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ロシア疑惑、2月にも結論か 米メディア
トランプ政権 北米
2018/12/21 18:28
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2016年の米大統領選でのトランプ米大統領とロシアの不透明な関係を巡る疑惑「ロシアゲート」で、モラー特別検察官が2019年2月中旬にも捜査を終結し、最終報告書をまとめることが分かった。米NBCニュースが複数の関係者の話として伝えた。トランプ氏や周囲の関係者が選挙戦を有利にするためロシアと共謀したなどと結論づけるかは明らかでないという。
モラー氏は司法長官に報告書を提出し、長官は議会に結果を報告する。米憲法には議会による大統領の弾劾手続きがあり、有罪になれば罷免されるため、モラー氏の結論は重大な意味を持つ。
モラー氏は17年5月に特別検察官に任命され、選挙への介入疑惑のほか、トランプ氏陣営による捜査妨害の疑惑を捜査してきた。これまでフリン元大統領補佐官やマナフォート元選対本部長ら幹部を起訴し、司法取引で捜査への協力を得ている。
ただ、モラー氏はトランプ氏の直接聴取にはこぎつけておらず、大陪審に召還して証言を求める案を検討しているとも報じられていた。大統領を召還できるかどうかは司法の判断に委ねられるとみられ、その場合は捜査終結までにさらに時間を要する可能性がある。
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ロシア疑惑の黒塗り資料に浮かび上がるトランプの影(パックン)
2018年12月21日(金)17時40分
ロブ・ロジャース(風刺漫画家)/パックン(コラムニスト、タレント)
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ロシア疑惑の黒塗り資料に浮かび上がるトランプの影(パックン)
Many Redactions, One Deduction (c) 2018 ROGERS─ANDREWS McMEEL SYNDICATION
<事件の背景や詳細を描く資料からは、事件の中心人物としてのトランプの姿が見えてくる>
クリスマス前にプレゼント交換が始まった! マイケル・フリン元大統領補佐官は、2016年の米大統領選挙へのロシア介入などを捜査するロバート・ムラー特別検察官に、19回にもわたる聴取で有力な情報をあげた。代わりにムラーは、FBIへの偽証の罪を認めていたフリンに「実刑を求刑しない」というプレゼントをくれた。もともと悪い子でも、いい子になると報われる! 子供の夢が崩れそうなクリスマス・ストーリーだけど。
同時期に、ドナルド・トランプ大統領の元顧問弁護士で、連邦議会への偽証を認めていたマイケル・コーエンもムラーの捜査に協力し、代わりに求刑を軽減してもらった。ただしコーエンは別途捜査中のニューヨークの連邦検察には協力しなかったので、こちらの検察官は厳しい量刑を求めた。プレゼント交換、不成立!
さらに同時期に、もっと悪い子が出た。銀行詐欺などで有罪評決を受けていたトランプの元選対本部長ポール・マナフォートは終身刑を回避するため、トランプに関する情報をムラーに全て話すと約束し、司法取引に合意。しかしその後、虚偽供述を繰り返し、さらにトランプの側近と連絡を取り続けていたという。当然、ムラーは怒り、合意を破ったとして取引を取り消すことにした。プレゼント回収!
この3件の動きはどれも最近、ムラーが裁判所に提出した資料から明らかになったもの。どれも複雑で幅広い捜査の核心に迫る有力な情報源だが、残念ながら、どれもひどいほど黒塗りされている。現職大統領に関する情報をなるべく出さないようにしている趣旨はもちろん分かる。例えば、そこでは実名ではなくIndividual 1(個人1)が使われることが多い。しかし、その定義として「後に大統領になった候補」などとなっているため、誰もがトランプだと分かる。黒塗りされてこそ、黒く見えるのだ。
風刺画が指摘するとおり、一部しか読めなくても、事件の背景や詳細を描く資料から、事件の中心人物としてのトランプの姿がはっきり見えてくる。ただ、違う見方をする人がいるのも事実だ。資料公表を受けて、「これで完全に大統領の無罪確定だ!」と......大統領本人がツイートしている。サンタを信じても、この見方は信じないほうがいいと思う。
【ポイント】
REDACTED
編集済みの
DEFENDANT
被告
SENTENCING
判決言い渡し
<本誌2018年12月25日号掲載>
※12月25日号(12月18日発売)は「中国発グローバルアプリ TikTokの衝撃」特集。あなたの知らない急成長動画SNS「TikTok(ティックトック)」の仕組み・経済圏・危険性。なぜ中国から世界に広がったのか。なぜ10代・20代はハマるのか。中国、日本、タイ、アメリカでの取材から、その「衝撃」を解き明かす――。
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プロフィール
ロブ・ロジャース(風刺漫画家)/パックン(コラムニスト、タレント)
<パックン(パトリック・ハーラン)>
1970年11月14日生まれ。コロラド州出身。ハーバード大学を卒業したあと来日。1997年、吉田眞とパックンマックンを結成。日米コンビならではのネタで人気を博し、その後、情報番組「ジャスト」、「英語でしゃべらナイト」(NHK)で一躍有名に。「世界番付」(日本テレビ)、「未来世紀ジパング」(テレビ東京)などにレギュラー出演。教育、情報番組などに出演中。2012年から東京工業大学非常勤講師に就任し「コミュニケーションと国際関係」を教えている。その講義をまとめた『ツカむ!話術』(角川新書)のほか、著書多数。近著に『大統領の演説』(角川新書)。
パックン所属事務所公式サイト
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