地は本土から沖縄へ移転された。
沖縄では日本国憲法が適用されず、人権が蹂躙(じゅうりん)された。
過重な基地負担など、現在まで続く沖縄差別の源流ともなった4月28日は「屈辱の日」と呼ばれている。
安倍内閣は第2次安倍内閣が発足した直後の2013年4月28日に政府主催の「主権回復式典」を開催し、天皇、皇后の出席を求めた。
日本はサンフランシスコ講和条約に調印したその日、日米安保条約にも署名している。
沖縄を含む南西諸島を切り捨てて、米国に従属することと引き換えに、「見せかけだけの独立」を得たのである。
この4月28日に式典を開催した安倍内閣は、この日を国民の祝日にする考えを併せ持っていたのだと推察される。
沖縄にとっての「屈辱の日」を記念して式典を開催し、これを国民の祝日にしようとすること自体が、安倍内閣の本質を鮮明に示している。
要するにアメリカのポチにしか過ぎないのである。
その沖縄でいま、巨大な米軍基地建設が進められている。
辺野古の美しい海を破壊して巨大な米軍基地建設が推進されているのだ。
軍備増強、戦争法制強行制定など、戦前への回帰を強引に進める安倍首相は
「東アジアをめぐる情勢は日増しに厳しさを増している」
を常套句として用いてきたから、朝鮮半島の平和と安定は、安倍内閣にとっての最大の危機に映っているだろう。
朝鮮半島の平和と安定が実現しては困る。
だから、朝鮮半島の平和と安定が実現しないように全力を注いできたのだと思われる。
しかし、韓国の文在寅大統領、米国のトランプ大統領の積極的な行動によって、朝鮮半島情勢が急激な変化を示している。
朝鮮半島の平和と安定は、沖縄における米軍駐留の必要性を大幅に後退させるものになる。
情勢変化を的確に捉えて、辺野古での米軍基地建設を直ちに中止するべきである。
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