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もはや安倍首相の存在そのものがシビリアンコントロール逸脱だ
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20Feb2018 天木直人のブログ
かつて吉田茂は、出来たばかりの自衛隊を前にして、次のような趣旨の訓示を垂れたという。
気の毒だが日陰者に耐えてくれ。君たちに日が当たらない時こそ平和なんだ、日本のためなんだと。
それこそがまさしくシビリアンコントロールの本質である。
誰もが自らの存在価値を主張したい。
だから、軍人に決定権を持たせると、当然のことながら戦争を好む。
それが危険だからこそ、文民が軍をコントロールしなければいけないのだ。
ところが、文民のトップである首相が率先して軍のトップのような真似をしたらどうか。
きょう2月20日の新聞で知った。
安倍首相はきのう19日、米陸軍参謀長を官邸に迎え入れて北朝鮮に圧力をかける方針を確認したという。
いくら米陸軍参謀議長であっても、たかが米陸軍のトップに過ぎない。
ここまで米軍を重視した日本の首相がかつていただろうか。
もちろんいなかった。
実際のところ、小野寺防衛大臣が防衛相で米陸軍参謀長と会談している。
総理が出しゃばらなくても、防衛大臣に対応させれば十分なのだ。
これまでの首相は決してそこまではしなかった。
この米陸軍参謀長との会談は、一事が万事だ。
最近の安倍首相の言動を見ていると、まるで日本の総理が率先して軍人になった如くだ。
戦争を仕掛けてるように見えてしかたがない。
民族融和を願う平昌五輪開会式に出席しておきながら、北朝鮮に軍事圧力を賭けろと文在寅大統領に言ったらしい。
それを隠そうともせず、むしろいいことを言ったと言わんばかりに宣伝している。
文在寅大統領ならずとも、失礼だ、内政干渉をするな、と怒りたくなる。
金正恩ならずとも、招かれざるべき客だ、とっとと失せろ、といいたくなる。
それだけではない。
武器三原則は破るし、ついに2月23日の閣議では、政府開発援助を軍事支援に解禁する閣議決定を行うという。
日本を軍産複合体の国にするつもりだ。
きわめつけは、国家安全保障局の私物化だ。
すべての安全保障政策が、防衛省や外務省の頭ごなしに、国家安全保障局で決められるようになって久しい。
しかし、その実態は、自分の言いなりになる一握りの官僚が安倍首相の命令を実現する場でしかない。
いや、国家安全保障会議すら開かれることなく、安倍首相が側近と勝手に決めることすらあるという。
これを要するに、日本は、いま、誰のチェックも受けることなく、安倍首相がひとり決めているごとくだ。
とんでもない戦争国家になろうとしているのだ。
安倍政権下で戦争が起きるかもしれないほどだ。
もはや憲法9条改憲どころの話ではないのだ。
護憲政党は何をぼやぼやしてるのだろう。
森友疑惑を追及するのもいい。
突然出てきた働き方改革のいかさまを追及するものいい。
しかし、いまいちばん追及すべきは、存在そのものがシビリアンコントロール逸脱状態になってしまった安倍首相の外交・安保政策だ。
東アジアで戦争を起こそうとしてる米国へ絶対追従している安倍首相の存在だ。
そんな安倍首相の危険性を国民に訴えることこそ、喫緊の課題であり、打倒安倍の近道である。
近く記者会見を開いて新党憲法9条はそのことを訴えるつもりである(了)
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