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トランプ暴走に歯止めをかけられるか
「米国の分断」「世界の分断」招いた罪
岡部直明「主役なき世界」を読む
2018年11月9日(金)
岡部 直明
2018年11月7日、ワシントンで記者会見するドナルド・トランプ米大統領(写真:AP/アフロ)
米国の中間選挙では、上院は共和党が多数を維持したものの、下院は民主党が8年ぶりに過半数を奪還した。予想された結果とはいえ、選挙の最前線に立ったトランプ大統領の事実上の敗北といえる。
若者や女性の多くは、トランプ大統領にはっきりノーを突きつけた。たしかに「米国の分断」と「世界の分断」を招いた罪は重大だ。トランプ政権は、上下両院の「ねじれ議会」で政権運営がむずかしくなるが、問題はそこにあるのではない。「米国第一主義」を掲げての保護主義、移民排斥など排外主義、パリ協定離脱など反環境政策、そして核開発競争と世界を「新冷戦」の混乱に陥れた「トランプ暴走」に歯止めをかけられるか。それこそがいま問われている。
3度目のハラハラ
米中間選挙は米国政治の玄人には関心事かもしれないが、世界中がかたずをのんで見守るほどのニュース価値はなかった。事実、前回の投票率は41%と低く、米国民の関心は薄かった。たいてい現政権には厳しめの結果になると相場が決まっていた。それが今回は投票率は47%に跳ね上がり、期日前投票も大幅に増えた。投票の列が予想を超えて伸び、投票時間が延長された州もあった。議会選挙や知事選なのに、トランプ大統領本人の是非を問う審判、「国民投票」の色彩が濃かったためだ。
選挙結果について、トランプ大統領は「素晴らしい成功をおさめた」と自画自賛している。大統領そっくりの「ミニ・トランプ」と呼ばれる層が登場したのが気に入ったようだが、これは明らかにトランプ大統領の敗北である。共和党が上下両院を支配していた体制が、トランプ大統領のせいで崩れたのである。CNNは若者の3分の2は、トランプ大統領に反対し民主党を支持したと報じている。これらの若者こそ投票率向上の主役だった。急増した女性議員の大半は民主党からだった。
この米中間選挙ほど、ハラハラさせられた選挙はなかった。2016年、英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる国民投票、そして米大統領選挙で2度も「まさか」の結果に世界中が驚愕した。米中間選挙でトランプ政権が上下両院とも勝利するという「まさか」が起きれば、2020年の米大統領選につながることになるとトランプ大統領を勢いづかせていたかもしれない。まさに「3度目のハラハラ」だった。
世界を混乱に陥れた2年
トランプ大統領の2年は「米国の分断」をもたらしただけではない。それは「世界の分断」を招き、あちこちで混乱を引き起こした。だからこそ、世界中がこの米中間選挙に着目したのである。
まず「米国第一主義」を掲げた保護主義である。いきなりオバマ前大統領が主導した環太平洋経済連携協定(TPP)から離脱した。かと思うと、クリントン民主党政権下で成立した北米自由貿易協定(NAFTA)を見直し、米墨加(USMCA)協定に変更した。米国への投資、生産誘導をめざして、数量規制や為替条項を盛り込んだ。自由貿易協定が「管理貿易」協定になってしまった。
鉄鋼、アルミニウムの関税引き上げで世界中を相手に貿易戦争を仕掛けたあとは、2国間交渉に持ち込み、2国間の貿易赤字解消をめざした。2国間の貿易赤字を「損失」ととらえるトランプ大統領は典型的な経済音痴である。なかでも米中の貿易戦争は世界経済を揺るがし始めている。ハイテクの覇権争いが根幹にあり、「経済冷戦」の様相が濃いだけに、米中間選挙の結果にかかわらず、エスカレートしかねない。
移民排斥など排外主義は、「メキシコの壁」建設に表れている。そのメキシコを経由して米国をめざす中米から移民の列「キャラバン」には、メキシコとの国境に米軍を動員して排除する構えである。
オバマ前大統領が先導した地球温暖化防止のためのパリ協定から離脱するとともに、票獲得のため石炭への規制を緩和した。今そこにある「地球の危機」に、あえて反環境政策を貫いている。冷戦終結と核軍縮を導いた歴史的な中距離核戦力(INF)廃棄条約を破棄すると表明して世界を核危機の脅威にさらした。オバマ前大統領が目指した「核兵器なき世界」に逆行する。同時にイランの核合意から離脱し、経済制裁を打ち出して、原油市場を動揺させている。
「米国外交の継続性」はどこに行ったか
超大国である米国の最大の特徴は、「外交の継続性」にあったはずだ。共和党政権から民主党政権に移ろうと、民主党政権から共和党政権に変わろうと、そこに外交の継続性・一貫性というものがあった。だからこそ、超大国・米国の信認があった。
ところが、トランプ政権はそうした米国のよき伝統を根底から捨てたのである。オバマ前大統領の功績にことごとく冷水を浴びせただけではない。北大西洋条約機構(NATO)を批判して、米欧同盟を揺るがし、国際連合を軽視して国際主義に背を向けた。
トランプ大統領のディール外交には、いったん合意しても、いつ「ちゃぶ台返し」があるかもしれないという不安がつきまとう。これでは、「米国の信認」は失われるばかりである。
2大政党制の矛盾露呈
中国の共産党1党独裁による「国家資本主義」には大きな矛盾がある。その一方で、米国の2大政党制にも矛盾が潜んでいる。米中間選挙で、その矛盾が露呈された。
同じ共和党でも、トランプ大統領にすりより、選挙支援を受けた勢力とトランプ批判を続けた故マケイン議員ら穏健派との間には大きな溝があった。トランプ大統領の事実上の敗北でその溝はさらに深まる可能性がある。
民主党の「分裂」も大きい。オバマ前大統領やヒラリー・クリントン前大統領候補ら主流派と左派のサンダース上院議員の落差は大きい。「民主社会主義者」と名乗って下院選で勝った史上最年少のオカシオコルテス氏ら「プログレッシブ」(急進左派)との落差はさらに広がるだろう。背景にあるのは、世界共通の課題である格差の拡大である。
価値観が多様になるなかで、2大政党制は果たしていつまで米国民の意思を反映できるか。「米国の分断」で、米国政治は重い課題を抱え込んだ。
「ねじれ議会」でも「米国第一」変わらず
米中間選挙の結果を受けて、トランプ主義は変わるのだろうか。下院で民主党が多数派を奪還したことで、まずトランプ陣営のロシア疑惑や税申告問題などが調査の対象になるのは必至である。民主党が弾劾手続きを開始する可能性も消えない。中間選挙の翌日、トランプ大統領は突然、セッションズ司法長官を解任したのも危機感の表れだろう。
トランプ大統領は「ねじれ議会」に対応して民主党の協力を呼び掛けているが、「米国第一主義」などこれまでの路線は変更しない構えである。
予算権限を握る下院では、医療保険制度(オバマケア)の改廃やメキシコ国境の壁建設などは通りにくくなる。トランプ大統領が選挙目当てで打ち出した中間層に対する追加減税などは構想倒れに終わるだろう。その代わりに、外交や通商政策では、これまでのトランプ流を押し通す恐れがある。
大統領令が頻発される可能性もある。とくに下院で多数を占める民主党はもともと管理貿易など保護主義容認の傾向もあるだけに、情勢次第で民主党の同調も考えられる。米中摩擦では、民主党も中国の人権問題をからめて強硬姿勢を取る可能性は否定できない。
トランプとどう付き合うか
米中間選挙を受けたトランプ政権とどう付き合うかは、今後の日本の国際社会での位置付けを決める。安倍晋三首相との蜜月関係に頼りすぎるのは危険である。
来年始まる物品貿易協定(TAG)では、トランプ政権は自動車に25%の高関税をかけることをちらつかせながら、米墨加協定並みに、「管理貿易」と「為替条項」を得ようとするだろう。対米投資を呼び込む戦略である。これまでの日米通商交渉の決着点だった自主規制はすでに織り込まれているようにみえる。
こうした2国間主義は日本にとって最も避けたいところだ。といって離脱したTPPに復帰するよう米国に求め続けるのは、あまりに芸がない。日本がめざすべきは、このTPPと東アジア地域包括的経済連携(RCEP)を統合することだ。日本はこの2つのメガFTA(自由貿易協定)にともに参加する唯一の先進主要国であり、扇の要の役割を果たせる。
RCEPは東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国に、日中韓、インド、オーストラリア、ニュージーランドの16カ国で構成する最大のメガFTAである。TPPよりは自由化度は低いが、成長基盤はずっと広範だ。今後の交渉次第で、自由化度を引き上げるのは可能である。TPPとRCEPが結合し、アジア太平洋に「スーパーFTA」ができれば、米国も参加を考えざるをえなくなるだろう。
それは、世界経済の最大の問題である米中「経済冷戦」を防ぐ道につながるはずだ。
2020年は左右ポピュリスト対決か
2020年大統領選に、トランプ大統領は出馬意欲を捨てていないが、米中間選挙結果をみるかぎり、そこには不透明感が漂う。はっきりしているのは、これまでのような共和・民主の中道政治の対決にはならず、左右両極の対決になる可能性が強いという点だ。
中道派の退潮はいまや世界の潮流である。ドイツなど欧州政治ではすでに深刻な問題になっている。2020年の左右対決がポピュリズム(大衆迎合主義)どうしの対決になるなら、超大国・米国の信認は地に落ちることになりかねない。
このコラムについて
岡部直明「主役なき世界」を読む
世界は、米国一極集中から主役なき多極化の時代へと動き出している。複雑化する世界を読み解き、さらには日本の針路について考察する。
筆者は日本経済新聞社で、ブリュッセル特派員、ニューヨーク支局長、取締役論説主幹、専務執行役員主幹などを歴任した。
現在はジャーナリスト/武蔵野大学国際総合研究所 フェロー。
https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/071400054/110800087/
プーチン大統領の後継者は誰か
人気に陰り、段階的な権限移譲に現実味
解析ロシア
2018年11月9日(金)
池田 元博
ロシアでプーチン大統領の人気に陰りが見え始めた。年金制度改革で国民の反発を招いた影響が大きいが、実質4期目に入った長期政権への「飽き」を指摘する声も根強い。政治専門家の間ではポスト・プーチン時代を見据え、後継候補を予測する動きが早くも本格化しつつある。
今年5月に4期目を始動したばかりだが、早くも人気に陰りがみえてきたプーチン大統領(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)
最終任期となる実質4期目に入っているプーチン大統領にとって、今年9月の統一地方選はかなりの打撃となったようだ。9月9日の選挙では、極東の沿海地方、ハバロフスク地方など複数の地方知事・首長選挙で、プーチン大統領が推す政権与党「統一ロシア」の候補者が1回目の投票で当選できなかった。
政権の誤算はさらに続いた。
沿海地方では間髪をいれず、1回目の投票から1週間後の9月16日に知事選の決選投票が実施された。ちょうど中心都市のウラジオストクで、プーチン大統領や中国の習近平国家主席、日本の安倍晋三首相らが出席した東方経済フォーラムが大々的に開かれた直後のタイミングだった。
ところが、与党候補のアンドレイ・タラセンコ知事代行は決選投票でも苦戦。開票率が98%台になっても、対立候補のロシア共産党のアンドレイ・イシチェンコ氏に得票率で大きく負けていた。
タラセンコ候補の敗北は濃厚とみられていたが、意外にも最終的な開票結果で逆転し、同候補が“勝利”する結果となった。当然のことながら、開票過程で与党候補への得票の水増しなど、大規模な不正行為があったのではないかとの疑惑が噴出した。
中央選挙管理委員会もさすがに看過できなくなり、パムフィロワ委員長は「違反が確認されれば結果を無効にする」と表明せざるを得なくなった。結局、沿海地方選挙管理委員会は知事選の決選投票結果の取り消しを決めた。
タラセンコ候補は2017年10月、プーチン大統領によって沿海地方の知事代行に任命された。大統領のお墨付きを得た与党候補だけに、本来なら楽勝して正式に知事職に就くはずだったのに、選挙で苦戦したうえに、不正選挙を主導した“悪徳政治家”のレッテルまで貼られてしまった。
面目丸つぶれとなったプーチン大統領は、負の影響を極力抑えるべく、直ちに人事交代を断行した。タラセンコ氏を辞任させるとともに、後任の知事代行にサハリン州のオレク・コジェミャコ知事を任命したのだ。沿海地方の知事選決選投票の再投票は12月16日に実施される予定で、こんどはコジェミャコ知事代行が与党候補として選挙に臨むことになる。
沿海地方だけではない。同じく極東のハバロフスク地方、中部のウラジーミル州でも、9月23日に実施された知事選の決選投票で現職の与党候補が苦戦。結局、ハバロフスク地方ではビャチェスラフ・シュポルト知事が極右のロシア自由民主党のセルゲイ・フルガル候補に大差で敗れた。
ウラジーミル州では接戦の末、スベトラーナ・オルロワ知事が同じくロシア自由民主党のウラジーミル・シピャーギン候補に敗北してしまった。さらに中部のハカシア共和国では、首長選の第1回投票で共産党候補に次いで2位となった政権与党系の候補が決選投票への出馬を辞退する異例の事態となった。
しかも沿海地方と同様に各地で、決選投票をめぐる不正疑惑が取り沙汰されている。たとえばハバロフスク地方では、現職のシュポルト氏がフルガル候補に対し、決選投票への出馬を自ら辞退すれば見返りに地方政府の要職を提供すると提案して拒否された、といった噂まで広がっていた。
マンネリで支持率低迷
地方選で与党候補が相次ぎ敗北したのは、プーチン政権が進めた年金制度改革の影響が大きかったとされる。政権は財政健全化の一環として年金の受給開始年齢の大幅な引き上げを打ち出したが、国民の反発は政権側の想定以上に根深く、統一地方選で与党勢力が苦戦する要因となったという。
年金制度改革をめぐっては、プーチン大統領が8月末に譲歩案を提示。年金の受給開始年齢を、男性は当初案通りに現行の60歳から65歳に引き上げる一方で、女性については現行の55歳を63歳まで引き上げるとした当初案を撤回し、60歳までの引き上げにとどめると約束した。結局、議会の上下両院は大統領の修正案に沿った年金制度改革法案を採択し、プーチン大統領は10月3日に同法案に署名。法律は予定通りに施行された。
とはいえ、9月の統一地方選で浮き彫りになったように、国民の不満が解消されたとは到底いえない。国民の間で根強くあった「プーチン人気」も大きく後退してしまった。
民間世論調査会社のレバダ・センターによれば、プーチン大統領の支持率は2018年10月時点で66%まで落ち込んだ。2014年春のウクライナ領クリミア半島の併合後、プーチン大統領は「大国ロシア」を率いる強い指導者のイメージを確立して80%台後半の高い支持率を長らく誇っていたが、ここに来てクリミア併合直前の状態まで戻ってしまった。
プーチン大統領の支持率
出所=ロシアの独立系世論調査会社レバダ・センター
「プーチン人気」が後退しているのは、年金制度改革に対する反発に加え、実質的に2000年から続く超長期政権のマンネリズムに対する国民の不満も徐々に広がっているからだろう。
プーチン政権は、1〜2期目は高い経済成長と社会の安定、3期目は主にクリミアの併合で政権の求心力を保ってきたが、4期目に入って経済は低迷し、外交も手詰まり感が深まりつつある。“目玉”の政策も見当たらず、2024年春の任期末を待たずに早くもレームダック化が進むのではないかとの見方もある。
プーチン大統領の後継候補は?
政治学者の間ではすでに、「プーチン後」を予測する動きも出始めている。
もちろん、いくら年金制度改革で国民の批判が強まったとはいえ、野党勢力がその勢いで政権を奪取するというシナリオを描く専門家は皆無だ。ロシアはエリツィン政権下の急進的な市場経済改革が大きな社会混乱を招いた苦い経緯があり、改革派の野党勢力に対する国民の支持率は1〜2%ほどしかない。しかもプーチン政権は選挙制度に様々な規制を設け、政権に批判的な野党勢力の台頭を許さない仕組みを築いているからだ。
このため後継候補はプーチン大統領本人が決めるというのが、大方の専門家の共通認識だ。政治工学センターのアレクセイ・マカルキン第1副所長は「メドベージェフ氏を大統領候補に指名した2007年末当時は、いつでもプーチン氏に大統領の座を譲れるような代行役の選択だった。今回はもっと真剣な選択になる」と指摘。シナリオのひとつとして、2021年の下院選(議会選)直前に後継者を新首相に任命し、段階的に権限を移譲していく可能性があると予測する。
では、現時点で有力な後継候補は誰か。マカルキン氏が「注目すべき人物」として挙げるのは、トゥーラ州のアレクセイ・ジューミン知事(46)だ。
1972年8月生まれで、もともとは連邦警護局出身。プーチン大統領の1〜2期目に大統領警護局の将校として長らく大統領に仕えた。その後、国防省次官などを歴任後、プーチン大統領によってトゥーラ州知事代行に任命され、2016年9月に同州知事に就任した。「ジューミン知事が就任後、他の州では想像できない資金が集まり、都市整備も急ピッチで進んでいる。いまは成功した模範的な州として宣伝されている」とマカルキン氏はいう。
政治情報センターのアレクセイ・ムーヒン所長も「ロシアではプーチン大統領が後継者を選ぶシナリオ以外は考えにくい」と言明。その上で、後継候補の条件は「プーチン氏の信認が厚く、特殊機関出身で、国家機関や大企業の幹部を務め、さらに地方政治家の経験がある人物」だと予測する。
現時点でムーヒン所長が挙げる候補者は3人。ヤロスラブリ州のドミトリー・ミローノフ知事(50)、エヴゲニー・ジニチェフ非常事態相(52)、そしてジューミン知事だ。「3人とも連邦警護局出身で、互いに仲も良い」(同所長)。
ミローノフ氏は内務省次官などを経て、プーチン大統領によって2016年にヤロスラブリ州知事代行に任命され、翌2017年9月から正式に知事に就いている。ジニチェフ氏も2016年、プーチン大統領によってカリーニングラード州知事代行に任命されたが、「自己都合」を理由にわずか数カ月で辞任。それでも大統領は同氏を直ちに連邦保安局次官に任命した。さらに2018年5月には、非常事態相に抜てきされている。
3人とも国際的な知名度はほとんどないが、ムーヒン所長は「ロシア国内ではマスメディアを通じて、いずれも成功している政治家として慎重に宣伝され始めている」という。
プーチン大統領の残る任期は5年半。権力継承の問題はまだまだ先のようにみえるが、専門家の間で後継候補が取り沙汰されているのは、水面下で「ポスト・プーチン」に向けた駆け引きが始まった証しといえなくもない。
このコラムについて
解析ロシア
世界で今、もっとも影響力のある政治家は誰か。米フォーブス誌の評価もさることながら、真っ先に浮かぶのはやはりプーチン大統領だろう。2000年に大統領に就任して以降、「プーチンのロシア」は大きな存在感を内外に示している。だが、その権威主義的な体制ゆえに、ロシアの実態は逆に見えにくくなったとの指摘もある。日本経済新聞の編集委員がロシアにまつわる様々な出来事を大胆に深読みし、解析していく。
https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/040400028/110700065/?
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