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高等教育の無償化 「努力目標」を憲法に書こうという愚策 ここがおかしい 小林節が斬る!
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/224011
2018年2月26日 小林節 慶応大名誉教授 日刊ゲンダイ 文字起こし
慶応義塾大学名誉教授・小林節氏(C)日刊ゲンダイ
自民党の改憲案が発表されるたびに、「改憲論者」の私は失望させられ続けている。今度は、高等教育までの無償化を「努力義務」として憲法に明記したいそうである。
法律用語として「努力義務」と言う場合、それは、「しなければならない」という法的な意味での義務(つまり、達成しない場合にはペナルティーが来るもの)ではない。それは、「できたらやりなさい。できなければ構わない」という意味である。
こんな精神訓話を、政策要綱ならぬ、憲法に書き込むために800億円もの国費を消費して国民投票を行おうという話は、文字通り「正気の沙汰」ではない。
それに、高等教育無償化には財源の当てがないので努力義務に格を落とした……との話には呆れてしまう。米国の言い値で効果も不確かな高額兵器を購入して(専守防衛を超えた)海外での戦争の準備をする予算を精査すれば、金など捻出できることではないか。
それに、自民党の新自由主義経済政策がもたらした親の経済格差の結果として子供の教育に差が出てはいけない……というならば、今すぐ、その800億円を使って現在の大学生たちに奨学金を出すことこそ急務である。
かねて指摘しているように、教育予算の充実は、法律と予算でできる「法律事項」であり、憲法に書き込まなければならない「憲法事項」ではない。
現に、かつて民主党政権時代に民主党が着手した高等教育無償化政策を政権奪還後に撤回したのは自民党である。その自民党が今改めて高等教育充実の「努力義務」を憲法に明記すると提案しようとは、「開いた口が塞がらない」とはこのことであろう。
それに、全ての若者が大学に進学する意向も必要もないはずだ。この政策が具体化した場合には、富裕層は、入学後の学費を心配せずに、経済力を子供の家庭教師や塾に投入し、わが子に確実に有名大学への入学を目指させることができる。だから、この政策はそもそも政策としての合理性を欠いている。
このような愚策が異論もなく党議決定されつつある現実は、政治の劣化そのもので、助言者としての官僚の隷属の証しでもあろう。
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— うさこっつ (@Izunokuni) 2018年2月26日
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