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ロシア疑惑、一部政府閉鎖、株価暴落──トランプはまだ終わらないのか?
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/12/post-11462.php
2018年12月25日(火)13時38分 ジェシカ・クウォン ニューズウィーク
Carlos Barria-REUTERS
<トランプを知る30人にインタビューしたNYタイムズの記事によれば、本人には破壊の自覚なく、世の中おかしいと嘆く日々だ><トランプを知る30人にインタビューしたNYタイムズの記事によれば、本人には破壊の自覚なく、世の中おかしいと嘆く日々だ>
ドナルド・トランプ米大統領は「素晴らしい仕事をしている」と自分で自分を称賛する一方、米政府内は「毎日戦争だ」と愚痴を言う。
トランプは、元友人も含めて敵には容赦なくつっかかり、あいつらが裏切ったんだ、と嘆く──ニューヨーク・タイムズ紙は12月22日、現職・元政府関係者や議会関係者、大統領の友人ら約30人へのインタビューを基にそう報じた。
トランプは、自身をめぐる捜査の進展に振り回され、挙句の果てに元顧問弁護士のマイケル・コーエン、大統領選の選対本部長を務めたポール・マナフォート、国家安全保障問題担当大統領補佐官に指名したマイケル・フリンが相次ぎ訴追され、12月18日にはトランプの慈善基金「トランプ財団」が解散することも明らかになった。
同紙によれば、トランプは側近に「なぜこんなことになっているのか」と尋ねた。これに対して側近が、各種報道機関は大統領を公平に扱っていない、ジャーナリストたちはトランプが大統領選に勝利したことに腹を立て、トランプが間違っていることを証明しようとしているのだと答えると、トランプは同意を示したという。
■悪いのはFRB?
トランプは側近たちを「ひどいばか」と呼び、さらにひどい言葉で罵ったこともあると報じられている。また大統領顧問たちに苛立ちを募らせており、会議の場で彼らを睨みつけることもあるという。
今やトランプのやることなすことが壁に突き当たる。「国境の壁」建設のための費用を予算に計上する件では、議会の反対に合って12月22日から一部政府機関の閉鎖が続いている。トランプが自身の最大の業績として自慢してきた好景気と株高も、中国との貿易戦争にトランプとFRBの対決という大きな不確定要素のために大暴落した。
2016年の米大統領選にロシアが介入し、またロシア当局がトランプ陣営と結託したという「ロシア疑惑」についての、ロバート・ムラー特別検察官の捜査も大詰めを迎えている。ニューヨーク連邦地裁は、トランプは2016年の大統領選直前、元顧問弁護士のコーエン被告に、トランプと性的関係を持ったと主張する女性2人への口止め料の支払いを指示したとの見解を示した。事実であれば、選挙資金法違反になる。
それでもトランプは一貫して、大統領としての職務は全て上手くいっているかのようなツイートをし続けてきた。
12月23日夜、トランプは自らを称賛したフォックス・ニュースの番組司会者の言葉を引用し、次のようなツイートを投稿した。「『大統領は素晴らしい。彼は必ずやこの新しい環境で成功するだろう』 タミー・ブルースとスティーブ・ヒルトン、ありがとう。大統領ハラスメントが就任直後から続いているというのに!」
12月24日の朝には「アメリカは再び尊敬されている!」と投稿。「米経済が抱える唯一の問題はFRBだ」と主張した。
「FRBは相場感覚がなく、貿易戦争やドル高の必要性を理解せず、国境の壁問題で民主党が政府機関を閉鎖したことすら理解していない」として、一連の問題についてFRBに責任を転嫁。「FRBは、力は強いがパターの感覚がないためスコアが上がらないパワーゴルファーのようだ」と批判し、(トランプが反対していた)利上げをしてこの株価下落を招いたFRBに対する怒りを爆発させた。
トランプが自分の言うことを聞かないジェローム・パウエルFRB議長に怒って彼を解任する可能性もある、と米有力紙は報じている。もしそうなれば、中央銀行たるFRBの独立性は地に落ち、それこそ地獄の釜の蓋を開けることになりかねない。
(翻訳:森美歩)
ロシア疑惑、一部政府閉鎖、株価暴落──トランプはまだ終わらないのか?
— ニューズウィーク日本版 (@Newsweek_JAPAN) 2018年12月25日
トランプを知る30人にインタビューしたNYタイムズの記事によれば、本人には破壊の自覚なく、世の中おかしいと嘆く日々だhttps://t.co/olD9gfYwoL#ロシア #トランプ #株
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