http://www.asyura2.com/18/senkyo245/msg/149.html
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「大詰めを迎えた日朝交渉:2・9安倍―金与正(平昌)会談で再開された日朝首脳級交渉」
http://www.asyura2.com/18/senkyo244/msg/859.html
に続く投稿です。
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日朝間のトゲ=日朝国交正常化の障害(ほぼ日本政府の責任)となっている「拉致問題」の解決について、日本政府は、米国や韓国に支援や協力を要請してきたが、中国への協力要請はこれまで報じられることはなかった、5月9日東京で行われた日中韓首脳会議の際に李克強首相に支援と協力を呼び掛け、日本の立場に理解を得たのが初めてだとされている。
しかし、日本が中国に対し公に支援を求めた時点で既に、中国習近平主席の仲介により、「拉致問題」は“解決”に向け大きく一歩踏み出していたようだ。
中国の仲介活動こそ、2週間ほど前の5月7・8日に大連で開催された中朝首脳会談なのである。
今日行われた米韓首脳会談の場で、トランプ大統領は、6・12米朝首脳会談の中止や延期の可能性に言及し、この投稿の主題である第2回中朝首脳会談(5月8日)後に北朝鮮の態度が変わった、中国が影響を与えたとしたら問題だ、習主席は世界一のポーカーフェイスなどと語っている。
トランプ大統領は、大連の中朝首脳会談のすぐ後に習主席は電話で協議しているから、公表されたもの以外に、中朝首脳会談の内容や成果はわかっているはずである。
さらに言えば、ポンペオ新国務長官が、会談翌日の5月9日に、中朝首脳会談から帰国した金正恩委員長と会談し、刑事犯で拘束されていた3名の韓国系米国民の釈放を実現しているから、2回目の中朝首脳会談の内容を生々しく聞いた可能性もある。
この投稿をお読みいただけば、脅したり褒めたり宥めたりというトランプ大統領特有のおとぼけ(ブラフ)ぶりの裏事情が少しは垣間見えると思う。
まず、5月8日夜の大連中朝首脳会談に関する報道を見て、異様さを感じつつ、その会談の主要テーマが、「日朝交渉」に関わるものに違いないと直観した。
本当に久々の中朝首脳会談は、金正恩委員長の一大外交レビューとして3月末に華々しく行われたばかりであり、次の中朝交流は、外交慣例としても、実際の報道レベルでも、そう遠くない時期に行われる習主席の訪朝のはずだった。
報じられた会談の内容も、3月末に行われた第1回目首脳会談とほぼ同じであり、金正恩委員長と習近平主席がわざわざ直接会って話さなければならないものではなかった。
デジャヴどころか、つい最近放送されたドラマの再放送を見させられているようなものだった。
大連の中朝首脳会談を「日朝交渉」絡みと考えたのは、直前の5月4日、中国の王毅国務委員・外相が平壌で金委員長と会談し帰国した(5月3日)あと、安倍首相の要請で初めての「日中首脳電話協議」が行われていたからである。
※(王毅外相が平壌に入り金委員長と会談すること自体が異例である。中国の対北朝鮮担当は共産党中央対外連絡部の宋濤部長であり、3月末の中朝首脳会談でも列車で北京に向かう金委員長を丹東で出迎え、一緒に列車に乗って北京まで移動している。王毅外相は、外務次官時代に六者会合の議長を努め、その後駐日大使も務めていることから、“日朝関係”に熟知している外交官である)
しかも、翌9日からは、東京で日中韓首脳会談が開催されるという絶妙のタイミングである。王毅外相は、自身も参加した中朝首脳会談が行われた大連からそのまま東京に入った。
大連中朝首脳会談を挟んだ中日絡みの外交活動をたどれば、大連中朝首脳会談の目的が「日朝交渉」の後押しであることが見えてくる。
まず、中朝首脳会談がなぜ大連で開催されたのか、金委員長が列車を使わず航空機で移動したのかを考えてみよう。
大連で行われたことが、今回の中朝首脳会談が急遽設定されたものであることを物語っている。習主席には、中国初の国産空母(空母としては2隻目)の試験飛行開始に立ち会うため大連に行く予定が既に入っていた。
2回目の中朝首脳会談は、習主席の海軍向け公務と併行するかたちで実施されたと窺い知れる。このような事情だから、金委員長も、列車を使わず航空機で移動するほかなかったのだろう。(彼は飛行機嫌いではないが)
※(NHKは、なぜか、中朝首脳会談が公表される前に、帰京する習主席と帰国する金委員長が利用する大連国際空港のデッキからの撮影を許されている。カメラアングルが合っているということは銃の標的にもなり得ることを意味するから異例の厚遇と言える。金委員長は離陸する航空機の映像だけだったが、習主席は軍関連行事で着用する黒の人民服で航空機に乗り込む姿が映っていた。NHKに対する厚遇も、日本絡みの会談であったことを示唆する)
違った言い方をすると、このような経緯は、2回目の中朝首脳会談をどうしても5月7〜8日に開催しなければならなった事情があったことを示唆している。
それを知るために、大連での中朝首脳会談前後の関連外交活動を概括してみよう。
[大連中朝首脳会談前]
4月27日:南北首脳会談
(文大統領が金委員長に「安倍首相も対話の意思を持っている。『過去の清算』の基盤となる国交正常化を望んでいる」と伝える)
4月28日:日韓首脳電話協議
(金委員長が安倍首相の伝言に「いつでも日本と対話する用意がある」と対応)
5月3日:平壌で中国王外相−金正恩委員長会談
5月4日:安倍首相−習近平国家主席電話協議
(安倍首相は日朝平壌宣言に基づいて、拉致・核・ミサイル問題を包括的に解決し、国交正常化を目指す考えに変わりはないことを伝え、習主席は、「中国は朝鮮半島の平和と安定を断固として守る」と述べ、「日本にも建設的な役割を果たしてほしい」と訴え、両首脳は拉致問題の早期解決に向け、協力していくことでも一致)
5月6日:北朝鮮対米対日批判記事
(北朝鮮の「労働新聞」が、日本がアメリカや韓国を通じて北朝鮮との対話を模索していると非難し、日本について「朝鮮半島で平和の風が吹くやピョンヤン行きにただ乗りしようとしている」と主張。日本政府に対し、「不届きな下心を捨てないかぎり、1億年たってもわれわれの地を踏めないだろう」と批判した)
5月7〜8日:大連で中朝首脳会談
[大連中朝首脳会談後]
5月8日:習近平−トランプ電話協議
5月8日:中国王毅外相及び李首相来日
5月9日:日中韓首脳会談及び日中首脳会談
5月9日に日中韓首脳会談(日中首脳会談も)が開催されることから、そこで日本と中国が「拉致問題」解決に向けて話し合いができるよう、事前の5月8日に北朝鮮が受け容れられる“妥協”レベルを確認するため大連日中首脳会談が行われたと考えている。
NHKだけが報じたと思うが、日中韓首脳会談を行う前、中国の李首相が安倍首相に、「北朝鮮による日本人の拉致問題の解決に向けて中国としても協力する」と述べたという。
安倍首相が要請する前に、中国側から、拉致問題の解決に向けて中国としても協力すると言ってきたのである。
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[記事]
「拉致問題の解決に向けて中国としても協力」李首相
5月9日 13時32分
政府関係者によりますと、日中韓3か国の首脳会議に先立って、安倍総理大臣は中国の李克強首相と短時間、言葉を交わし、李首相は「北朝鮮による日本人の拉致問題の解決に向けて中国としても協力する」と述べたということです。
https://www3.nhk.or.jp/news/special/timeline/Japan_china_south-korea_summit/?utm_int=detail_contents_news-link_001
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これだけだと何がどうなっているかまったくわからないが、その後、「拉致問題」解決の方向が少しだけ見えてきた。
一つが、5月12日にAbemaTV『みのもんたのよるバズ!』に出演した自民党参議院議員青山繁晴氏の「拉致被害者についての話が水面下で出ている」というネタであり、もう一つが、5月20日放送の「ビートたけしのTVタックル」に出演した亀井静香氏とビートたけしが最後に見せた「拉致問題」被害者に関する掛け合いである。
この二つは、大連中朝首脳会談で調整し日本に提供した解決方法の一部がベースになって出てきた話と思われる。
一方、北朝鮮は5月12日に朝鮮中央通信を通じて、「日本がすでに解決した『拉致問題』を再び持ち出すことは、朝鮮半島の平和の流れを阻もうとする愚かな行為だ」として、安倍首相を名指しで批判している。
現在検討されている「拉致問題」の解決方法は、日本に帰ってもいいと考えている限られた人が、「拉致されたわけではなく自分の希望で北朝鮮に渡った」と記者会見し、帰国するというものらしい。
しかし、このような落とし前の付け方で拉致被害家族会や国民の理解を得るのは難しいだろう。
自縄自縛で拉致問題の泥沼に嵌まってきた安倍首相がとるべき道は、朝鮮半島の平和実現に日本が果たすべき歴史的使命をきちんと国民に訴え、「拉致問題」がこじれた理由をそれなりに説明することだと思う。
いずれにしろ、朝鮮半島を巡る国際状況から、率先して日朝国交正常化交渉に励まなければならない安倍首相に逃げ回る時間は残されていない。
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- (カルト板)横田夫妻というのが、この運動の司令塔で広告塔のようだが、もうこういう、偽(にせ)芝居、やらせ…はいい加減せよ 仁王像 2018/5/23 20:15:54
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