http://www.asyura2.com/18/senkyo246/msg/296.html
Tweet |
今日早朝に投稿したものに、「しかし、このあっしらという人、ヒドすぎるね」と始まり、「さあ、説明してもらおうではないか!」で閉められたコメントがあったので、それを好機として、シリーズでと考えている「東アジア激変と日本」のさわりといった意味も含めた投稿をしたいと思う。
「長きに亘って続いてきた日本と北朝鮮の「奇妙な裏同盟」の本論では、日本の国家機関が、「北朝鮮の拉致“黙認”」・「北朝鮮への軽い軍事的支援」・「日経新聞記者に代表される北朝鮮への情報提供者密告」などを通じて、朝鮮半島の分断固定化・軍事的対立関係ないし緊張状態の維持を計ろうとした目的や意図をいくつかの実例をもとに説明するつもりである。
私の文章が拙いのが最大の原因だと思っているが、コメント欄を拝読すると、勘違いや誤読が多いので追加の説明をしたい。
[引用1]
「そもそも、アメリカ及び周辺四か国の中で、過去、北朝鮮とのパイプが最も大きかったのは日本だったことを知っているの?
しかも金丸訪朝(91)渡辺訪朝(95)森訪朝(97)村山訪朝(99)と、断続的に政治的接触が図られて、それなりの積み重ねがあったのを台無しにして仕舞ったのは誰か?」
[コメント1]
80年代末の「南北クロス承認」→「朝鮮半島平和構築」→「朝鮮半島統一回復」という国際合意に基づいて(促されて)進められた90年の金丸田辺訪朝以来、日朝国交正常化をめざす動きがあったことは阿修羅のこれまでの投稿で触れている。
そして、それらがことごとく潰されたことが、日朝国交正常化が内政の鬼門であり困難な政治課題であることを如実に現しているとも説明している。
「それなりの積み重ねがあったのを台無しにして仕舞ったのは誰か?」という問いには、明治維新以後の大陸政策(それをバネにした国防強化&富国)のDNAを持つ国策担当者とそのような政策を是とする政治家グループだと暫定的に答えたい。
陰謀論的にはしたくないので、簡潔に説明すると、「南北に分断され厳しい対立関係や緊張状態が残る朝鮮半島が日本にとって大きな利益」と考える勢力が、南北融和から南北統一に向かう大きな契機となりかねない日朝国交正常化を潰そうとしてきたということである。
(「南北に分断され厳しい対立関係や緊張状態が残る朝鮮半島が大きな利益」ということは、韓国の保守派と共通しており、自民党や外務省などと韓国保守派が気脈を通じているのは自然である)
[引用2]
「アベが登場して、対北朝鮮の主導権を握って以降、「制裁」に継ぐ「制裁」で、パイプを次々に立ち切って仕舞って、逆に周辺諸国の中で一番パイプが細くなって(実質無くなって)仕舞ったのはこの男の所為じゃないか!」
[コメント2]
祖父が岸信介氏であるアベが、きちんとした政策的自覚があったかどうかは別として、気分レベルであっても、「明治維新以後の大陸政策のDNAを持つ」政治家グループに近い朝鮮半島観を持っていた可能性は高いと思う。
アベが対北朝鮮の主導権を握ったかのように見えるのは、02年の小泉訪朝後である。
しかも、蓮池透氏が著作で糾弾しているように、アベは、02年10月に一時帰国した5人をなんとか北朝鮮に戻そうと説得しており、その説得が功を奏せず家族の強い反対が続いたため、北朝鮮との合意に反して5人を日本にとどめおいた。
これが、現在に至る日朝関係のこじれ(日朝国交正常化遅れ)の原因である。
(その後、北朝鮮に詫びを入れたぶんお金も払い、04年に小泉が再訪朝することで、日本にとどめた拉致被害者の北朝鮮にいる家族を日本に呼ぶことができた)
このようにみっともない対応となった原因は、小泉訪朝が、日本政府の主体的判断で行われたものではなく、米国の罠にはまって渋々というか仕方なく行われたものだったことにある。
一つの理由として、拉致問題解決に対する想定外の国民世論の反発が、このまま日朝国交正常化を先に進めても、政権の命取りになり国交正常化も達成できないと判断させたことがあると思う。
(このような情況は、小泉純一郎氏の最近の著作やインタビューで、“恨み節”として語られている。そのような“恨み節”は筋違いであり、拉致被害家族や国民にきちんと説明し説得できなかった小泉氏の無能さや胆力のなさに責任がある)
そのような経緯と国民世論そして「南北に分断され厳しい対立関係が残る朝鮮半島が日本にとって利益」という考えが入り交じったことで、日朝国交正常化交渉は棚上げされていく。
貴殿のアベによる「「制裁」に継ぐ「制裁」」という表現は正しいと思うが、「パイプを次々に立ち切って仕舞って」というのは実態にそぐわないと思う
「「制裁」に継ぐ「制裁」」は、対北朝鮮強硬の保守愛国主義者と受け止めてもらうための方便である。(知っているわけではないが、安倍政権期の外交機密費の大半は北朝鮮に流れていると勝手に推測している)
それは、“反共の闘士”と受け止められていたニクソンだったからこそ、米中関係正常化や賃金物価統制というまさに左翼的過ぎる政策がそれほどの非難を浴びずに実行できたという歴史的事実もある。
北朝鮮融和派政権が日朝国交正常化を進めようとしたら、非難囂々で政権の崩壊につながる(結局日朝国交正常化未達成の)可能性が高いと思う。
アベ自身とは言わないが外務省を含む安倍側近は、どうしても、アベが対北朝鮮(ついでに対中国)強硬派であるというイメージを醸成したかったのである。
たいした政治的実績もないまま日朝国交正常化の任を委ねられて06年に首相となったアベは、政治資金団体の脱税疑惑報道で無能さと胆力のなさを晒して内閣総理大臣の地位から遁走した。これが、北朝鮮とのパイプが細くなった最大の要因である。
それが証拠に、米中(そして北朝鮮も)の強い要望で首相に復活したアベは、奇妙奇天烈なストックホルム合意にこぎ着けている。
拉致被害者の現況は、北朝鮮当局が調査するまでもなく、日々監視されている。
ストックホルム合意は、日朝国交正常化交渉の再開につながっていく大きなチャンスだったが、拉致問題で北朝鮮から色よい返事を貰えなかったことで、日朝国交正常化交渉の再開には至らなかった。
(ストックホルム合意は、日朝国交正常化交渉につなげる時間稼ぎという役割)
現在進行中の対北朝鮮政策の根底的転換(拉致問題解決を日朝国交正常化交渉の入り口にしない)も、アベ以外の政権だったら、非難囂々で身動きができなくなったはずである。
主要メディアの上級幹部は、アベが日朝国交正常化をなんとしてもやらなければならない立場にあることやアベに課された国際政治的使命を知っているので、「モリカケ」もそうだが、アベの政治生命が断たれるような報道の仕方はしない。
(米朝首脳会談を挟んでの安倍政権の変化は、本来なら、「モリカケ」にもう一品冷麺が加わり「モリカケ冷麺」という極めて困難な政局を生み出していたはず。アベが16年前にできたことを今更やろうとしても非難されない異常な現実に気づくべき)
簡単だが、これが、「アベが「日朝国交正常化を実現しなければならないと思っている」のであれば、この真逆の対応は何故なのか?」という貴殿への問いへの答えである。
※関連参照投稿リスト
「この期に及んでなお、日朝国交正常化を政治家として能なしで器量もない安倍晋三氏に期待するワケ」
http://www.asyura2.com/18/senkyo245/msg/411.html
「↓安倍政権の評価には同意だが、安倍退陣の後は?:日朝国交正常化まで無能で決断力もない安倍首相でいくしかない日本」
http://www.asyura2.com/18/senkyo245/msg/775.html
================================================================================================
5. 2018年6月14日 11:05:37 : Nahvobpafk : VRymUqViSao[12]
▲△▽▼
しかし、このあっしらという人、ヒドすぎるね。
そもそも、アメリカ及び周辺四か国の中で、過去、北朝鮮とのパイプが最も大きかったのは日本だったことを知っているの?
しかも金丸訪朝(91)渡辺訪朝(95)森訪朝(97)村山訪朝(99)と、断続的に政治的接触が図られて、それなりの積み重ねがあったのを台無しにして仕舞ったのは誰か?
アベが登場して、対北朝鮮の主導権を握って以降、「制裁」に継ぐ「制裁」で、パイプを次々に立ち切って仕舞って、逆に周辺諸国の中で一番パイプが細くなって(実質無くなって)仕舞ったのはこの男の所為じゃないか!
アベが「日朝国交正常化を実現しなければならないと思っている」のであれば、この真逆の対応は何故なのか?
さあ、説明してもらおうではないか!
[引用元スレッド]
「仁王像さんへ:日本は経済支援と国交正常化というテーマで「蚊帳の外」ではなく「蚊帳のど真ん中」」
http://www.asyura2.com/18/senkyo246/msg/283.html
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK246掲示板 次へ 前へ
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK246掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。