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6月 09, 2018
<フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、カナダ・ケベック州シャルルボワで8日から開催される先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)を前に、「(G7が)6カ国になっても構わない」と発言し、必ずしもアメリカは必要ではないという考え方を示した。
カナダのジャスティン・トルドー首相と共にカナダで会見したマクロンは、ドナルド・トランプ米大統領の孤立主義的政策に断固として反対する姿勢を見せた。
「G7のうちアメリカを抜いた6カ国の市場を合わせれば、アメリカの市場より大きい」とマクロンは述べ、「我々が考えのまとめ方を知れば、世界覇権は生まれない。そして、我々は世界覇権を望んでいない」と発言した。
またマクロンは、トランプの孤立主義について「現在の米大統領は、孤立することも気にしないようだが、我々も必要であれば6カ国になることを厭わない」
サミットは現地時間の8日からカナダ・シャルルボワで、アメリカ、フランス、カナダ、イギリス、ドイツ、イタリア、日本が参加して開催されるが、ほとんどの国がアメリカの追加関税をめぐってトランプ政権と対立関係にある。
トランプ政権は5月31日、鉄鋼に25%、アルミニウムに10%の追加関税をかけると発表。ヨーロッパ各国などアメリカと貿易関係がある諸外国は、これに対して即座にアメリカ製品への報復関税を課すと発表した。
トルドーもアメリカの追加措置を、「まったく受け入れ難い」と非難。「カナダとアメリカの長らく続く安保協力関係への侮辱、特にアメリカと共に戦って死んだ数万のカナダの戦友たちへの侮辱だ」と手厳しく批判した>(以上「Newsweek」より引用)
トランプ氏は米国民を道連れに米国を孤立化させることによって、トランプ政権への求心力を高めようとしているようだ。しかし私は予測する、彼は必ず失敗する、と。
なぜなら米国単独で米国の安全保障体制は維持できないからだ。大西洋側の防御ラインはかつてのNATO北大西洋同盟だ。その中核をなすG7参加国がこぞってトランプ氏に怒り心頭だ。
さらにロシアをG7に復帰させよう、とトランプ氏が提案するに到って匙を投げた格好だ。北朝鮮を非核化するにはIAEAの査察が必須だが、米国は査察に加わるフランスや英国などの委員の協力を仰がなければならない。
そして北朝鮮のICBM廃棄が実現したとしても、日本に対する北朝鮮の中・短距離ミサイルの廃棄は謳われていない。ICBM廃棄の段階で米朝平和交渉が始まったとして、日本はトランプ氏の要請に従って経済支援を北朝鮮に行うことになるのだろうか。
もちろん米国ポチの安倍氏に経済支援への異存はなくても、日本国民は日本の安全保障と関わりのない北朝鮮へ経済支援として1円たりとも支払うことに同意しないだろう。そもそも安倍氏がトランプ氏と並んだ記者会見の場で「不幸な歴史の清算」などと安倍氏は根拠なき北朝鮮への経済支援をする用意があるかのような発言をしていたが、日本と北朝鮮との「不幸な過去の清算」が必要とは思わない。
なぜなら既に日韓併合に関する賠償は日韓基本条約で北朝鮮分も含めた賠償を終えている。そして「不幸な過去」が何を指すのか知らないが、それが戦争だとしたら、日本は北朝鮮と戦った歴史はない。朝鮮戦争は形式としても国連軍と北軍と人民解放軍の連合軍が戦っただけだ。当然のことながら日本は朝鮮戦争に参加していない。
それ以前の歴史は日韓基本条約で賠償済みだが、それすらも必要ない賠償だった。いやむしろ日本人が半島に放置してきた民間人の財産保証と、併合時に日本が半島の社会インフラに注ぎ込んだ日本国民の税金を請求すべきだ。現にオランダはインドネシアの独立時に悪逆非道な植民地政策を実施して搾取したにも拘らず、インドネシアに施した社会インフラの請求書を突きつけた。それに対して誇り高いインドネシア国民はオランダに支払っている。
日本は決して朝鮮半島を植民地としなかった。あくまでも併合で、朝鮮人も日本国民と同等の扱いをした。もちろん半島を搾取したことがないばかりか、わずか35年の併合期間に半島の人口は倍になっている。いかに日本政府が当時の国際社会の常識から懸け離れた善政を敷いたか明らかだ。
G7は6対1に別れようとしている。日本は6の方へ入るのか、それとも米国のポチとして1の側に立つのか。安倍外交戦略の最終破綻が刻一刻と近付いている。
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