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不誠実の極み…自民党の支離滅裂な新「憲法9条の二」案 ここがおかしい 小林節が斬る!
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/224311
2018年3月2日 小林節 慶応大名誉教授 日刊ゲンダイ 文字起こし
慶応義塾大学名誉教授・小林節氏(C)日刊ゲンダイ
報道によれば、自民党の憲法9条改正案(新9条の二)の骨子は次のものだそうである。
@自衛隊の最高指揮官は首相である(文民統制)A自衛隊を国会の統制下に置く(武力行使には国会の承認がいる。これも文民統制)B自衛隊は内閣から独立した特別な「軍隊」ではない(行政権の一環である)。
しかし、これは一見して支離滅裂である。
まず、「首相が最高指揮官である」という規定は、諸外国では特に「軍隊」についてだけ明記するものである。警察、消防など、危険から社会を守る実力部隊は、行政権の一環である警察権として、憲法上、首相の管理下にあることは自明で、改めてそれを憲法に明記する必要はない。諸外国では、それを明記するのは国際法上の「戦争」を担う「軍隊」だけである。にもかかわらず、自衛隊を「軍隊」ではないと改めて断るところが怪しい。
また、「自衛隊を国会の統制下に置く」というが、まず、国家機関が全て主権者国民の代表である国会が制定した法律と予算に従うのは当然のことで、改めて憲法に明記するまでもない。そこで、自衛隊の武力行使は国会の承認を得て行う……というが、「専守防衛」を任務とする自衛隊は外敵から攻撃を受けてから反撃するだけの役割のはずだが、その反撃のために国会の承認を得る手続きを経ていたのでは、その間に国が滅んでしまうのではなかろうか。
しかも、自民党の緊急事態条項案では、そのような緊急事態には首相が全権を掌握して国会は休眠状態になるはずだ。自民党はこの矛盾をどうするのであろうか。
要するに、自民党の根本的矛盾は、敗戦国として「軍隊」の再興を認めない現行の9条2項を「そのままにして」と言いながら、新「9条の二」で自衛隊という名の「軍隊」を事実上再興しようとしているところにある。
だからこの際、自民党は正直に、公式の草案通りに、「国防軍」を保有して「自衛権(交戦権)」を行使する普通の国家になるべきだ……という持論を掲げて、主権者国民に問題を提起すべきではなかろうか。
今のように本当の論点を避けた議論を続けることは、政治の不誠実の極みであろう。
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— ⛵️motty⛵️ (@novtnerico) 2018年3月2日
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