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司法当局の嘘に無感覚な西側の有力メディア(3/3)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201812120000/
2018.12.12 櫻井ジャーナル
ヒラリー・クリントンの電子メールが公表された後、西側の有力メディアはその中身を問題にせず、ロシアゲートをでっちあげることになった。 まず、ヒラリー・クリントン陣営や民主党全国委員会の法律顧問を務めていたマーク・エリアス弁護士がフュージョンという会社にドナルド・トランプに関する調査を依頼する。 そのフュージョンを創設したひとりのグレン・シンプソンによると、同社は2016年秋にネリー・オーなる人物にドナルド・トランプの調査と分析を依頼している。その夫、ブルース・オーは司法省の幹部で、このオーとシンプソンは2016年11月に会っている。その直後にブルースは司法省のポストを失い、フュージョンはクリストファー・スティールに調査を依頼することになる。 スティールはイギリスの対外情報機関SIS(通称MI6)の元オフィサーで、1990年から93年までモスクワで活動していた。CIAのOB、モサド、KGBの腐敗した幹部がソ連を乗っ取るためにクーデターを行った時期に彼もソ連にいたわけで、このクーデターで何らかの役割を果たしたのだろう。 ところで、情報機関に「元」ということはないと言われている。対トランプ工作もSISが関与していた可能性がある。また、スティールは長期にわたるFBIの情報提供者だったとも言われている。 このスティールが作成した報告書も根拠薄弱。この事実はスティール本人も認めているが、その報告書を元に下院情報委員会でアダム・シッフ下院議員はロシア疑惑劇の開幕を宣言した。2016年の大統領選挙にロシアが介入したとする声明を2017年3月に出したのだ。そして同年5月にロバート・マラーが特別検察官に任命される。このマラーが胡散臭い人物だということは本ブログでも指摘してきたが、その点を今回は割愛する。 ロシアゲート劇の発端とも言えるウィキリークスが公表した電子メールについて有力メディアは忘れている、あるいは忘れたふりをしている。その電子メールがハッキングで盗まれたのではなく、内部でコピーされていることは技術的な分析で指摘されてきた。 コミーがその電子メールについての声明を発表した5日後、DNCのスタッフだったセス・リッチが背中を2度撃たれて殺されたことも注目されている。警察は強盗にあったと発表したが、金目のものは盗まれていない。その発表に納得できなかったリッチの両親は元殺人課刑事の私立探偵リッチ・ウィーラーを雇う。 そのウィーラーはDNC幹部の間で2015年1月から16年5月までの期間に遣り取りされた4万4053通の電子メールと1万7761通の添付ファイルがセスからウィキリークスへ渡されたとしている。雇い主であるリッチの家族に無断で情報を公表したとしてウィーラーは批判され、それ以降沈黙している。 調査ジャーナリストのシーモア・ハーシュがDNCから漏れた電子メールについて電話で語った音声がインターネット上で公開されたが、その中で彼はワシントンDC警察やFBIの報告書を見たとしたうえで、電子メールをウィキリークスへ渡したのはDNCのコンピュータ担当スタッフだったセス・リッチだと発言していた。また、その漏洩した電子メールはロシア政府がハッキングしたとする偽情報を流し、ロシアとアメリカとの関係悪化を目論んだのはCIA長官だったジョン・ブレナンだとも語っている。 ウィキリークスの創設者であるジュリアン・アッサンジはロンドンにあるエクアドル大使館に閉じ込めらている状態。この大使館へ逃げ込んだ理由はスウェーデン当局が事件をでっち上げて逮捕しようとしたからだが、2017年3月に捜査の打ち切りが決まっている。嫌疑なしということ。 そのアッサンジをアメリカの司法当局は秘密裏に起訴している。エクアドル政府にアッサンジの引き渡しを要求、イギリス政府も協力している。(了) |
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