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同盟相手のサウジ皇太子が苦境で、イスラエル首相へも影響(1/2)
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2018.11.18 櫻井ジャーナル
ロシア軍の電子情報支援機IL20を9月17日に撃墜してロシア政府との関係が悪化した。11月11日からガザへの空爆を始めるが成功せず、その空爆を中止する。その結果、アビグドル・リーベルマンが辞任するなどイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ政権は不安定化している。 この政権には別の大きな懸念材料がある。同盟相手であるサウジアラビアのモハメド・ビン・サルマン皇太子がジャマル・カショーギ殺害事件で苦境に陥っているのだ。 本ブログでも繰り返し書いてきたが、ワシントン・ポスト紙のコラムニストという肩書きを持つカショーギはロッキード事件やイラン・コントラ事件でも登場したアドナン・カショーギの甥に当たる。ウェールズ公妃ダイアナの恋人だったドディ・ファイードは従兄弟だ。 20代から情報活動の世界へ入り、2001年9月1日、つまり9/11の10日前までGIP(サウジアラビアの情報機関)の長官だったタルキ・ファイサル・アル・サウドはカショーギのボス。GIPはCIAと緊密な関係にあり、ジャマルもアドナンもCIAにつながる。 タルキの下で働いていたひとりにオサマ・ビン・ラディンなる人物がいる。ジョージ・W・ブッシュ政権によると、この人物は9/11を引き起こした「アル・カイダ」のリーダーだが、このビン・ラディンとジャマル・カショーギは親しい。 ジャマル・カショーギの肩書きはジャーナリストかもしれないが、その実態は情報機関のエージェントであり、テロリストと深く結びついている。 ジャマル・カショーギがイスタンブールにあるサウジアラビア領事館で10月2日に殺されたという話はトルコの当局から発表された。カショーギ本人が領事館へ持ち込んだアップル・ウォッチで録音され、外にいた婚約者へiPhoneで送信されたというが、トルコの情報機関は各国の大使館や領事館を監視するシステムを築いているはずだ。 トルコ政府が事件を明らかにした直後、アメリカを含め、世界規模でサウジアラビアの現体制に対する批判が高まったのだが、ほどなくして沈静化した。 例えば、フランスのジャン-イヴ・ル・ドリアン外相は音声テープを受け取っていないと反論、エルドアン大統領は嘘をついていると発言し、トルコ側の怒りを買った。音声を含む資料は10月24日にフランス政府へ渡したとトルコは主張している。 そうしたやりとりと並行し、フランスのサイクス・ピコ協定コンビのイギリスはジェレミー・ハント外相をサウジアラビアへ派遣、外相は国王と会談している。 サウジアラビアは西側世界にとって重要な石油の供給国であり、石油取引をドル決済に限定することでドルを回収してアメリカへ還流させるペトロダラーの仕組みで中心的な役割を演じてきた。つまりドル体制を支える重要な柱であり、ドル体制を前提に成り立っているアメリカの支配システムにとっても重要な国だということになる。そのサウジアラビアを不安定化させたくないと考える人は少なくない。 そうした中、トルコ政府は録音された音声をフランス、ドイツ、サウジアラビア、イギリス、アメリカへ渡した。レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、殺害命令がサウジアラビア政府の最高位に就いている人物から出ていると主張、新たな音声記録も示したようだ。 モハメド・ビン・サルマンが皇太子になったのは2017年6月。その前はヒラリー・クリントンと近いホマメド・ビン・ナイェフだった。2016年のアメリカ大統領選挙でドナルド・トランプが勝利したことからサウジアラビアの皇太子も交代になったと言われている。アメリカの権力抗争がサウジアラビアへ波及した形だ。 ビン・ナイェフは今でも軟禁状態だとされているが、アメリカの支配層と深く結びつき、CIAから支援されていた。つまりビン・サルマンはCIAから睨まれている。 ジャマル・カショーギは2017年9月にサウジアラビアを出国、ワシントン・ポスト紙のコラムニストになった。その2カ月後にサウジアラビアでは大規模な粛清が実行されるが、その中には王族、閣僚や元閣僚、軍人などサルマン皇太子のライバルやその支持者と目される人々が含まれている。ビン・サルマンの支配体制を強化することが目的だったのだろうが、CIAは激怒したはず。ビン・サルマン体制の打倒を計画しても不思議ではない。 |
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