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まるで黒田異次元緩和という薬物依存 日本市場の末期症状
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/223750
2018年2月22日 日刊ゲンダイ 文字起こし
代えるに代えられない(C)日刊ゲンダイ
まさに、日本経済の異常ぶりを証明するような人事だ。黒田日銀総裁(73)の続投が事実上、決まった。日銀総裁の再任は、1964年まで務めた山際正道氏以来、約60年ぶりのことだ。大手メディアは、政策維持に安心感――などと市場が歓迎していると伝えているが、過去最高齢の黒田総裁が続投する理由は、手腕が評価されたからではない。代えるに代えられないからだ。交代した途端、日本経済はクラッシュする可能性が高い。
この5年間、黒田日銀がしてきたことは、日本経済をクスリ漬けにしたようなものだ。
市場にマネーを流すために「次元を超えた金融緩和だ」と唱えて、大量に国債を買い上げ、金利はゼロ以下には下げられないという常識を突き崩してマイナス金利も導入。強引に“低金利”にし、“円安”へ誘導してきた。
さらに、年6兆円も「上場投資信託」(ETF)を購入して株価を人為的に上昇させ、「不動産投資信託」(J―REIT)を買って不動産価格を下支えしている。どれもこれも市場原理に反し、本来、中央銀行が手を染めてはならない“禁じ手”ばかりである。
市場は「適温経済」などとはやし立てているが、要するに、安倍バブルを維持するために5年間、クスリを打ち続けたということだ。クスリが切れたら日本経済は一気に奈落の底。だから、黒田総裁を代えたくても代えられなかったのが、総裁人事の真相である。
経済ジャーナリストの荻原博子氏が言う。
「5年経っても肝心の“成長戦略”が出てこないために、アベノミクスは、黒田日銀の異次元緩和に頼り切っているのが実態です。異次元緩和だけがアベノミクスを支えている。それだけに日銀による景気下支えに慣れ切った市場は、わずかな政策変更でも大きく動揺してしまう。もし、黒田辞任となっていたら、株価は暴落、金利は高騰、円高が進み、日本経済は大混乱に陥ったはずです。市場が“黒田続投”を渇望し、安倍首相もリスクが大きくて代えられなかったのでしょう」
もともと、劇薬である次元を超えた緩和は、2年間だけ実施するはずだった。副作用が強過ぎるからだ。なのに5年も続け、さらに黒田総裁が続投することになった。
日本経済は、どんどん体内に毒薬を蓄積している。
クスリが効かず…(C)日刊ゲンダイ
副作用が目立ってもやめない、やめられない |
日銀の総裁人事でハッキリ分かったことは、5年間も劇薬を打ち続けたために、もはや日本経済は、黒田日銀のクスリなしでやっていけなくなっているということだ。
実際、日銀がETFの購入をやめると宣言しただけで、株式市場はパニックになるだろう。そもそも、上場企業が空前の好決算を記録しているのも、黒田日銀が異次元緩和を実施し、円安と低金利に誘導しているためだ。もし、少しでも異次元緩和を緩め、円高と高金利に逆回転したら、日本企業は壊滅するに違いない。
末期的なのは、クスリが切れるのが怖いのか、クスリが効かなくなっているのか、市場がさらに強いクスリを求めていることだ。日銀が「年80兆円」の国債買い入れ額をひそかに「年60兆円」に減らしただけで、疑心暗鬼を強めている。
今回、強硬なリフレ派である若田部昌澄・早大教授を副総裁に起用するのも、市場を安心させるためだ。「日銀は政策を変えない」「クスリを打ち続ける」というメッセージである。
若田部教授は、さらなる緩和強化を主張しているだけに、黒田日銀はさらに強いクスリを打つ可能性がある。
しかし、劇薬である異次元緩和は、副作用が目立ち始めている。一刻も早くやめないと大変なことになる。
経済評論家の斎藤満氏が言う。
「異次元緩和の狙いは、低金利にすることで、銀行の融資を増やすことでした。ところが、マイナス金利にまで踏み込んだために、銀行の収益が落ち込み、融資する力が落ちてしまった。とうとう、収益力が落ちたメガバンクは、リストラを開始しています。いずれ、預金者に“口座管理手数料”などを求めることになるでしょう。さらに、もうひとつの副作用は、市場が健全な価格調整機能を失ってしまったことです。日銀が市場に介入したために、適正価格が分からなくなっただけでなく、流動性が小さくなり、ヘッジファンドなどのビッグプレーヤーが意図的に動くと、乱高下するようになってしまっています」
このまま異次元緩和を続けたら、いずれ限界に達し、ハイパーインフレに襲われる恐れが強い。その時、国民生活は大打撃を受ける。
異次元緩和の恩恵は庶民にはナシ |
それでも、市場は異次元緩和の継続を求め、黒田総裁の続投を歓迎しているのだから、もはや目先の快楽を求めるジャンキーと変わらない。さすがに、5年前はここまで金融政策に依存することはなかった。
それにしても、黒田総裁は、とんでもないことをしてくれた。5年間もクスリ漬けにされたために、日本経済はクスリなしでは生きられない廃人のようになっている。
クスリをやめたくても、やめた途端、日本経済は崩壊するからやめられない。
最悪なのは、異次元緩和によって、どんなに株価が上昇し、大企業が好決算を記録しても、庶民の生活は少しも良くなっていないことだ。
昨年も労働者の実質賃金はマイナスだった。この5年間で1世帯当たりの実質賃金は35万円も減っている。日本全体のGDPも、安倍政権の発足後、平均1・5%しか成長していない。民主党政権時代の1・8%を下回っているのだ。
そもそも、異次元の金融緩和をすれば日本経済が復活するという発想が間違っている。市場にマネーを大量に流せば、まず大企業と富裕層が潤い、トリクルダウンによって、いずれ貧しい者も豊かになると喧伝していたが、5年経っても実現していない。
筑波大名誉教授の小林弥六氏(経済学)がこう言う。
「日本のGDPの6割は、個人消費が占めています。景気を良くするためには、まず庶民を豊かにして消費を活発にするしかありません。ところが、アベノミクス=異次元緩和は、輸出大企業の利益ばかり考えている。輸出産業主導では、日本経済全体を強くすることは不可能です。輸出に依存すると、コストが優先され、人件費が低く抑えられてしまうからです。庶民の給料が増えなければ、消費が拡大しない。消費が拡大しなければ、景気が良くなるはずがありません」
欧米の中央銀行は、すでに「出口戦略」に入っている。異次元緩和の弊害を理解しているからだ。なのに、黒田日銀は異次元緩和を続け、市場は追加政策を期待している。
恐らく黒田総裁は、「こうなったら、あとは野となれ山となれだ」と地獄に突っ込むつもりなのだろう。いつ地獄が来るのか、国民は身構えていた方がいい。
まるで黒田異次元緩和という薬物依存 日本市場の末期症状|日刊ゲンダイDIGITAL https://t.co/YWBOf3Gw0D @tim1134
— 桃丸 (@eos1v) 2018年2月22日
薬物依存症の末期 日本市場 黒田のクスリがなければ生きていけないか 異次元緩和が常態化し、どんどんリスクが膨らんでも修正できない日銀人事 ここまでラリったかということを内外に知らしめた麻薬経済に毒された症状の深刻 副作用が目立ってもやめない、やめられない(日刊ゲンダイ) pic.twitter.com/CpfccgTuco
— KK (@Trapelus) 2018年2月22日
ほんとうに、中毒死してからでは泣くに泣けない。
— ささきじろう(臍曲がりと言われても) (@ohe_329) 2018年2月22日
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