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「<弁護士>大量「懲戒請求」返り討ち 賠償請求や刑事告訴も
5/10(木) 18:52配信
◇「非行」あれば処分だが、「実名や住所」は弁護士に通知
朝鮮学校への補助金交付は利敵行為−−などとするネット上での扇動を背景に大量の懲戒請求を送られた弁護士たちの間で、懲戒請求者に対し、損害賠償請求や刑事告訴など法的措置をとる動きが広がっている。これを恐れ、弁護士に和解金10万円を支払って謝罪する請求者も出ている。ネット空間の無責任な言説にあおられた軽率な行動が、実社会で法的制裁を受けようとしている。【中川聡子、最上和喜】
弁護士の懲戒請求は、弁護士法に基づいて誰でもできる。請求を受けて弁護士会が調査し、当該弁護士の「非行」が分かれば処分する。懲戒事由は依頼人からの預かり金の着服や過大報酬の受け取りが多い。
朝鮮学校を巡り全国各地の弁護士会は近年、国が2016年に出した都道府県への通知が補助金縮小を招いたとして相次ぎ批判声明を出している。これを一部のブログが「犯罪行為だ」と非難。ネット上に非難の趣旨をまとめた懲戒請求のひな型も載る。請求は17年6月以降に届き始め、昨年末の日弁連会長談話によると、全国21弁護士会に800人以上から所属弁護士全員の懲戒請求があった。
佐々木亮、北周士の両弁護士(東京弁護士会)も法的措置を予定する。佐々木弁護士によると昨年、大量の懲戒請求をツイッターで批判し「(請求者に)落とし前をつけてもらう」と投稿。この文面を懲戒事由とする請求が約1000件来た。北弁護士も「(佐々木弁護士への懲戒請求は)根拠がなく、損害賠償が認められるべきだ」と投稿し、多数の請求を受けた。
佐々木弁護士は毎日新聞の取材に「請求に基づく弁護士会の調査を受けており、本業に物理的な支障が出ている。気味が悪く、精神的な苦痛も味わった」と話す。2人は全請求者に損賠賠償請求訴訟を起こし、虚偽告訴罪や業務妨害罪での刑事告訴も検討。16日に記者会見して提訴の内容を公表する。カンパも募り、すでに500万円近い提訴資金を集めたという。
弁護士たちのこうした動きが、ネット上に波紋を広げている。ある掲示板には懲戒請求者とみられる人物が「(ネット情報で)俺の連絡先が通知されないと信じて請求した。裏切られた」「裁判とめるにはどうしたらよいのか」などと不安を書き込んでいる。
佐々木弁護士らは、訴訟前に和解する条件として、明確な謝罪や慰謝料10万円(2人分)の支払いなどを求め、すでに応じた請求者もいる。懲戒請求では請求者の実名や住所が当該弁護士に伝えられる。佐々木弁護士は「匿名で請求できると勘違いしている人もいるようだ。素直に謝ってきた人もいた。軽い気持ちでやったという印象を受けた」と話す。」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180510-00000078-mai-soci
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