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南北融和は困るのか 北への圧力強化を叫ぶ安倍首相の孤立
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/220848
2018年1月9日 日刊ゲンダイ 文字起こし
ハシゴを外された(C)日刊ゲンダイ
昨年末には予想もできなかった急展開だ。北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長が「新年の辞」で、平昌冬季五輪に代表団を派遣する用意があると表明。これを受け、五輪への対応を話し合うため、9日、軍事境界線の板門店で南北高官級会談が開かれる。韓国と北朝鮮の直通電話回線も約2年ぶりに再開された。突如、南北対話再開の機運が生まれたのである。
4日には、米国のトランプ大統領と韓国の文在寅大統領が電話で会談し、平昌五輪期間中の米韓合同軍事演習を延期することで合意。
さらに、トランプは6日、キャンプ・デービッドでの会見で、こう語った。
「(会談内容が)五輪だけにとどまらず、それ以上のものになるよう期待する。適切な時期に米国も参加するだろう。そうした対話から何かが生まれるのであれば、全人類にとって素晴らしいことだ」
あのトランプでさえ、南北会談に期待を寄せているのだ。それなのに、日本は相変わらず、圧力一辺倒で制裁強化を叫んでいる。
■対話の機運に水をかける
7日のNHK「日曜討論」でも、南北の対話再開について聞かれた安倍首相は「圧力」を振りかざし、こうまくし立てた。
「北朝鮮に政策を変えさせるために、あらゆる手段を使って、最大限、圧力を高めています。北朝鮮の政策を変えさせて、北朝鮮の側から話し合いたいといってくる状況を作るためであり、そのために昨年、トランプ大統領ともその方針で合意をし、その考えにのっとって、国連において厳しい制裁を科す決議を採択して、北朝鮮向けの石油・製品の9割を供給制限をすることになりました」
「南北の対話もですね、日米韓でよく連携・調整していきたいと考えていますが、対話のための対話では意味がない」
「もうだまされている余裕はない中において、しっかりと北朝鮮において完全、検証可能な形で、そして不可逆的な方法で核・ミサイルを廃棄することにコミットさせて、そしてそのために具体的な行動を取るということが必要です」
拉致問題を抱え、地理的にも、北朝鮮のミサイルの射程内にある日本が南北対話再開の機運を歓迎するなら分かる。だが安倍は対話の可能性を排除し、圧力強化を吠え続けるのだ。それも、検証可能だとか不可逆的な方法だとか、一体、何を言っているのか。具体的な行動とは、軍事的な圧力のことか。
「せっかくの対話機運ですから、五輪後も後退させず、交渉を通じて北の核問題を解決へ向けた軌道に乗せていくことが国際社会の希望なのは間違いない。ところが、安倍首相の発言は、むしろ対話の機運に水をかけようとしているように見えます。北に対して『軍事的・経済的圧力を強化し続ける』という主張に凝り固まっている。これは何の成功の見込みもないだけでなく、北の暴発や不測の事態による戦争勃発を招きかねない。非常に危なっかしいものを感じます」(ジャーナリスト・高野孟氏)
金正恩サマサマ(朝鮮中央通信撮影・共同)
問題解決には外交的手段しかないことは自明の理 |
発売中の「世界」2月号が北朝鮮問題について特集しているが、米情報機関や米シンクタンクの動きに詳しいジャーナリストのティム・ショロック氏は、こうした安倍政権の対応を<恐ろしいものだ>と断じ、こう指摘している。
<日本の安倍晋三首相は、ほとんど自分ひとりで、トランプ大統領に、北朝鮮問題で軍事的、強硬的な立ち位置をとるよう後押ししている。トランプ大統領と米国への従属に関しては、歴代自民党の悪名高い先達たちも安倍首相には及ばない>
<安倍首相は、北朝鮮との外交的解決を阻止しようと躍起だ>
<朝鮮半島の危機は、米国、北朝鮮、韓国、おそらく他国を含む交渉を通して、外交的手段でのみ解決できる。もっとも重要なステップは朝鮮半島の戦争状態を終えることだ>
軍事的圧力を強め続ければ、行き着くところは戦争だ。核戦争の惨事など、世界中の誰もが望んでいない。問題解決には外交的手段しかないということは、考えるまでもない。
それなのに、圧力路線を吠え続け、トランプの軍事的圧力を後押しする安倍。北朝鮮問題が解決するとマズイのか。北の緊張が軟化すると、何か困ることでもあるのか。
「北の脅威をあおり、Jアラートやミサイル訓練で危機を強調することで、軍拡を進め、憲法改正にも利用する。だから、北の脅威が存在していないと困るのです。北朝鮮もしたたかですから、9日の南北会談で、そう簡単に解決に向かうとは思えませんが、安倍首相は会談が決裂することを願っているんじゃないですか。ただ、圧力路線で国内世論はだませても、国際社会からは奇異の目で見られ、相手にされなくなりますよ。国際世論に反して圧力効果を叫ぶ今回の一件はハチャメチャな安倍外交を象徴しています。何も言わない方がマシでした」(元外交官の天木直人氏)
安倍の口を閉ざさせるしかないが、驚くべきは河野外相で、安倍に追随して拳を振り上げている。北朝鮮と友好関係にあるパキスタンでアシフ外相と4日に会談した際も、「南アジアが制裁の抜け道になってはならない」と言い、国連安保理決議の完全な履行を含めて北朝鮮への圧力を最大限まで高める取り組みに協力するよう要請。続けて訪れたスリランカでも、「日米韓の3カ国で圧力をしっかりとかけていくことによって、北朝鮮の政策変更につなげることを確認しているので、(国際社会が)圧力を弱める心配はない」とか言っていた。
トランプが南北対話を「100%支持」と言っているのに、まるで安倍アホ外交のパシリだ。そんなことでマトモな外交ができるのか。この程度の外相が専用機を要求だなんて笑わせるのだ。
■国際包囲網で日本は孤立
「4日の産経新聞によれば、米朝が12月に北京で極秘協議を行っていた。対話路線を唱えるティラーソン国務長官が水面下で周到にコトを進めていたのです。なぜ、河野外相はティラーソンのような問題解決に向けた行動ができないのか。この期に及んで圧力強化を遠吠えしている日本は、国際社会から見れば異常ですよ。安倍外交は、米日韓同盟で朝中ロに立ち向かうという冷戦時代の反共軍事同盟の発想に凝り固まっている。しかし、12月の同じ時期にカナダ政府が日本政府に対北圧力方針の見直しを迫っていたことも判明しました。これは重要なことで、今回の南北会談は、米韓中ロにカナダも含めた国際的な対話醸成努力の成果と見ることができる。つまり、親分である米国の威光をカサに、北に対する国際包囲網を作り上げているというのは、日本だけが思い描いている虚像なのです。実際は、対話による解決のための国際的包囲網が作られつつあり、包囲されているのは、対話を拒否している日本ということになります」(高野孟氏=前出)
米国が対話路線に完全にシフトしたら、どうするつもりなのか。圧力強化を叫んだところで、米国頼みの日本に何ができるのか。こんな政権に任せていたら、本当に日本は国際社会で孤立していく。戦争国家作りのために北朝鮮危機をあおる安倍政権のせいで、日本の国益が失われていくのだ。
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— 一番町のボケ爺 (@Mo6gygy) 2018年1月9日
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