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【パリ発】国営放送にデモ ネットにもテレビ受信料「政府広報に払いたくない」
http://tanakaryusaku.jp/2018/12/00019348
2018年12月23日 03:45 田中龍作ジャーナル 「我々は失業者、年金生活者、最賃スレスレの労働者です。庶民の声をくみ取った報道をして下さい」。男性はトラメガで懸命に訴えたが、届いたのだろうか。写真奥に「france tv」。=22日、国営放送裏 撮影:田中龍作= 搾り取られて、あげくに洗脳される・・・フランス庶民は日本人のように黙っていなかった。 黄色いベストたちが22日、国営放送「フランスTV」に押しかけた。口々に「政府寄りの報道が目立つ国営放送に受信料を払いたくない」と言って。 国営放送が彼らを怒らせているのには、さらに理由がある。国営放送がテレビ受像器ではなく、インターネット利用者からも受信料を徴収しようとしているのだ。 テレビ受像機を置いていない世帯は近年、増えている。テレビ離れだ。インターネットは生活インフラとして欠かせないため、大概の世帯にある。 国営放送は各世帯のインターネット・プロバイダ契約に、受信料を設定しようというのである。 国営放送の受信料は年間130ユーロ(約1万6千円)。低所得者には決して軽くない負担だ。 黄色いベストたちは駐車場に入ろうとする職員の車を一台一台停めて、抗議を受付ける部署の連絡先を聞き出したが・・・=22日、国営放送裏 撮影:田中龍作= 国営放送に押しかけた人々は放送内容に憤る。 パリ郊外から参加した技術者の男性(40代)は「御用コメンテーターしか使わない。黄色いベスト運動を支持するようなコメントは載せない」。 パリから南西に800qも離れたボルドー地方に住む男性(30代)は、このデモのためにわざわざ駆け付けた。「(国営放送は)政府寄りの識者の分析しか載せない。しかもアメリカ寄り、イスラエル寄りだ」。 2人とも「受信料を払わないと言ってるんじゃない。公平な放送をしてくれれば払う。今のような政府広報では払えない」と強調した。 黄色いベストに対して国営放送は木で鼻をくくったような対応をした。 正面玄関から行った彼らにガードマンは「裏玄関に回るように」と告げた。そこで裏玄関に回ると、出てきたのは同じガードマンだった。 「公平な放送を」「インターネットにまで受信料設定するな」との要請に対応できる担当者は出て来ない。 黄色いベストたちは一計を案じた。出勤してくる職員の車を停めて担当部署の連絡先を聞き出したのだ。職員から教えられたところにメールを入れ、電話をかけた。ところが、まったく応答なし。さすがは国営放送。「庶民の声なんぞ聞く耳持たぬ」と言ったところか。 「コラボ、コラボ(権力の犬)」・・・シュプレヒコールが「ネオリベ思想洗脳装置」と化した放送局に向かって響いた。 国営放送の正面玄関に押しかけた黄色いベストたち。=22日、パリ市内 撮影:田中龍作= 〜終わり〜 ◇ フランスは日本と同じ社会事情になっています。金持ち優遇のマクロン政権と安倍政権が同じ政治手法を取っているからです。 「アベシンゾーに野垂れ死にさせられる前に、マスコミが報道しない本当のことを伝えたい」。
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