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5月 24, 2018
<財務省が学校法人「森友学園」との交渉記録の廃棄を進めていたことが明らかになり、野党は麻生太郎副総理兼財務相の辞任要求を強めた。安倍晋三首相は政権のキーマンの麻生氏を守る構えだが、加計学園による獣医学部新設問題も再燃する中、すべてを官僚の責任にして世論を納得させるのは難しくなりつつある。
国民民主党の玉木雄一郎共同代表は23日、「1年にわたる政府の説明は虚偽だった。歴史に残る大事件だ。財務省の最高責任者である麻生氏の辞任は免れない」と記者団に語った。
9月に予定される自民党総裁選で3選を目指す首相にとって、盟友の麻生氏の支援は欠かせない。23日の衆院厚生労働委員会で首相は「(記録が)残っていないというこれまでの財務省の答弁と異なっており、誠に遺憾だ」と財務省を批判したが、麻生氏を続投させる考えは変えなかった。菅義偉官房長官は記者会見で「国民から厳しい目が向けられていることを真摯(しんし)に受け止め、麻生氏の指揮の下で徹底調査を行い、再発防止に努めてほしい」と改めて表明した。
首相に近い自民党議員は「首相は麻生氏を最後まで守り、麻生氏も辞める気はないだろう」と語る。自民党麻生派と二階派の幹部は23日夜、東京・赤坂の飲食店で会合を開き、麻生氏の続投を前提に両派で政権を支えることを確認した。
ただ、麻生氏は前財務事務次官によるセクハラ疑惑を巡る一連の発言で物議を醸しており、首相が麻生氏をかばうことへの懸念は与党内にもある。公明党の石田祝稔政調会長は記者会見で「省のトップにはすべてにおいて責任はある。麻生氏は説明責任を果たしたうえで、さまざまなことを考えるのではないか」と距離を置いた>(以上「毎日新聞」より引用)
佐川前局長が「破棄した」と国会答弁していた森友学園に関する国有地払い下げ交渉経過を記した文書が出て来た。それも台車に載せた段ボール箱数箱分もの量の文書だ。
佐川氏が嘘の答弁をしていたことが明らかになった。文書は破棄してなかったし、国有地払い下げの事前交渉があったのは明らかだ。しかもその文書の中には安倍昭恵夫人の名や昭恵夫人付きの公的秘書谷氏の名前まであった。
官僚は嘘を吐く、とかつて私はこのブログで書いた。それは悲しいが事実として官僚の国会答弁が「嘘だった」ことを指してそのように書いたが、実際にあからさまな嘘を吐くとは思っていなかった。
だが佐川氏は「嘘」を吐き、佐川氏の公文書改竄指示を受けて公文書を改竄した近畿財務局の担当職員は自殺している。佐川氏が「殺した」と言っても過言ではないだろう。それではなぜ佐川氏は公文書を改竄する必要があったのだろうか。
自殺した近畿理財局の職員は森友学園への国有地払い下げ担当者として、これまで例のない様々の不規則にして法令違反を上司から強いられ、不法行為と知りつつ事前の価格交渉を行った。だが本人に「不法行為」という認識があり、公務員として法に則って作業をすべき本人の「遵法」規範を侵害され、遺憾な思いに囚われつつもそうせざるを得ない上司の意思に従って自身が書いた公文書の改竄をせざるを得なかった。−−そのような経緯が改竄により削除された公文書から読み取れる。
そしては頭から腐る、という言葉は上司が腐れば部下までも腐らざるを得ない、という真理だ。理財局は佐川前局長が腐っていたため、近畿財務局まで腐らざるを得ず、交渉担当の職員の一身に改竄責任を負わされた。この理不尽さに担当者は憤怒し絶望して自殺した。
それでは前理財局長の佐川氏はなぜ腐ったのか。佐川氏が官僚として腐った原因は何だったのだろうか。それは言うまでもない、佐川氏のさらに上層部が腐っていたからだ。佐川氏の上層部とは誰か、そりも改めて言うまでもない、官邸だ。
官邸の誰がどうのこうのと証明する必要はない。官邸の最高責任者は総理大臣たる安倍晋三氏だ。安倍氏が責任を取らなくて誰が取るのか。そして財務省という組織のトップたる麻生氏が責任を取らずして佐川氏の脱法行為の責任を誰が取るのだろうか。
世間には刑事責任ではないから不問に付して良い、という馬鹿な評論家がいるが、公文書改竄や隠蔽は明らかな刑事責任だ。虚偽公文書作成などの罪があることと、国有地払い下げの不当な引き下げは背任罪に相当するし、佐川氏は職員の背任罪や、背任の証拠を隠した証拠隠滅罪に当たる可能性が高いことを指摘しておく。
検察が佐川氏を不起訴にするのではないか、との観測がマスメディアを通して流されているが、国民に対する情報操作に手を貸すマスメディアも腐り切っている。日本は法治国家で法律は一つしか存在しない。国家公務員に対する特別法が存在するわけもなく、官邸に対する特別刑法など存在しない。安倍密室官邸政治は何をやっても法に問われない、とタカを括っている節があるが、飛んでもないことだ。
検察が腐り切っている組織だということは小沢氏に対する「政治とカネ」プロパガンダで明らかになっているが、それ以上に腐れの根深いことが佐川氏不起訴によって証明される。まさしく日本の統治機構の公平。公正さが問われようとしている。国民看視の中で検察は根深い腐れを晒すつもりか。
そして自民党と公明党の国会議員は選挙で勝ちさえすれば何をやっても良い、という馬鹿な安倍官邸独裁政治の暴走をいつまで指を咥えて見ているのか。与党として国会の権威を虚偽答弁で二年に亘って蹂躙した安倍自公政権のケジメを付けさせられない無様の姿を、いつまで国民の前にさらすつもりか。
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