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安倍総理不在で行われた「小泉政権同窓会」 その内幕を明かそう 彼らはいまの政権をどうみているのか
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/55506
2018.05.01 常井 健一 ノンフィクションライター 現代ビジネス
「(安倍総理の総裁三選は)難しいだろうな。もう信頼がなくなってきたな」──息子・進次郎が37回目の誕生日を迎えた4月14日、そう断言した小泉純一郎氏(76)。安倍政権に対して厳しい言葉を口にするようになった元総理の一挙手一投足に再び注目が集まっている。
そんな中、小泉政権の中核を担った面々が赤坂の料亭に集結。小泉純一郎氏を中心に、そこで話し合われたこととは……。小泉氏の初の回想録となる『決断のとき』の取材・構成を担当した、ノンフィクションライター・常井健一氏の特別レポート。
小泉が目をとめた時事川柳
小泉純一郎は、目覚まし時計を使わない。
自然に目を覚まし、朝昼兼用の食事をしながら、ゆったり新聞数紙をめくる。そのため、午前中には約束を入れないようにしている。
それが、76歳のセカンドライフだ。
「いまだに夢の中で、朝3時に目覚ましが鳴ることがあるんだ。総理時代の5年5ヵ月間、毎日そうだったから、思い出すんだろう」
小泉はそう話している。
ある朝の小泉の様子(筆者撮影)
3月14日、ホワイトデー。
その日の朝も、小泉はいつものように起き、クラシック音楽を大音量で聴きながら、新聞をめくっていた。そして、いつものように、読売新聞14面の時事川柳コーナーを眺めていると、こんな一句が目に留まった。
〈切る尻尾使い果たしてお尻に火〉
「猫猫山」という俳号を名乗る、千葉県流山市在住の読者が投稿したものだった。
その句が「きょうの秀作」に選ばれていたわけではない。財務省の不祥事が与える安倍政権の激震ぶりを風刺した川柳は、6作品のうち他に2つも並んでいた。
〈財務省金庫番より文書番〉
〈ポスト安倍時期尚早を書き換える〉
だが、小泉には〈切る尻尾〜〉が一番うまいと思えた。
「財務省」や「安倍」という直接的な表現を使わずに、今の政局を万人に想起させる巧みな隠喩が気に入ったのだろう。小泉自身も2009年の政界引退後、原発問題以外の政局をストレートに論じることは控えてきた。
ところが、前出の川柳に出会う前の晩、小泉はその禁を破った。
3月13日、20時からはじまった「プライムニュース」(BSフジ)の冒頭、司会の反町理から佐川宣寿国税庁長官の電撃辞任についての質問が直球で投げられると、元総理はフルスイングで打ち返した。
「安倍総理も、麻生財務大臣も、『この人事おかしいんじゃないか』という質問に『適材適所の人事です』と言い切ったよ。これにはあきれたね、判断力がどこか、おかしくなっているんじゃないか」
小泉は、これまで頑なに拒んできたテレビの生放送に、引退後初めて出演した。それは、フジテレビからの取材依頼に「持論の原発ゼロを一人でとことん語れる」という条件があったからだ。財務省の文書改ざん問題が浮上し、佐川が辞任した直後だったが、原発以外のことについてコメントするつもりは毛頭なかった。
しかし、かつて「劇場型政治」と呼ばれた政権を指揮した男である。今でも人前に出ると「パフォーマー」の血が騒ぐのだろう。フジテレビのスタジオで多くのカメラを向けられた小泉は、レンズの向こうにいる数百万人の姿を想像し、「みんなが期待する小泉純一郎」を演じきった。
「総理が国会で『私や妻が森友学園と関係があったら、総理も国会議員も辞めます』と言ったことで、財務省の官僚が『これは大変なことだ』となった。関係していることを知っているからね。総理の答弁に合わせなければいかんというので、この改ざんが始まったと私は見ているんだ。忖度したんだよ」
無論、「元総理の箴言」は、物議を醸した。翌朝の産経新聞は、小泉の似顔絵入りで大きく報じた。そんな紙面を眺めているうちに出会ったのが、政権批判を「オブラート」に包んだ川柳だったというわけだ。
「『もう引き際』って、本当に言ったのか?」
それから、1ヵ月後。4月18日夜、小泉は東京・赤坂にある行きつけの小料理店「津やま」で、山崎拓(81)と武部勤(77)と向き合った。今や「長老」として扱われる3人が一堂に会すのは、ちょうど1年ぶりだった。
5年5ヵ月に及んだ小泉政権時代、自民党幹事長として党運営を担ったのが、山崎、武部、そして安倍である。昨年は、たまたま同じ店に居合わせた安倍が飛び入り参加したおかげで、幹事長経験者3人が全員揃った。マスコミは「小泉政権同窓会」と名付けた。その内幕は、『決断のとき』(集英社新書)に詳しく記録しておいた。
18時過ぎ、長老3人が乾杯した頃、財務省では麻生太郎大臣が福田淳一事務次官の辞任を発表。続いて、福田が自らのセクハラ問題を釈明する記者会見が行われていた。
早速、その話題になると、小泉は例の川柳を得意げに諳んじて見せた。
「面白い川柳があるんだ。切る尻尾、使い果たして、お尻に火」
すると、向かいに座った山崎は負けじとこう切り返した。
「佐川さんでトカゲの尻尾切り、福田さんでトカゲの胴体切り。トカゲのシャッポ(頭=財務相)も切らないといかん」
小泉は、山崎の隣に座る武部とともに笑った。
「ところで、小泉さん。週刊誌で『安倍さんはもう引き際だ』と語っていたけど、あれは本当に言ったのか」
山崎は前日(4月17日)に発売された「週刊朝日」にあった小泉インタビューの中身について、「本人」に確認してみた。小泉は苦笑いしながら、「言っちゃった。参った」とワンフレーズで返した。
宴は、1階にある小上がりで行われた。掘り炬燵風のテーブルは、カウンターの客が振り返れば、丸見えだ。40年以上も「津やま」を贔屓にしてきた小泉は、客人を招く時には2階にある個室の座敷を押さえるが、気の置けない仲間と飲む時には1階に陣取る。そこでの会話が外に漏れても、「小泉にオフレコなし」と呼ばれただけあって、一切気にしない。
ところが、永田町の政治記者たちは「安倍倒閣に向けた決起集会だ」と色めき立った。2階建ての店の外には30人以上の報道陣が詰めかけ、「密談」が終わるのを待ち構えていた。
19時27分、赤坂の小径にできた黒山の人だかりをかき分けるように、SPを携えたひとりの女性が現れた。
「こんばんは〜」
東京都知事の小池百合子(65)だ。不敵な笑みを浮かべる彼女も、昨年の4・18に「津やま」に集ったメンバーである。
小池は黒いパンプスを脱ぎ、昨年と同様、小泉の隣に座った。濃紺のスカートスーツに上品なゴールドチョーカーを合わせた出で立ち。花柄の刺繍が入ったVネックのインナーが、そこはかとなく妖艶さを醸し出していた。「マドンナ」の登場で、男だらけの宴席は一気に華やいだ。
笑いの渦
それから間もなくして、自民党幹事長の二階俊博(79)が岸田派のパーティー会場から駆け付けた。二階は小泉時代、自民党と連立を組んだ保守新党の幹事長を務め、自民党に復党した後には「衆議院郵政民営化特別委員会委員長」として小泉構造改革を後押しした。そんな関係で、昨年の会合にも呼ばれた。
二階は武部の隣に座り、昨年と同様、小池と向き合う形となった。
下座に腰を掛けた小泉は、テーブルのコップやお皿に目を配り、注文を仕切るなど、ホスト役をそつなく務めつつ、「主役」としてしゃべり続けた。
「『論語』には、孔子が『過ぎたるは猶及ばざるが如し』と言ったと書いてあるけど、実際は、過ぎたるは及ばざるより、悪い。俺に言わせりゃ、『過ぎたるは及ばざるより悪い』なんだ。弁解するのに余計なことを言っちゃったら、覆水盆に返らず。夫婦関係でも、それは気をつけなくちゃいけないんだ」
妻の奔放な言動を巡って「余計な弁解」を続け、国政を混乱に陥れた安倍の罪深さを言外に匂わすと、小泉は冷や酒で喉を潤した。
1年前の4・18との大きな違いは、小泉政権が生んだ「スター」である安倍がその場にいないことだった。今年は訪米中で日本にいない。つまり、小泉が呼ぼうと呼ぶまいと、安倍は出席できない。それはお互いにとって都合が良かった。
「小泉政権同窓会」は、メンバー5人が揃ってからも2時間以上続いた。小泉と山崎が競うようにして冷酒の一升瓶を空ける一方、二階はお茶で通した。
「唯一の現職議員である二階さんはほとんど話さなかった」
ある出席者は、こう明かす。
二階の重たい口が開いたのは、自民党総裁と幹事長との関係について話題が及んだ時だった。
幹事長の頃、総裁の小泉に忠誠を尽くした武部が「偉大なるイエスマン」とアピールしていたことを振り返ると、山崎は自らを「元イエスマン」と語った。小泉時代の山崎は幹事長退任後、改革に前のめりのなる小泉に苦言を呈することが少なくなかった。
では、現役の幹事長はどうか。出席者たちの目線は二階に向けられた。
「二階さんは、安倍さんとはどうなんだ」
「うーん、普通のイエスマン」
二階が山崎にそう返事すると、「津やま」の1階は笑いの渦に巻き込まれた。
「そりゃいいな。幹事長が総裁を支えるのは、あったりめえだ」
小泉も腹を抱えていた。
「原発問題。経産省の言っていることは、全部ウソ。ダマされるな。同じことを安倍さんにも言っている」
小泉は経産省内に大きな影響力を持つ二階に向かってこう切り出し、持論の「原発ゼロ」を熱弁し続けた。
「安倍政権で原発ゼロにするのは、もう無理だ。次の政権に期待したい」
それには、二階は否定も肯定もせず、ただ黙って耳を傾けていた。
もうひとつ、前回から大きく変わったことがある。それは、たった1年で、世の小池人気が天から地に落ちたということだ。小池新党「希望の党」はわずか半年あまりで解党することが決まった。
「小池さんは、知事の職を全うしたほうがいいよ」
前回と同様、小泉はこう諭した。小池はうなずきながら、悩みを打ち明けた。
「オリンピック中に任期満了を迎えるから、その前に都知事選を済ませておかないとまずいんです」
東京オリンピックは2020年7月24日に開幕する。だが、「主催者」である都知事の小池は7月30日に任期満了を迎えてしまう。そこで、開催期間中に知事選がぶつからないよう、前倒したいというわけだ。
「拓さんは石破だな」
「自民党にも相談したいと思っています」
都議会自民党との亀裂を深めている小池は眼前の「自民党幹事長」にそんなふうに秋波を送ってみたが、当の二階は明答を避けた。
昨年の4・18は、自民党と小池の決別を決定づけた都議選の直前でもあった。小泉が気を利かせて音頭を取り、二階と小池に「指切りげんまん」をさせる場面もあった。
だが、1年の間に2度も死闘を繰り広げた二階と小池の間には、どことなく不穏な空気が流れていた。さすがの小泉でも、ふたたび「指切りげんまん」を促せる雰囲気ではなかった。
22時14分、二階が店の外に出てくると10人ほどの番記者が取り囲もうとした。しかし、二階は無言のまま、隣のビルの裏口に消えていった。その2分後、小池も同じように報道陣の問いかけに応じることなく、その場を去った。
さらに10分後、山崎、武部が暖簾の向こうから順に出てきた。そして22時32分、全員分の支払いを終えた小泉が現れた。
「どうもありがとう〜」
本日の主役は仲居たちに声をかけるなり、20人近い報道陣のスクラムにひとりで飛び込んだ。千鳥格子の上質なジャケットをもみくちゃにされながら、牛歩の如くゆっくりと前に進んだ。
あとは、テレビで報じられたとおりだ。
――今日はどんな話を。
「大した話はしていないの。現役は二階幹事長だけだから、もう我々が出る幕じゃないなという話をした」
――財務省の福田次官が辞任したことについてはどのようにお考えですか。
「そんな話は、全然出なかったなあ」
――辞任にはどんな背景があるのでしょうか。
「わかんないねえ〜」
――先週、小泉さんは記者団に「安倍さんの総裁3選は難しい」という見方を示しましたが。
「わかんないって。私の予想なんて当たらないよ」
小泉は煙に巻き、愛車のトヨタ「ミライ」に乗り込んだ。
一方、別の場所で報道陣に囲まれていた山崎は、やけに饒舌だった。
「現下の政局について様々な話題をした。人身一新の時が来た(という話)。具体的には申し上げられないが」
実際、4時間以上に及んだ同窓会の中で、総裁選の話題をリードしていたのは山崎だった。食通を唸らせる「津やま」の名物料理が並ぶテーブルの上では、様々なポスト安倍候補の名前が飛び交った。そんな中、山崎は石破茂に好意的な素振りを見せ続けた。
「拓さんは石破だな……」
出席者たちは、そう察した。
「また来年もやろう!」
お開きの直前、小泉は4人に呼びかけた。昨年も同じフレーズを口にしながら、愛用する黒革の「衆議院手帖」をジャケットから取り出し、1年後の約束を余白に書き込んでいた。
そして、こう言い残していた。
「来年も安倍さんは総理を続けているよ」
2018年4月時点、小泉の予想通り、安倍は総理の椅子に居座っている。現職時代には「政局の小泉」と呼ばれただけあって、元総理の見立ては今でもよく当たる。
では、2019年4月18日まで安倍政権は続いているのか──。
今年の同窓会では、小泉が「愛弟子の1年後」を口にすることはなかった。
(文中敬称略)
安倍総理不在で行われた「小泉政権同窓会」 その内幕を明かそう(現代ビジネス) - 突如の小泉元総理の政局・安倍降ろし発言。私も子の親だと言って、世襲批判真っただ中で進次郎氏を後継に引退。進次郎氏は後ろから鉄砲玉を撃ち過ぎた。安倍政権では潰されよう。そこで安倍降ろし。単純だ。
— されど我らが日々 (@hato0mugi) 2018年5月1日
小泉は、いろいろと日本政治に悪影響のあること山ほどやって嫌いではあるが、面白いというか、興味深い。頭は切れる。注目せずにはいられないんだよな…。------安倍総理不在で行われた「小泉政権同窓会」 その内幕を明かそう https://t.co/wHnJjO2Bug #現代ビジネス
— drkfortest (@drkfortest) 2018年5月1日
安倍総理不在で行われた「小泉政権同窓会」 その内幕を明かそう(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース https://t.co/rQKoRsx5tS @YahooNewsTopics安倍政権といい小池百合子といい竹中平蔵、日本が凋落する種を蒔いた張本人の息子進次郎が今度はその総仕上げで増長しそうでほんと未来がないな日本
— ニジシマ れの (@rainbow_islandz) 2018年5月1日
「面白い川柳があるんだ。切る尻尾、使い果たして、お尻に火」
— Kazu Shima (@waiwai1951) 2018年5月1日
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安倍総理不在で行われた「小泉政権同窓会」 その内幕を明かそう(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース https://t.co/kKB4mRSufH 『二階さんは、安倍さんとはどうなんだ」「うーん、普通のイエスマン」二階が山崎にそう返事すると、「津やま」の1階は笑いの渦に巻き込まれた。』ここがウケたわw
— ぽぽんぷぐにゃん (@poponpgunyan) 2018年5月1日
昨年もそうだったけど。二階幹事長はどうつもりで参加してるのかな。そこが不思議で面白い。/安倍総理不在で行われた「小泉政権同窓会」 その内幕を明かそう(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース https://t.co/HjezhRkRZ3
— ポール (@paulnakahara) 2018年5月1日
安倍総理不在で行われた「小泉政権同窓会」 その内幕を明かそう(現代ビジネス)【Yahoo!ニュース】 「(安倍総理の総裁三選は)難しいだろうな。もう信頼がなくなってきたな」──息子・進… https://t.co/Pf2Ykk4Cnt
— 話題の倉庫@相互フォロー (@news_sa_m) 2018年5月1日
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