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ロシアが再独立してから米国は軍縮の流れを反転させ、軍事的な緊張を高めてきた(櫻井ジャーナル)
http://www.asyura2.com/18/kokusai24/msg/350.html
投稿者 赤かぶ 日時 2018 年 10 月 22 日 17:16:45: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

ロシアが再独立してから米国は軍縮の流れを反転させ、軍事的な緊張を高めてきた
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201810220000/
2018.10.22 櫻井ジャーナル


 アメリカのドナルド・トランプ大統領がINF(中距離核戦力)全廃条約を破棄する方針を表明したという。アメリカは「近年、ロシアが条約で禁止された兵器を開発していると批判」しているとも言われているが、その「近年」は少なくとも2014年、アメリカ政府がウクライナでネオ・ナチを使ったクーデターを実行した年までさかのぼることができる。当時の大統領は言うまでもなくバラク・オバマだ。軍縮条約の破棄はジョージ・W・ブッシュ政権が2002年にABM(弾道弾迎撃ミサイル)制限条約から脱退してから一貫したアメリカ支配層の方針だ。

 ロシア政府はINF全廃条約の破棄を危険な行為だと批判しているが、勿論、危険だと思わせることがアメリカ側の目的である。アメリカは何をしでかすかわからないと思わせれば自分たちが望む方向へ世界を導けるとリチャード・ニクソンは考え、イスラエルは狂犬のようにならなければならないと同国のモシェ・ダヤン将軍は語った。脅せば相手を屈服させられるとネオコンは信じている。こうした人びとは中国やロシアに対しても同じ手法を使うのだが、この両国には通用しない。そこで脅しはエスカレート、最終的には全面核戦争ということになる。

 中国の北京でオリンピックが開幕、イスラエルやアメリカを後ろ盾とするジージア軍が南オセチアを奇襲攻撃した2008年8月、アメリカとポーランドは防空システムをポーランドに設置することで合意しているが、ロシアの強い反発でこの計画は中止になった。

 ポーランドは2010年7月に地上型SM-3(イージス・アショア)の設置で合意、ルーマニアが続いた。日本も購入することになっているこのシステムが使用するランチャーは攻撃型の巡航ミサイルであるトマホークと同じで、ソフトウェアーを変更すれば攻撃用の兵器になる。韓国へはTHAAD(終末高高度地域防衛)が強引に導入された。

 ロシアや中国の国境周辺にアメリカはミサイルを配備しているわけだが、その意味は1962年にソ連がキューバへ中距離ミサイルを配備したときのアメリカ側の反応を考えればわかるだろう。

 当時、ジョン・F・ケネディ大統領はキューバを海上封鎖したが、カーティス・ルメイ空軍参謀長などJCS(統合参謀本部)の強硬派は大統領に対し、即日ソ連を攻撃するべきだと詰め寄っていたという。(Martin Walker, "The Cold War," Fourth Estate, 1993)

 1950年代にアメリカ軍やCIAの好戦派はソ連に対する先制核攻撃計画を始動させ、1963年の後半に実行するつもりでいた。ICBMでアメリカはソ連を圧倒できるという判断から立てられた計画。ソ連は中距離ミサイルで反撃するしかなく、そうしたミサイルをソ連が配備できる場所であるキューバを軍事的に制圧しようとした。それが1961年4月に実行されたピッグス湾侵攻作戦で、これはアメリカ軍の直接的な介入が想定されていた。これをケネディ大統領が止めたのだ。

 ルメイの仲間にはJCS議長だったライマン・レムニッツァーも含まれ、偽旗作戦でキューバを軍事侵攻するという作戦を1962年に作成している。これもケネディ政権に拒否され、その直後にレムニッツァーは議長再任を拒否された。このレムニッツァーはNATO軍のトップになるが、これはイギリス軍の幹部の計らいがあったからだと言われている。

 ルメイたちの考え方に従うと、アメリカ軍が行っているミサイル配備に対し、ロシアや中国は核戦争を仕掛けても不思議ではないということになる。イランや朝鮮の脅威に対抗するためだというアメリカ側の弁明は戯言に過ぎない。

 地中海の真ん中にあるイタリアはアメリカにとって軍事戦略上の重要な国で、そこにはB61という核爆弾がある。その爆弾の貫通能力を高め、F-35に搭載できるように改良したものが​B61-12​。イタリアに配備する核爆弾をB61からB61-12へ交換されると伝えられている。

 21世紀に入り、ウラジミル・プーチンがロシアを再独立させることに成功したことを受け、アメリカの支配層は軍事的な圧力を強めようとしてきた。INF(中距離核戦力)全廃条約を破棄はそうした流れの中で出てきた話だ。


 

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コメント
1. 2018年10月23日 11:09:04 : LY52bYZiZQ : i3tnm@WgHAM[-8691] 報告
2018年10月22日

トランプ米大統領によるINF全廃条約破棄の方針表明に抗議する(談話)

社会民主党幹事長 吉川はじめ

1.トランプ米大統領は20日、冷戦時代の1987年に旧ソ連と締結し、ロシアが引き継いでいる中距離核戦力(INF)全廃条約を破棄する方針を表明し、「核戦力を増強しなければならない」と強調した。アメリカが主要軍縮条約から離脱するのは、2002年、当時のジョージ・W・ブッシュ米大統領が、核弾道ミサイルの迎撃兵器を禁止する対弾道ミサイル(ABM)条約を失効させて以来である。INF全廃条約の破棄は、被爆者の願いを踏みにじり、国際的な核兵器禁止の流れに逆行するものである。30年来の核軍縮の歩みを否定し、さらに後退させる今回の方針表明は断じて許せるものではなく、社民党は強く抗議する。

2.アメリカは昨年12月、西部ネバダ州で臨界前核実験を実施し、2月に公表した新たな核戦略指針「核態勢の見直し(NPR)」でも、通常兵器に対する反撃にも核兵器の使用を排除しない方針を追加し、爆発力を抑えた小型核や海洋発射型の核巡航ミサイルなど新たな核兵器の開発にも道を開くなどの方針を盛り込んだ。強大な軍事力に基づく「力による平和」を追求する超大国の身勝手な姿勢に強い憤りを感じる。

3.8月9日に長崎市の平和祈念式典に国連トップとして初めて参加したグテーレス事務総長は、「全加盟国が核軍縮に責任を負っている」と訴え、米国とロシアに対し、新戦略兵器削減条約(新START)を延長し、INF全廃条約をめぐる対立に終止符を打つよう促した。INF全廃条約が破棄される事態に陥れば、2021年に期限を迎える新STARTの延長交渉も一層困難になりかねない。

4.INF全廃条約の破棄によって、ロシアや中国との関係緊迫化や新たな核軍拡競争の激化を招くことが憂慮される。また、北朝鮮には核兵器の廃棄を求めながら、自らは新たな核兵器を開発しようというのは矛盾しており、朝鮮半島の非核化にも悪影響を与えかねない。「ロシアが条約に違反している」というのであれば、一方的な条約破棄ではなく、ロシアに条約履行を求める交渉を続けるべきである。

5.昨年、画期的な「核兵器禁止条約」条約が採択され、「核兵器廃絶国際キャンペーン」ICANがノーベル平和賞を受賞し、非人道的な核兵器の廃絶に向け、国際社会が大きな一歩を踏み出している。日本政府は唯一の戦争被爆国として、アメリカ政府に対し、今回のINF全廃条約の破棄の方針表明に厳しく抗議するとともに、NPRの撤回と新たな核実験を行わないよう強く求めるべきである。

以上

http://www5.sdp.or.jp/comment/2018/10/22/%e3%83%88%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%83%97%e7%b1%b3%e5%a4%a7%e7%b5%b1%e9%a0%98%e3%81%ab%e3%82%88%e3%82%8b%ef%bd%89%ef%bd%8e%ef%bd%86%e5%85%a8%e5%bb%83%e6%9d%a1%e7%b4%84%e7%a0%b4%e6%a3%84%e3%81%ae%e6%96%b9/

[18初期非表示理由]:担当:混乱したコメント多数により全部処理

2. 2018年10月23日 19:31:59 : UGd5uG6y2Q : _7yrpMxYnqY[470] 報告
傀儡を やめたロシアに 敵意見せ

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