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反トランブで、くらむ目
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2018年12月26日 マスコミに載らない海外記事
Finian Cunningham
2018年12月22日
スプートニク
古い諺のとおり、壊れた時計さえ、一日二度は正しい時刻を表示する。それはドナルド・トランプ大統領にも当てはまる。彼のあらゆる欠点は豊富だが、それでも、ホワイトハウスの住人は確かに少なくとも一つか二つは、良いことをなし得るのだ。
だがトランプ批判派の言い方によれば、第45番代大統領について良いところは皆無、全くないのだ。 民主党と彼らを支持するマスコミは、彼に決してチャンスを与えない。
CNNの類は見るに堪えない。はじめから何を言うかわかるのだ。トランプを非難しろ、トランプをけなせ、あら探し、あら探し、あら探し。教条的反トランプ言説の容赦ない否定的態度ばかりで、批判する連中の信頼性が全く失われるほどだ。事実や客観的状態とのやりとり皆無。容赦ない偏見と先入観的観念の固執だ。
アメリカ軍部隊をシリアから撤退させるというトランプの最近の命令を見よう。大統領の決定は今週、両党の議員によって激しく批判された。民主党議員も共和党議員も、シリア国からのアメリカ軍撤退を「戦略上の大失敗」として一斉に非難した。それは敵、バッシャール・アル・アサドのシリア政府や、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領やイランへの、あるいはISISテロリストへの「贈り物」だと言われた。
シリアのISIS[ダーイシュ *]に対する「勝利」や「我が兵士たちが帰国する」というトランプのツイッターによる祝賀ニュース宣言は、選挙支援者のためのスタンドプレーで安っぽかったのは確かだ。クリスマスのわずか数日前、トランプは国に輝くような大きいプレゼントをするサンタクロースになりすましたのだ。
にもかかわらず、シリアからのアメリカ軍撤退は、本当に適切なことだと見なされねばならない。そもそも、2,000人のアメリカ兵士と軍用機戦隊は、これまで4年間不法にシリアに駐留していたのだ。アメリカは、その作戦に、国連安全保障理事会の承認や、もちろんシリアの政府からの認可も得ておら、彼らはシリア主権を侵害する占領軍だ。
さらに、何万というシリアの一般人がアメリカ軍に殺された。去年のアメリカ空襲により何千という女性と子供たちが壊滅させられたラッカ市破壊は、途方もない戦争犯罪として傑出している。
「テロリストと戦う」というワシントンの主張は、シリアに対する事実上の侵略を正当化しない。そのうえ、紛争を本気で研究した人なら誰でも、欧米マスコミは信頼せず、「対テロ戦争」という主張は、アメリカ軍がシリアを不安定化し、アサド政府に対する政権転覆を煽動するため身勝手な隠れ蓑であるのを知っている。アサドのロシア、イランとヒズボラとの同盟と、彼の確固とした反イスラエル、反アメリカ帝国主義が、ワシントンが彼の国を標的に定めた理由だ。
悲劇的な戦争が2011年3月に勃発する前は、シリアでは様々な宗教が平和共存し、誇り高い、そして古い歴史があったのだ。
シリアで、テロと戦うことどころか、アメリカは、組織的に犯罪的な政権転覆目的で、ジハード戦士を武器として利用し、ひそかに指揮していた。 シリアでの反アサド「大衆反乱」とされるものは、常にワシントンとNATO同盟国と地域の属国政権が望む政権転覆という実際の狙いを隠すため、入念に仕組まれた欧米プロパガンダ言説だった。
瞬間的理解で、トランプはそれを知っている。彼の2016年の選挙運動中、彼は正確にオバマ政権が「ISIS を作った」と述べていた。そして彼はシリアでの戦争が無意味だったと言っていた。トランプが「陰謀論者」で「話をでっちあげて」いるわけではない。サウジアラビアや他の湾岸アラブ独裁国からの何十億ドルを基に、アメリカCIAと他のNATO軍情報部が、ジハード戦士代理部隊を計画した十分な文書化された証拠があるのだ。
今週の「ISISに対する戦争に勝利した」というトランプの自画自賛、確かにばからしい。ISISと、政権交代のためアメリカが支援する秘密の戦争を打ち破ったのは、シリア軍とそのロシアとイランとヒズボラの同盟だった。
とは言え、うさんくさい彼の主張にもかかわらず、シリアからの軍隊と軍用機撤退というトランプの決定は適切な決定だ。反政府派の過激派民兵は、ほとんど負けたのだ。アメリカ軍をシリアから脱退させれば、テロリスト残滓の抵抗を、シリア軍とその同盟国が絶滅するのを促進する。
トランプを批判する連中は、シリアには最大30,000人のテロ戦士が散在していると言う。伝えられるところでは、ヨーロッパ同盟国と同様、これらの国内の批判派は、トランプがシリアでテロ集団を破滅させる任務から逃げ出し、従って欧米諸国が将来攻撃されるという安全保障に対するリスクをもたらすと、厳しく非難した。その見解は、シリア軍とロシア、イランとヒズボラの同盟という、シリアの本当の英雄について無知なのか、惑わされているのだ。彼らの軍隊は、最終的にテロリストを排除し続けるのに十分な力を越えている。アメリカや、他のNATO軍の存在は、その作業に対する障害に過ぎない。
アメリカが支援する政権転覆のための戦争は、シリアで挫折させられた。それには8年を要したが、シリアの人々は歴史的戦争に勝利したのだ。
シリアに違法に駐留しているアメリカ軍も、全てのNATO軍隊も、シリアから本当に撤退すべき時間だ。アメリカ、イギリス、フランス軍と、彼らの政治指導者は、シリアの主権に対する秘密の侵略と侵害のかどで、戦争犯罪容疑で起訴されるべきだ。
奇妙なことに、「リベラル」や「左翼」と主張し、それゆえ反戦だ期待されるはずの政治家や評論家やハリウッド著名人連中は、シリアからの撤退命令のため、トランプをもの笑いにする列に加わっている。皮肉にも、これらの批評家は、結果的に、戦争、違法占領と戦争犯罪を支持しているのだ。
その不思議な矛盾は、欧米「リベラル派」の浅簿さと無意味さを証明している。このような連中が持っている信条は、問題が何であれ、もっぱら「反トランプ」だ。
トランプは、特定集団にしか理解できない表現による言説の人種差別政治や、ファシスト傾向や、金持ち支持の寡頭政治の政策に関し、確かに非難と反対に値する。だがアメリカやヨーロッパの主流「リベラル派」は、決してそうした問題に関して、トランプに反対するようには思われない。彼らは無関係なばかげた「ロシアの共謀」と「ロシアの干渉」ばかりに懸念している。
反トランプ「リベラル派」が、海外でアメリカ軍国主義を終わらせることが、すべき正しいことなのを理解できないなら、彼らの道徳的、政治的羅針盤は機能を失っているのだ。一日二度、正確な時刻を示すトランプの壊れた時計と異なり、反トランプ旅団は、いかなる実行可能な方向も全く見えない状態にあるのだ。
Finian Cunninghamは、国際問題について多く書いており、彼の記事は複数言語で刊行されている。彼は農芸化学修士で、ジャーナリズムに進むまで、イギリス、ケンブリッジの英国王立化学協会の科学編集者として勤務した。彼は音楽家で、作詞作曲家でもある。20年以上、ミラーやアイリッシュ・タイムズやインデペンデント等の大手マスコミ企業で、編集者、著者として働いた。
*ダーイシュ、ISIS、ISILとしても知られており − ロシアを含め、多数の国で活動を禁止されたテロ集団
筆者の見解や意見は、必ずしもSputnikのものを反映するものではない。
記事原文のurl:https://sputniknews.com/columnists/201812221070927949-anti-trump-campaign/
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