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連合執行部に翻弄される民進党/政界地獄耳
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201802190000140.html
2018年2月19日9時15分 日刊スポーツ
★今週の国会の争点は、首相・安倍晋三が国会答弁で使った厚労省の裁量労働制に関するデータ問題。首相は撤回と陳謝をしたが、今国会の目玉政策である働き方改革の根幹が怪しげなデータで作り上げられていることが、露呈してしまった。働き方の提案をいま1度、根本から考える期間を設けるべきで、働き方改革法案の取り下げが必要となろう。もう1つは森友学園問題に関連して、今になってせきを切ったように関連資料が出始めたことで、虚偽答弁が露呈した、前財務省理財局長で現国税庁長官の佐川宣寿の証人喚問だ。
★しかし、佐川を追い込んだところで、その任命権者の首相と副総理兼・財務相・麻生太郎の責任問題が問われなくては、意味がない。佐川の更迭でトカゲのしっぽ切りにならぬよう、野党は首を取って満足ではなく、国有地の扱いや納税についての国民の信用を取り戻す努力が問われるのではないか。
★さて裁量労働制についてだが、昨年7月、当時の民進党の支持母体「連合」会長・神津里季生が官邸との直接交渉に臨んだ。労働基準法の改正、いわゆる「残業代ゼロ法案」に働きすぎを防ぐ措置を盛り込むなどの条件付きで容認する姿勢を示したものの、当の連合から猛反発を食らい、撤回を余儀なくされた経緯がある。民進党を差し置いて、今でいうなら民進系3党を無視して官邸と手を握ろうとした神津の姑息(こそく)さは、その後の解散で吹き飛んだ形だ。そこでの民進党から希望の党への組み替えにも神津は1枚かんでおり、民進党はそれ以来、連合執行部に翻弄(ほんろう)され続けているといっていい。
★その神津が、首相の答弁撤回を「パンドラの箱を開けた」と言い出した。民進系3党はこの神津の「口先介入」を排除して、本来の政治活動に戻るべきだ。連合は黙っていろ。(K)※敬称略
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