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完全に詰んでいる安倍政権の"ウルトラC" 拉致問題で唯一の成果を残せるか
http://president.jp/articles/-/25262
2018.6.4 大前 研一 ビジネス・ブレークスルー大学学長 大前 研一 PRESIDENT 2018年6月18日号
森友、加計、日報隠し、セクハラ問題……
これはもう政権の末期症状だろう。空転続きの国会のことである。火の手は安倍晋三首相から名指しで報道姿勢を批判された朝日新聞から上がった。森友学園への国有地売却問題で、国会に提示された財務省の決裁文書に書き換えがあったことをスクープしたのだ。鑑定価格をはるかに下回る破格の値段で国有地が払い下げられた経緯について、「価格を提示したこともなければ、いくらで買いたいと言われたこともない」と財務省は説明してきた。ところが、朝日の記事では当時の決裁文書には「価格提示を行う」などの記載があって、これが書き換えられた疑いがあるという。政府は「書き換えはない」と撥ねつけた。ところが当の財務省が「書き換え」を認めたために、安倍政権は一気に窮地に陥った。事前の価格交渉を否定する答弁を繰り返してきた佐川宣寿前国税庁長官(財務省前理財局長)は辞任に追い込まれ、財務省は森友学園に約8億円の値引きを正当化するための口裏合わせを依頼していたことまで認めている。
不祥事は支持率にボディーブローのように効いていく(安倍首相と麻生太郎財務相)。(AFLO=写真)
一方、首相が「与り知らない」で押し通してきた加計学園の獣医学部新設問題にも再び火がついた。獣医学部誘致を進めてきた愛媛県や今治市の担当職員は国家戦略特区に申請する以前の2015年4月に首相官邸で政府関係者に面会している。このときに愛媛県職員が作成した記録文書が存在し、政府側の出席者である柳瀬唯夫首相秘書官(現在は経済産業審議官)が「本件は首相案件」と述べたことが記されていると、これまた朝日新聞が報じたのだ。柳瀬氏は面会を否定しているが愛媛県の中村時広知事は自らヒアリングして「首相案件」文書の存在を確認したと明言し、同様の文書が獣医師行政を所管する農林水産省でも見つかった。柳瀬氏の嘘は明らかだ。
安倍首相は国家戦略特区の事業者が正式決定した17年1月20日以前は、加計学園が申請していることを知らなかったと国会で答弁している。しかし首相の名代である首相秘書官が、それ以前に今治市の担当職員と面談して「首相案件」と言いきっているのだ。学園理事長の加計孝太郎氏を「腹心の友」と呼ぶ安倍首相が「知らなかった」では済まされないだろう。
しかも、愛媛県や今治市の担当者が官邸を訪れた際、加計学園の事務局長が同行していたことも判明した。つまり首相の名代が事業主体の加計学園の関係者に会って、ほどなく「首相案件」、つまり安倍首相の意を汲んだものとして獣医学部新設を認可され、土地の無償提供や校舎建設にかかわる補助金支給で100億円を超える税金が使われたことになる。安倍首相は加計理事長と何度も行っているゴルフや食事の代金について「私が払ったり、向こうが払ったり」と答弁している。利害関係者である加計学園の「請託」を受け、加計理事長の接待を受けていたと立証されれば、完全に受託収賄罪である。
安倍政権は完全に詰んだと思っている
「冒頭解散」で封殺したはずのモリカケ問題の“真実”がめくれ上がり、陸上自衛隊の南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報に続いて政府が「存在しない」としてきたイラク派遣部隊の日報が見つかるなど防衛省の情報隠しが次々と明らかになって、ついには財務事務次官がセクハラ疑惑で辞任に追い込まれた。元東京地検特捜部の検事だった郷原信郎氏が「“安倍王将”は『詰み』まで指し続けるのか」とブログで指摘しているが、私も安倍政権は完全に詰んだと思っている。秋の自民党総裁選で安倍首相の三選はもはやありえないし、総裁選を待たずして職を辞する可能性も出てきた。
悲しいかな、安倍晋三というリーダーを退出させるのは、総理大臣としての彼の仕事ではない。アベノミクスにしてもアベクロバズーカにしても、21世紀の経済というものを理解していないお粗末な経済政策ではあるが、退陣を余儀なくされるような問題は引き起こしていない。
今国会を空転させているのは、安倍氏が首相として行った直接的な仕事ではない。安倍晋三という個人の極右思想、あるいは復古主義的な思想信条、それに共鳴する右派人脈や古い友人関係、さらに安倍首相の意向を過剰に忖度する取り巻きや役人によって引き起こされたのが森友学園問題であり、加計学園問題なのだ。園児に「教育勅語」を暗唱させるような気持ちの悪い学校法人に入れ込んだのは安倍晋三・昭恵夫妻の個人的趣味であって、森友学園への国有地払い下げに安倍首相が直接関与しているわけではないだろう。
陸自の日報問題についていえば、これも首相の仕事とは直接関係ない。安倍首相としては安保法制によって自衛隊の任務を拡大し、海外派遣の実績をつくりたかった。安保法制の適用第1号になったのが、民主党政権時代から派遣している南スーダンPKOだ。自衛隊のPKO参加5原則の1つは「紛争当事者の間で停戦の合意が成立していること」で、派遣当初は南スーダンでは南北の停戦合意があった。しかし停戦合意が破られて現地の治安は悪化、「戦闘地域に自衛隊を派遣するのはPKO法違反であり憲法違反」との声が高まった。17年3月に安倍政権は急遽、南スーダンPKOから自衛隊の撤収を決める。表向きの理由は「南スーダンでの活動が5年を迎えてひとつの区切りがついた」からだが、現地の情勢悪化が影響したとの見方が強い。
そうした現地の情勢を克明に記録しているのが、陸自が作成した日報だ。しかし日報の情報公開請求に対して防衛省は「陸自がすでに廃棄した」と拒否。「日報」を出せと野党に詰め寄られた当時の稲田朋美防衛大臣も「廃棄した」と国会で答弁して引責辞任に追い込まれた。おかしな答弁を繰り返した稲田元防衛大臣も“安倍友”であり、森友学園の訴訟を担当した“森友フレンズ”である。
結局、南スーダンの日報データは発見されて、隠蔽の経緯を防衛省が調査していくうちに、今度は政府が「存在しない」と説明してきた小泉純一郎政権時代のイラク派遣の日報まで見つかった。04年から06年の合計435日分、約1万5000ページもの日報だ。そんなに大量の文書が“発見”されたのは陸自の研究本部。貴重な海外派遣の記録を後世に伝えるために保管していたのだ。「存在しない」日報が存在したことに、「シビリアンコントロールが利いていない」とか「背広組が制服組にバカにされている」と野党が騒いでいるが、そうではない。戦場の現実を知らないバカな背広組がいるから、恥をかかせないように制服組が隠してくれていたのだ。
アメリカは尻尾を振りすぎる日本をバカにしている
モリカケや日報問題で安倍首相が退陣に追い込まれるとしたら、私は超不本意である。政策そのものが間違っていたという政権評価の本質が隠れてしまうからだ。
一方、安倍政権の外交の成果はどうかといえば、これも評価できるものは何もない。当初、安倍首相は「戦後レジームからの脱却」を標榜して、戦後秩序の見直しを威勢よく訴えた。しかし戦後秩序をつくったのはアメリカであり、それを見直すということは東京裁判や占領政策、沖縄返還などの見直しにつながる。アメリカにとって不都合な真実もそこには隠されている。だからアメリカは安倍政権を当初警戒し、冷たくあしらった。
先の戦争の反省から、日本人の当事者意識が低かった戦後秩序の見直しはどこかでやらなければいけないと私は考えているので、安倍首相が本気で取り組んだら高く評価したと思う。しかし、アメリカに頬を張られた安倍首相は方向転換して、土下座外交に転じる。アメリカ議会や真珠湾で歯の浮くようなアメリカ礼賛演説を行い、トランプ大統領の当選祝いに我先にと駆けつけた。注文通り、IR(統合型リゾート)推進法を3週間で通してみせた姿勢は対米従属どころか、対米隷属といっていい。これまたアメリカ大統領としてのトランプの要望というよりトランプ支援者である(ラスベガス・サンズなどを経営する)シェルドン・アデルソンの要望を受けたものであった。
そうした茶坊主的な使い走りで日米関係が以前より強固になったかといえば、そんなこともない。トランプ大統領は貿易問題など言いたい放題に圧力をかけてくる。尻尾を振りすぎる日本をバカにしているきらいさえある。そんなアメリカべったりの外交をバックに中国や韓国、北朝鮮への強硬姿勢は崩さず、関係は冷え込んだまま。この5年で安倍首相が頻繁に会った世界の要人はロシアのプーチン大統領だが、結局、アメリカに遠慮があるから、ロシアとの距離もまったく縮まっていない。
安倍首相が日本のリーダーとして訪問した国は約5年で76カ国・地域に及ぶという。それだけの時間と飛行機の燃料代を費やしながら、日本の存在感はこの5年で非常に薄れた。韓国、北朝鮮の南北融和でも、周辺の関係国で日本だけが置いてけぼりのムードが漂っている。それでも政権当初に掲げながら一向に進まなかった「拉致問題の解決」につながれば、安倍外交唯一の成果となるのだが。
(構成=小川 剛 撮影=市来朋久 写真=AFLO)
大前氏「アメリカは尻尾を振りすぎる日本をバカにしている」
— mockycountdown (@mocky1countdown) 2018年6月4日
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— UEU-BI (@6211west) 2018年6月4日
#安倍首相 には何も期待できないし、したくもない。5年間で76カ国を訪問したらしいけど、日本の評価は下がり続けてる。さっさと政界から消えろ。
— 大庭周 (@ohbashoo) 2018年6月4日
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完全に詰んでいる安倍政権の"ウルトラC" 拉致問題で唯一の成果を残せるか:PRESIDENT Online - プレジデント https://t.co/iLFTpRCTvk @Pre_Onlineさんから 大前研一氏がこれほどまでに安倍政権を痛烈批判しているのは恐らく初めてではないだろうか。
— nora (@noranyanko628) 2018年6月4日
さすが大前研一と言わざるを得ない。これだけ読んでおけば安倍が何をやったかおおよそわかる。つまり、まともなことは何一つやっていないのである
— 海老蔵 (@scarletresearch) 2018年6月4日
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大前研一氏の記事。根底の安倍評価には違和感を抱くが、「詰んでいる」認識には同感。しかし、拉致問題でも成果は全く期待できない→完全に詰んでいる安倍政権の"ウルトラC" 拉致問題で唯一の成果を残せるか:PRESIDENT Online - プレジデント https://t.co/9Q5Fj2xTIN @Pre_Onlineから
— 雪之丞 (@aoitori2011) 2018年6月4日
大前先生が正確にまとめてくれました。しかし一つ甘いかな。拉致問題を解決したら北朝鮮をヒールにできなくなるから。
— Tatsuhiro (@tarai64) 2018年6月5日
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これリベラルの常識的な意見ですな。(私は首相の口利きは悪いとは思わないが)。特に後半の日米関係、外交に関する指摘はその通りだ。安倍応援系が目をつむっていることだ☞完全に詰んでいる安倍政権の"ウルトラC" 拉致問題で唯一の成果を残せるか:PRESIDENT Online https://t.co/PfD1Xt2YJS
— 緑のぴかお(トランプ革命天意説) (@pikao) 2018年6月5日
嘘つきまくりの #安倍政権 て結局何にも成果あげてないのになんでまだ支持されてるんですかね? 安倍支持の人は金もろてるかマジのアホなん?
— ビワンチュ (@chokoHEDbat) 2018年6月5日
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