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2018年05月20日 「ジャーナリスト同盟」通信
<終わらない犯罪の連鎖>
教育勅語教育の幼稚園に対する、タダ同然の国有地払下げ事件から、親類のパートナーの大学に獣医学部新設利権付与と恩恵を受けた関係者は、いずれも神社本庁の日本会議メンバーであるため、文句なしの首相犯罪・職権乱用の罪だ。はては、身内のような御用記者の強姦をもみ消したTBS強姦魔事件、関連する巨額の血税詐欺事件、さらにはリニア疑獄事件と、安倍・自公内閣の犯罪は、底なし沼である。主権者への売国的背信行為にもかかわらず、5年も政権を維持して、さらに続行する構えを見せている。残るは、日本会議の野望である平和憲法を破壊することだが、それまで首相をやめないつもりだし、それを支える不気味な宗教勢力の存在も、くっきりと姿形を見せてきている。
<首相が議会で嘘の罪隠しを連発>
いったん政権を手にした日本会議は、容易に政権を投げ出すことはしない。「戦前は侵略や植民地支配をした遺伝子がある。過去の自民党政権とは異質。手離すことはしない」という専門家の指摘が正しいかもしれない。「宗教政党は民主主義を理解していない」ともいわれる。
確かに、やっていることはすさまじい。第一次は、平和憲法を体現したすばらしい教育基本法を改悪したし、第二次になると靖国参拝から、改憲軍拡に向けた戦争法制を次々と強行した。
「国民も隣国の日本研究者も、平和の宗教政党がついているから、そんなにおかしなことはしないだろうと安心していた。どっこい、特定秘密は公明党創価学会が先導したし、戦争法は当初は慎重姿勢を見せていたが、それも単なるポーズ、共謀罪も同様、公明党も強行成立に走った。安倍・日本会議の極右政策は、すべて公明党創価学会のお蔭で実現したものだ。自民党単独では実現不可能な野蛮な法案だった」との分析は、誰もが受け入れている。
中国の日本研究者は、それまでは友好団体として受け入れてきた関係から、以前から創価学会の変質を注視していた。今では多くの学者が公明党創価学会の本質を正視、警戒心を抱いている。
こうした悪法の数々を強行する一方で、官邸自ら職権乱用の犯罪を引き起こしていた。それが発覚しても、安倍晋三も麻生太郎も、大嘘の連発で逃げ切って、もう会期末を迎えようとしている。
<秘書官・官僚も連携して嘘連発>
首相の嘘の連発も1年以上になるが、同じく首相を支える秘書官と関係する官僚らも、こぞって平然と嘘を連発して、安倍擁護に徹してきている。
こんなことも珍しい。戦前の軍国政治と似ている、との見方もある。どういうことかというと、官僚らに対して、今日では信じられない「忠誠」を要求しているのだ。「戦前の忠君愛国が生きている安倍内閣」と揶揄する向きも。
過去の政権とは異質の日本会議・宗教政権なのだ。政教分離の大原則を踏みにじる暴挙・暴政なのである。この点の理解が、内外共に不足しているのが、要注意なのである。
<読売・産経・日経+NHK支配で逆走する政治>
国民の声・世論に影響を与える新聞テレビは、権力監視を使命として存在するものである。民主主義の国が機能するには、言論の自由が大前提である。これが封じ込められると、文句なしの独裁国となる。いま日本の言論の自由度は、世界各国の中でもかなり低下している。特定秘密・共謀罪が元凶だが、これは国連の専門官からも、繰り返し警鐘が鳴らされたものだ。
安倍・自公政権を支援する新聞テレビは、読売・産経・日経の改憲新聞だけではない。系列のテレビ局も同様に、政権批判が出来ない。加えて、安倍・自公内閣は、NHKを配下に抑えた。人事権を乱用して、会長ポストを財閥に提供して、政権批判を封じ込めてしまった。こんな大それた行為は、過去の政権にはなかったことだ。
朝日・毎日・東京が、かろうじて政府批判をしている程度だから、平和を愛する世論の変質はいかんともしがたい。この三紙にしても、迫力は大きいとはいえない。迫力のある新聞は、夕刊紙の日刊ゲンダイであるが、悲しいかな全国紙ではないのが残念だ。同紙には大手企業の広告、政府広告などない。
インターネットの世界には、威勢のいい政府批判は存在するが、ほとんどが匿名である。しかも、筆者が知らなかった「ネトウヨ」なる、その筋から資金提供を受けた右翼プロが、横やりを入れて、正論の影響力を抑えてきている。これにはびっくりだ。
歴史の逆転にメディアが介入している。悪しき世論操作が、この悪徳政権の存続を可能にしているのだが、これを認識している日本人はまだ少ない。
<市民の刑事告発にも法務検察が不起訴強行>
不正を許さないまともな市民は、安倍犯罪に対して、検察に告発することになる。
ところが「正義の検察」は仮面に過ぎない。検察に正義などない。特に、いまの日本会議政権に対して、検察はだらしない。それこそ法務検察の意向に従って、問題を処理するだけである。
市民の訴えを不起訴にして、やり過ごしてしまうのだ。前国税庁長官の佐川宣寿の公文書改ざん事件を、大阪地検特捜部は安倍の意向に沿って不起訴にした。この件について、別の機会に言及することにする。
<根源は議会3分の2議席による暴政>
なぜ犯罪内閣が、次々と悪法を強行しながら、それでも退陣しないのか。原因は、言うまでもない。選挙の得票率わずか3割だが、好都合な選挙制度のお蔭で、3分の2議席を占めてしまう。悪しき選挙制度を強行した小沢一郎の貢献である。
野党の無力は、この議席に比例している。しかも、紳士ぶっているため、与党はやりたい放題となる。かてて加えて、安倍・日本会議政権ときている。
また、首相官邸に権力を集中させる体制を取っている。本来は、自民党の大黒柱である幹事長が動けば、変化が起きるものだが、いまの二階にその馬力も見識もない。余計に安倍はやりたい放題、それを新聞テレビも批判しない。
3分の2議席の恩恵は、一人安倍に集中している。そこにこそ政権腐敗の常態化が潜んでいる。
<信濃町さまさまの安倍・日本会議>
信濃町を知らない日本人・外国人は、まだ多いかもしれない。公明党創価学会の牙城である。
安倍の暴政の元凶が、まさに信濃町なのだ。3分の2議席は、この政教分離が問われ続けてきている信濃町の実績である。
信者の多くは、実直で、政治に無知な平和を愛する日本人である。したがって、選挙で自民党を支援することが、自身の幸せを約束してくれるという嘘を信じ込んでいる信者らでもある。このことは、自民党からすると、これほどありがたい支持者団体・集票機械は存在しない。
過去に、農協や郵政・医師会などの支持母体が存在したが、それらをはるかに、はるかに凌駕しているのだから、首相官邸も平河町も、信濃町に足を向けて寝られない。信濃町さまさまである。
信濃町が裏切らない限り、安倍・自公政権は、風波を乗り越えることが出来る。
野党は、安倍・日本会議官邸をいくら脅しても、悪の城は壊れない。いくら国会や官邸にデモで攻撃しても、びくともしない。敵は本能寺にあり、なのだ。
政教分離での批判攻撃、信濃町へのデモを敢行すると、そうしないと、池田大作の平和教団に再び戻ることはない。
<いつまで続く地獄道>
3分の2議席という議会での絶対多数が、安倍・日本会議の犯罪を助長、存続させている。NHKによる世論操作も助けてくれている。信濃町が変わらないと、3分の2議席は動じない。
悪政は続く。財閥向けの、民意不在の政治進行は止まらない。野党も新聞テレビも覚醒する時であろう。地獄道はさらに続く!
2018年5月20日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)
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