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日本人カメラマンを拘束していた武装勢力はアメリカとイギリスの影響下にあった
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201810240001/
2018.10.25 櫻井ジャーナル
2015年6月、バラク・オバマ政権がシリアに対するNATO/アメリカ軍の本格的な軍事介入の準備を進めていた頃にシリアで行方不明になった日本人カメラマン、安田純平が解放されたという。
拘束していたとされるアル・カイダ系のジャブハト・アル・シャムはアル・ヌスラと呼ばれていた武装グループで、その前はAQI。アメリカ軍の情報機関DIAが2012年8月にバラク・オバマ政権へ提出した報告書の中で、シリア政府軍と戦っている勢力の主力はサラフィ主義者、ムスリム同胞団、そしてAQIだと指摘していた。AQIの主力がサラフィ主義者とムスリム同胞団だ。サラフィ主義者はワッハーブ派やタクフィール主義者と重なる。こうしたグループを「反体制派」と呼んだり、シリアでの戦争を「内戦」と表現することは正しくない。
本ブログでは繰り返し書いてきたが、アル・カイダは軍事組織ではない。ロビン・クック元英外相が2005年7月8日付けガーディアン紙で指摘したように、CIAに雇われ、訓練を受けた数千人におよぶ「ムジャヒディン」のコンピュータ・ファイルだ。アラビア語でアル・カイダは「ベース」を意味、ここでは「データベース」と理解すべきである。ジハード傭兵の登録リストとも言える。
ジャブハト・アル・シャムは今年(2018年)2月3日、シリアの西部、トルコと接しているイドリブでロシア軍のSu25をMANPADS(携帯型防空システム)で撃墜、脱出したパイロットを地上での戦闘で殺害している。
このMANPADSを供給したのは侵略勢力、つまりアメリカ、イスラエル、サウジアラビア、イギリス、フランスだった可能性が高い。なお、トルコやカタールはすでに侵略勢力から離脱していた。撃墜に参加したと見られる約30名の戦闘員はロシア軍が巡航ミサイルで殲滅している。
イドリブでは2017年9月20日、パトロール中だったロシア軍憲兵隊29名が武装集団に襲撃されている。この集団を率いていたのはアメリカ軍の特殊部隊だと言われ、戦車も投入されていた。作戦の目的はロシア兵の拘束だったと見られている。
戦闘は数時間にわたって続いたが、その間にロシア軍の特殊部隊スペツナズの部隊が救援に駆けつけて空爆も開始、襲撃した戦闘員のうち少なくとも850名が死亡、空爆では戦闘を指揮していた米特殊部隊も全滅したと言われている。こうした事態を受け、21日にはロシア軍とアメリカ軍の軍人が直接会い、シリア情勢について話し合ったと伝えられているが、その直後、9月24日にはロシア軍事顧問団を率いるバレリー・アサポフ中将とふたりの大佐がダーイッシュの砲撃で死亡した。この攻撃ではアメリカ側から正確な情報が戦闘集団側へ流れていたと見られている。
シリア政府軍とロシア軍はイドリブの制圧作戦を始める準備を進めたが、それに対してアメリカは化学兵器を使った偽旗作戦を利用してミサイル攻撃を実行しようとしていたと言われている。誘拐された44名の子どもをイギリスの情報機関MI6は犠牲者に仕立て上げようと計画、SCD(シリア市民防衛)、別名「白いヘルメット」が作戦を実行するとも伝えられていた。
制圧作戦は東側から行われることになるが、そうなると武装グループや難民がトルコ側へ流れ込むことは避けられない。そうした人びとがヨーロッパを目指すことも想定できる。トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領、ロシアのウラジミル・プーチン大統領、ドイツのアンゲラ・メルケル首相、そしてフランスのエマニュエル・マクロン大統領は10月27日にトルコのイスタンブールでシリア情勢に関して話し合うが、この会議にドイツとフランスが参加するのは、そうした事態を避けたいからだろう。
この会議の直前、安田純平は解放された。拘束したグループの実態から考え、MI6やCIAが何らかの形で関わっていた可能性は否定できない。(2018.10.25)
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