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2018年02月19日 「ジャーナリスト同盟」通信
<異例!国営テレビが「英雄」と表示>
2月18日は旧暦正月3日である。この日の中国の国営テレビは、平昌冬季五輪の覇者・羽生結弦の見事な演技を何度も放映、14億人の茶の間に送り込んだ。この5年間、改憲軍拡と中国叩きの安倍報道が占拠した中国で、この日ばかりは異例の日本人スポーツ選手礼賛に代わった。結果的に羽生が、民間人として日中友好の実を示してくれたのだ。「新聞活写」「冬季五輪の英雄」という文字が、しばらく続いてくれた。中国にいる日本人に、しばし誇らしげにさせてくれたのだ。
<安倍・軍国主義がかすむ?羽生パワー>
この5年の安倍外交というと、ひたすら中国批判を繰り返して、そのために世界各国にまで羽を広げて飛び回ってきた。行く先々で、金をばらまいて中国警戒論を叫び続けてきた。その額は50兆円を超えた。
しかし、そうした中で中国の世界戦略は、経済面で大きく羽ばたいて、人類に貢献した。春節には、ロンドン・パリなど欧米の首脳がお祝いのメッセージを贈ってくれた。安倍は悲願の中国封じのためのTPPもつぶれて、もはや出番は無くなってしまった。それでも、身代わり役を強いた北朝鮮に対して、平和の祭典・平昌冬季五輪の場でも、圧力強化をわめいて、各国の顰蹙を買っていた。
こうした日本の汚名を、羽生の金メダル連覇達成が挽回してくれた!そんな印象を昼前後の中国テレビを見ていて、少なからず感じて、目頭が熱くなってしまった。オーバーな表現だと「安倍・軍国主義」批判を払しょくしたかのようだった。
心持ち、周囲の中国人の表情が和んだのが分かった。それもこれも、安倍・自公内閣が嫌った韓国の冬季五輪の南北和解と関係している。
<スイスイバスで市内の友人宅へ>
日本でいう正月3日、午前9時ごろ、僕はバスに乗った。友人宅での介護のためである。親類や先輩宅を訪問する市民がバスの客だが、それでも車内は空いていた。むろん、道路も空いている。日頃の渋滞が嘘のようだ。気分がいい。これも北京の住人になって初めて気づく新発見である。
寒さで、耳を塞ぐ帽子もいらない。厚手の下着にチョッキ、その上に革ジャンにみえるジャンパーを着こんで、服装はこれで十分だった。街路樹のポプラの枝の先には、小さな蕾が見えた。
前日、公園を散歩していると、中国では玉蘭の一種・コブシにも蕾が膨らんでいたのを見つけた。驚いたことは、零下5度にもなる北京の公園に植えてある楓の葉が、枯れているのに落下していないの見つけた時だった。これは僕にとってすごい発見だ?秋が深まると、真っ赤に染まる楓の葉の生きざまに、たった一人の孫娘の名前が楓だったものだから、余計に感心してしまった。
季節に敏感なのは、人間よりも植物なのだ。
スイスイ走るバスには、女性の車掌のほか、いつごろからか、気付いてみると、男性の乗務員も乗って、乗客の安全確保をしてくれている。大気汚染解消で実力を示した北京市当局の意外な配慮で、日本では見られない光景だ。
<英語をしゃべる小学1年生>
友人宅に小学1年生の男の子も、正月休みで来ていた。彼は、この日、テレビを占拠すると、率先してスポーツ番組とニュース報道のチャンネルをつけた。そのおかげで、冒頭の羽生の大活躍演技が、僕の目に留まったのだ。
日本では、たかだか赤ん坊を含めた国民すべてが見たと仮定しても1億2000万人である。春節旅行で海外に飛び出している中国だが、それでも14億人近い中国人が、4年後の北京の冬季五輪開催を夢見て、見てくれたかも知れなかった。というのも、中国では話題のニュースは繰り返し朝昼晩と放送するから、その機会は多い。昼間のニュースを夜も見ることができるからだ。
よって、羽生は一躍中国で「英雄」扱いされたことになる。多分、北京でのフィギュアスケートの国際大会に参加すると、それはもう大変な人気者となろう。これも日中友好に花を咲かせるだろう。せめて過去の歴史をしっかりと学んで北京を訪問してほしいものだ。
僕に羽生の演技を見せてくれた小学1年生は、少しだけ英語を口走る。日本ではどうか知らないが、中国は小学1年生から英語を教えているのである。子どもは、これで大変な生活を強いられているのだろう。
<旅先のロシアから母親がスマホで会話>
覚えたての中国語で「君のお母さんはどこにいるの」と聞いてみた。「オロス」という言葉に、首をひねっていると、それでも彼は「オロス」と何度も言った。思い出した、ロシアのことだ。
子供をおばあさんに預けて母親は、ロシア観光をしていたのだ。なんとも優雅な母親であろうか。確かに今の季節のロシア観光は、割安なのかもしれないが。
そのうちに意外なことが起こった。彼が「ママ」といいながら、なにやら話しかけているのである。よく見ると、彼の手にスマホが握られている。覗き込むと、映像が映っているではないか。母親が手を振っているのが見えた。
今の若者にとって、このような場面は普通なのかもしれない。しかし、老人にはびっくりである。息子も母親も、あっけらかんとしてモスクワと北京で対話しているのである。双方とも、寂しがっているようには思えなかった。
<安くて便利なバスは最高の市民の足>
午後2時ごろ、また中距離バスに乗って帰宅した。大型バスに乗客は10人も乗っていない。途中で、バスが3台横並びになったので、別の2台のバスの様子を覗くと、同じように乗客は数人で、車内は酸素ばかりであることが確認できた。
とあるバス停で、中年夫人が大きなトランクを持って乗車しようとしてきた。一人ではとても無理だ。すると、男性の乗務員がすぐにそれを引き上げたので、ほっとさせられた。100回訪中時にバスを利用することはなかった。当たり前のようにタクシーを利用したが、いま北京市民として暮らすと、バス利用が主体である。たまに地下鉄だ。タクシー利用は、ほとんどない。日本でもタクシーに乗ることは、1年に1回あるかどうかである。それにしても、中国のバスは、安くて便利な市民の足だ。北京市民は、65歳から無料であるため、お年寄りが少し乗車賃の高い地下鉄を利用することはほとんど見られない。
<大型高級車が目立つ贅沢な北京人>
誤解のないようにいうと、北京中心部の天安門・故宮などには、地方からの観光客が押しかけているが、ホテルはいっぱいあるので心配ご無用だ。
3月中旬まで大規模な建設工事現場は、完全に止めてある。しかし、団地内に駐車してある高級車を眺めていると、やはり圧倒されてしまう。中国人の贅沢な車利用である。僕が乗っている小型のスズキのSWIFTなどを見つけるのは、まず困難である。ガソリンをがぶ飲みする大型の高級車がほとんどである。
他方で「金持ち喧嘩せず」の北京である。
2018年2月19日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)
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