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ロシアとトルコを結ぶ天然ガスのパイプラインが完成、アメリカは暴力で対抗か
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201811240000/
2018.11.24 櫻井ジャーナル
ロシアからトルコへ天然ガスを輸送するタークストリームが今年(2018年)11月に完成、同月19日にトルコのイスタンブールでセレモニーが行われた。アゾフ海の入り口に近くから黒海を横断、トラキアのトルコ領へつながっている。 輸送開始は来年12月からで、天然ガスはトルコで消費されるほか、ヨーロッパの南部や東南部の国々が市場として想定されている。 前に計画されていたサウス・ストリームはアメリカ政府の圧力でブルガリア政府が建設許可を出さずに挫折しているので、ブルガリアを回避してヨーロッパへ運ぼうとするなら、ギリシャを通り、マケドニア、セルビア、ハンガリー、オーストリアを結ぶルートが考えられる。ただ、ブルガリアはサウス・ストリームを拒否した後、翻意している。 ウクライナを経由せずにロシアからEUへエネルギー資源を運ぶルートには、ロシアのビボルグからバルト海を南下してドイツのグライフスバルトへつながっているノード・ストリームがある。このパイプラインの成功を受けて計画されたのがノード・ストリーム2。 ドイツは新パイプラインの建設に積極的だが、EUに対する支配力の低下を恐れるアメリカ支配層は必死に妨害している。そうした圧力を受けてデンマークはサウス・ストリーム2の建設に反対、ロシア、ドイツ、フィンランド、スウェーデンはデンマークを迂回するルートを検討しているという。 かつて、ロシアからEUへエネルギー資源を運ぶ主要ルートはウクライナを経由していた。アメリカのバラク・オバマ政権は2014年2月、ウクライナのビクトル・ヤヌコビッチ政権をクーデターで倒すことに成功した。そのクーデターを実行するために使われたのがステファン・バンデラを信奉するネオ・ナチだ。 ヤヌコビッチの地盤だったウクライナの東部や南部では住民がクーデターに反発、ロシアへ助けを求めた。素早く動いたクリミアはロシアと一体化、東部のドンバス(ドネツクやルガンスク)はキエフのクーデター政権が送り込んだ部隊との戦闘が続いている。 アメリカ支配層は天然ガスがロシアからEUへ運ばれないようにウクライナでクーデターを実行、ノード・ストリームの建設を妨害しているのだが、アメリカの手先になったウクライナではロシアから供給された天然ガスや石油に対する代金を支払わず、その一方でアメリカから高額の天然ガスや石炭を購入している。その結果として代金は庶民の支払い能力を超えてしまい、国内は混乱しはじめた。 そうした混乱の中、アメリカをはじめとする西側の支援を受けたナチズムの信奉者が勢力を伸ばしつつあるのがウクライナ。アメリカを中心とするファシズム体制とロシアや中国を中心とする多極的な体制の対立は今後、激しくなりそうだ。 |
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