★阿修羅♪ > 国際23 > 730.html
 ★阿修羅♪
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
「エルサルバドルが台湾との国交を絶ち中国と国交を結んだ件」(人民網・台湾国際放送・Sputnik・米大統領府)
http://www.asyura2.com/18/kokusai23/msg/730.html
投稿者 無段活用 日時 2018 年 8 月 26 日 10:35:16: 2iUYbJALJ4TtU lrOSaYqIl3A
 



(人民網日本語版)
http://j.people.com.cn/n3/2018/0822/c94474-9493123.html


大勢に順応し、人心に合致する正しい選択


人民網日本語版 2018年08月22日11:08


中華人民共和国とエルサルバドル共和国は21日に国交を樹立した。これは大勢の赴くところ、人心の向かうところの公明正大な一歩だ。これにより、中国と国交のある国は世界178カ国となった。(人民日報「鐘声」国際論評)

世界には一つの中国しかなく、台湾地区は中国領土の不可分の一部だ。「一つの中国」原則の堅持は、一致して認められた国際関係の準則、国際社会の一致した共通認識であり、どの国とも中国が関係を構築し、発展させるうえでの根本であり基礎だ。エルサルバドルは歴史的選択をし、世界の圧倒的多数の国々と同じ側に立ち、「一つの中国」原則を承認し、その順守を約束し、いかなる前提条件も付けずに中国と国交を樹立した。エルサルバドルはこれによって対外関係の歴史に新たな1ページを開いた。中国側はラテンアメリカ・カリブ海地域でまた新たな友人を得て、「一帯一路」建設の推進と人類運命共同体の構築という事業においてまた新たなパートナーを得た。

エルサルバドル政府は台湾と即日「断交」するとともに、今後は台湾といかなる政府間関係ももたず、いかなる公的交流も行わないことを約束した。中国エルサルバドル両政府は主権と領土的一体性の相互尊重、相互不可侵、相互の内政不干渉、平等・互恵、平和共存の原則を基礎に両国の友好関係を発展させることで合意した。エルサルバドルのサンチェス・セレン大統領は全国向けテレビ演説で「中国との国交樹立は正しい一歩であり、国際法と国際関係の原則に合致し、現代の不可逆の趨勢に順応するものだと確信する。この一歩はエルサルバドルに利益をもたらし、エルサルバドル国民にさらに多くのチャンスをもたらすと確信する」と表明した。エルサルバドル各界は一層奮い立ち「中国との国交樹立は良いスタートであり、中国のような『成功した世界の大国』と経済・衛生・教育・科学・芸術など各分野で協力する機会を得ることを意味する」と次々に表明した。

国際関係の正しい処理は、国家及び国民の根本的利益と長期的利益に関わる。大勢への順応は、さらに広大な国際空間を得て、さらに広大な発展の将来性を切り開くことを意味する。

過去1年余りでパナマ、ドミニカ、エルサルバドルなどの中南米諸国が次々に中国との国交樹立の一歩を踏み出した。これは中国とラテンアメリカ・カリブ海地域との友好関係の深い発展を様々な面から物語っている。特に中国―CELACフォーラム発足後の4年で、中国は中南米地域で国交のある国が増え、包括的・戦略的パートナーや戦略的パートナーも増えた。中国・中南米双方は「一帯一路」共同建設という追い風に乗り、陸海一体の大連結、開放・相互利益の大市場、独自で先進的な大産業、革新的成長の大きなチャンスという協力の新局面を手を携えて築き、各国の発展を促進し、各国の人々に幸福をもたらしている。(編集NA)


「人民網日本語版」2018年8月22日



--------------------------------------------------------


(台湾国際放送)
http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=89362


度重なる断交、総統「共通の限界ライン守れ」


2018-08-21



蔡・総統が記者会見
エルサルバドルとの断交を受けて蔡英文・総統(中央)は21日、陳建仁・副総統、頼清徳・行政院長ら閣僚を率いて臨時記者会見を開き、政府の立場を表明した。(写真:RTI 王照坤)


中華民国政府が21日午前、エルサルバドルによる資金援助の要請には応えられないとして、国交断絶を宣言した。外交部によれば、同国の求める資金は港湾建設に関するものだったが、専門の技師団を派遣して調査した結果、経済的な支援は中華民国とエルサルバドルのいずれもを債務危機に陥れる可能性が高いと判断した。

また、エルサルバドルで来年2月に行われる大統領選挙で不利が伝えられる同国与党の選挙資金の提供も求められていたが、外交部は、民主主義の原則に反するとしてこの要請も拒否した。エルサルバドルが中華民国との断交に傾いたことを受けて中華民国政府は関係維持を図ったものの、21日、大勢は決したと判断して断交を宣言した。

蔡英文・総統は午後になって臨時記者会見を開き、談話を発表した。

蔡・総統は、関連の情報は以前からつかんでいたとした上で、エルサルバドルが中国大陸との外交戦争の場となるのを回避するため努力してきたが、中国政府は圧力をかけ続け、エルサルバドルとの断交で台湾の人々が国際社会に歩みだそうとする意志をくじこうとしたと説明。蔡・総統は、中国大陸側の軍用機による台湾本島周回、世界の航空会社に対する台湾の呼称変更要求、台中市でのユースゲームズ開催取り消しなどを挙げて、中国の台湾に対する圧迫はなんら変わらず、いたるところで行われていると警戒した。

蔡・総統は、現在の中国は台湾海峡両岸の平和に対する脅威であるばかりでなく、各国内部への干渉や国際秩序の破壊を通じて世界の情勢不安を引き起こしていると批判、国際社会に対し、事態は切迫しており中国の行いをこれ以上容認すべきではないと呼びかけた。

蔡・総統はさらに、現在の両岸関係はもはや両岸だけの問題ではなく、地域の問題だと指摘、中国のアジア地域に対する野望は従来の秩序への挑戦、さらには新たな国際秩序をリードすることにあり、貿易摩擦が激しくなる中、中国は台湾への圧力を強めて、この地域における影響力と実力を際立たせる事を狙っているのだと分析した。

蔡・総統は、中国が台湾の主権を脅かそうとする力は過去と比べ物にならないほど強いとした上で、中国の要求と行いはすでに台湾の各主要政党の我慢の限界を超えていると主張、今は互いの両岸政策を比べている場合ではなく、団結し、台湾の主権として譲れない共通のラインを力を合わせて守るべきなのだと呼びかけた。

蔡・総統は、「中華民国(台湾)」の名義による外交関係が崩されることは我々共通の限界ラインを超えると主張、中国が我々の友好国に圧力をかけ、中華民国との断交を中国との外交関係樹立の前提とすることは我々の主権に対する侵犯行為だと批判した。蔡・総統はさらに、「中華民国(台湾)」は現状かつ現時点での最大公約数で、台湾の人々が団結する基礎であるとの見方を示し、団結しなければ中国に向けて明確なメッセージを示すことが出来ず、それは中国側が台湾の人々の限界ラインを誤って判断することにつながる他、台湾の政党と政党の間、政治家と政治家の間を分裂させることは可能だと誤解することにもつながると危惧した。

そして蔡・総統は、過去2年、台湾の人々は威嚇を受けようが自由民主や国際社会に貢献する決意を放棄しないことを世界に証明してきたとし、今後も理念を同じくする国々と連携し、制御を失いつつある中国の国際的な行為に対抗していく考えを強調、同時に、友好国が中華民国台湾との長期的な友情、並びにそれぞれの国の実質的な発展のため台湾が果たしてきた貢献を大切にしてくれるよう求めた。

蔡・総統は最後に、圧迫されればされるほど団結が必要で、国際社会に歩み出さねばならないのだとして、一致団結して数々の難関を乗り越えていくことを呼びかけた。



---------------------------------------------------------


(Sputnik日本)
https://jp.sputniknews.com/politics/201808245260048/


米国がエルサルバドルとの関係見直しへ 対台湾関係破棄が理由



© AP Photo / Andy Wong


政治


2018年08月24日 15:03(アップデート 2018年08月24日 15:26)



ホワイトハウス報道部は23日、米国は、エルサルバドルが中国との国交樹立のために台湾との外交関係を破棄したことを痛烈に批判し、エルサルバドルとの相互関係を見直す構えを明らかにした。


スプートニク日本



© AP Photo / Andy Wong
「米はWTOの規則などどうでも良い」中国、米製品に報復関税を発動



21日、エルサルバドルのセレン大統領は台湾との外交関係の破棄を宣言した。セレン大統領は「国家の目的を考慮し、国の様々なセクターと協議して外交、国内の政治状況」を入念に分析した結果、こうした決定を行ったと語っている。

エルサルバドルが国交を破棄した後、台湾の主権を認める国の数は17か国にまで減っている。


タグ 台湾, 中国, 米国



---------------------------------------------------------------


(The White House)
https://www.whitehouse.gov/briefings-statements/statement-press-secretary-el-salvador/


エルサルバドルについて報道官からの声明


外交政策


公表日:2018年8月23日



エルサルバドル政府は火曜日、台北との数十年間来の国交を断絶し北京との国交樹立を取ると表明した。エルサルバドルの与党指導者たちは退任のわずか数ヶ月前に不透明な方法でこの決定を下したが、これは今後数十年間にわたり影響を及ぼすだろう。これはエルサルバドルだけでなく、米州地域全体の健全な経済と安全保障にも影響する決定だ。エルサルバドル政府は西半球の一国における政治への中国のあからさまな干渉を受け入れたが、これは米国にとって重大な懸念であり、結果としてわが国はエルサルバドルとの関係を見直すだろう。

国家主導の投資を誘致するために中国との関係を樹立もしくは拡大しようとする国々は、短期的にはそれが経済成長とインフラ開発を促しても長期的には失望するかも知れない。中国の経済誘致はパートナーシップでなく経済依存と支配を促進するという事実に、世界中の政府が気づきつつある。

米国は今後も中国による両岸関係の不安定化や西半球での政治的干渉に反対していく。




 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
1. 2018年8月26日 18:27:36 : 2vntgwocpg : C8qjdOzw070[1] 報告
米国自身、北京政府を中国で唯一の政党政府と認め、台湾とは正式な外交はしていないのでは。何で、同じことをして、文句を言うんかねえ。
そもそも、国連でも北京政府が中国を代表していて、台湾は国として認められていないのに。
2. 2018年8月27日 00:09:00 : yERre7895E : 2zSNupbVtbw[53] 報告
で、必要な資金援助を中国からせしめたら、そのあと断交し再び台湾と国交樹立してた国ってありませんでしたっけ?
3. 2018年8月30日 14:24:09 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[1352] 報告
「我々は台湾ではない」中華民国を悩ませる離島の現実
かつては激戦地の「金門島」、島民の心はずっと中国人?
2018.8.30(木) 安田 峰俊
台湾の蔡総統、中台関係の改善望む 中国新指導部発足受け
台湾・台北で演説する蔡英文総統(2017年10月26日撮影、資料写真)。(c)AFP/Sam YEH〔AFPBB News〕

 金門島という島をご存知だろうか? 台湾本島から台湾海峡を挟んで西に約270キロ、中華人民共和国の福建省厦門市の沖合いわずか5キロの場所に浮かぶ、中華民国の実効支配下にある地域だ(下の地図)。現在、この島がちょっとホットな話題の場所となっている――。

赤い丸で囲んだ場所が金門島(Googleマップ)
拡大画像表示
砲戦記念イベントを欠席した蔡英文
「なぜ、蔡英文は島に来ないのか?」

 今年(2018年)8月23日、かつて陳水扁政権時代の副総統だった呂秀蓮が金門島を訪れた際に、地元住民からこうした質問攻めに遭ったと台湾紙『自由時報』が報じている。呂は記者会見の席で「台湾は(金門島に対して)情がなさすぎる、冷たすぎる。もしも金門が存在しなければ今日の台湾はなかったでしょう?」と発言。蔡英文の姿勢を批判した。

 この日は、過去に中華民国軍と大陸の人民解放軍が金門島をめぐる激しい砲撃戦「八二三砲戦」を開始した日からちょうど60年目にあたる。この日の前後、台湾からは当時の戦役に参加した老兵600人以上が島を訪れて記念イベントに参加し、往年の戦いを偲んだ(下の写真)。

「823砲戦」から60年、台湾の金門島で開催された記念式典の様子。AFP動画ニュースから (c)AFP〔AFPBB News〕
 だが、中華民国現総統の蔡英文(民進党)は、外遊の直後であることや、エルサルバドルが台湾との断交を発表したことによる多忙もあって、金門島でのイベントを欠席。蔡は公式フェイスブックに「60年前も60年後も、台湾人が故郷を守る決心を砲弾で変えることはできない」と関連する投稿をおこなったのみで、副総統の陳建仁を代理出席させることもなかった。

 ゆえに、高齢層や金門島の地元住民を中心にうっすらとした反発が広がっている。野党・国民党は同月18日に台北市内で「八二三砲戦」を記念する式典を開き、蔡政権の姿勢に批判的な構えを見せた。

中華民国の最後の大陸領土「金門島」
 現在は「台湾」とほぼイコールのようなイメージがある「中華民国」は、かつては中国全土に主権を持つとされた国家だった。だが、日中戦争の終結直後に起きた第2次国共内戦に敗北し、臨時首都を台北に移転して、台湾島と周辺地域を実効支配する国に変わる。中華民国は1950年代前半までに大陸の主要部をすべて失い、1955年には浙江省の島嶼部の拠点も放棄した。

 ところが、台湾から見て海峡を挟んだ向こうにある福建省北部の島嶼部の馬祖県と、同省南部の島嶼部の金門県だけは、その後も「中華民国」のまま残存した。この領域が事実上確定したのが、60年前の「八二三砲戦」だったのだ。

 1958年8月23日、中華人民共和国の人民解放軍は、厦門市の沖に残された中華民国支配地域・金門島の「解放」を目指して大規模な軍事作戦を開始。1カ月半にわたり中華民国軍との間で猛烈な砲戦をおこなったものの、戦略目的を達成できずに終わった。この砲戦は「八二三砲戦」と呼ばれ、500人以上の死者を出した中華民国軍の頑強な抵抗は語り草となっている。

 中華人民共和国側は、この後も1960年ごろまで断続的に戦闘行為をおこなうが結果が出ず、やがて決められた曜日に儀式的に砲弾を撃ち込むだけになる。これは1979年まで続いた。対して中華民国側は、国共内戦の最前線として小さな金門島に10万人の兵士を貼りつかせ、軍政のもとで島内住民への移動制限を布告。民兵の組織化をはじめとした総動員体制を敷いて防衛し続けた。

 やがて中台間の軍事的緊張が雪解けを迎えた後も、金門県における戒厳令の解除は台湾本島や澎湖島より5年も遅い1992年となり、民主的な県議会選挙の実施もその翌年までずれ込んだ。2002年までは、金門地域だけで通用する紙幣も発行されていた。

 金門島は、まさに中華民国版の「基地の島」だったというわけだ。徴兵制が敷かれていた台湾では、40代以上の多くの男性が、「最前線」の雰囲気が残っていた時代の島内での勤務経験を持っている。島民としても、軍隊に地域生活のすべてを管理されていた時代の思い出はいまだに風化し切っていない。

 そもそも、金門島は第2次大戦中の8年間の日本占領期を除けば、1912年に建国された中華民国の106年の歴史上でほぼ一貫して「中華民国領」であり続けた、世界でも稀な土地でもある(台湾は戦前は日本領、中国大陸の大部分は戦後に中華民国の範囲ではなくなっているためだ)。

 往年、島を基地化されて砲弾を撃ち込まれ続けるなかで金門島民のプライドを支えたのは、自分たちが中華民国のオリジナルの土地に住み、それゆえに「中華民国」体制を守る立場を担っていることへの自負だったという。

 往年の八二三砲戦は、そんな島の歴史の象徴だ。それゆえに、現在の中華民国の代表者である蔡英文に島に来てほしいという島民の感情も存在したわけである。

「私たちは台湾人ではない」と話す住民たち
 もっとも、島民たちが蔡英文の来島を望んだのは彼女が「中華民国総統」だからであって、別に蔡英文や民進党を支持しているからではない。むしろ、与党・民進党の人気は、金門島内では極めて低い。

「正直、民進党は嫌いです。陳水扁政権時代(2000〜2008年)に進められた台湾正名運動で、パスポートに『TAIWAN』と書かれたり、『中華郵政』だった郵便局が『台湾郵政』に変わったり(注:その後に中華郵政に再度変更)した。でも、私たちは台湾人じゃなくて、福建人で中華民国人なんですよ」

 すこし前の話だが、2013年4月に筆者が金門島に行った際に、地元の人からこんな話を聞いたことがある。中華民国では1990年代の李登輝政権のもとで台湾化が進み、やがて陳水扁や蔡英文など「台湾」のアイデンティティを強調する民進党の総統が登場するようになった。

 だが、これに複雑な思いを抱くのが金門島の人たちだ。中華民国の台湾化に対しては、内戦後に中国大陸から台湾へ流入した外省人とその子孫たちの一部も反発しているが、彼らは少なくとも現住所の点では「台湾人」である。だが、金門島民はいかなる意味でも「台湾人」ではない。

 金門島民に言わせれば、自国が「中華民国」ではなく名実ともに「台湾」になってしまうと、自分たちとは本来無関係な「台湾」という国に、島をさながら植民地支配されるような形になってしまうのである。

「そもそも民進党は党旗に台湾しか描かれていない。私たちのことなんか、どうでもいいんでしょ?」

 こんな発言からも分かるように、島内で民進党は全然支持されていない。金門県は選挙においては国民党をはじめとする藍営(青色陣営)の票田で、県会議員の約9割が藍営系議員で占められている。2016年1月に蔡英文が地滑り的な勝利を収めた総統選でも、金門県では国民党の総統候補だった朱立倫が蔡英文の4倍近い票を集める現象が見られた(似たような歴史的経緯を持つ、媽祖島がある連江県も同様だ)。

 行政区画のうえでは「福建省」で、地理的にも中国大陸の一部である金門島は、中華民国の各地のなかでもかなり特殊な場所なのである。

やむを得ない面がある「対中傾斜」
 ゆえに国共内戦が沈静化した2000年代以降は、金門島はすぐ近くの中国大陸との結びつきを強めている。多くの島民が対岸の経済特区・厦門市の土地に投資して豊かになり、国民党の馬英九政権時代には中国人観光客の誘致も進んだ。中国大陸客の誘致に対する現地のアレルギー感情は非常に薄い。

 金門島と対岸の中国領の厦門や泉州は、方言(閩南語。台湾の台湾語も同系統の言語だが、台湾語と違い日本語由来の語彙がない)のレベルでも言語が同じで、親族が金門島と福建省本土にまたがる例もある。金門島で支持者が多い国民党や新党は中国大陸との交流に熱心で、島全体として中台融和は歓迎ムードだ。

 今年8月5日には、慢性的な水不足に悩んでいる金門島に対して、対岸の厦門市(中華人民共和国)から水を供給する海底送水パイプが開通した。この建設は中台関係が良好だった馬英九時代に決められ、蔡英文政権は開通記念式典の開催に難色を示したが、地元は式典の開催を強行。さらに中国大陸からの送電や、両岸を直接つなぐ橋の建設への地元の要望も強い。

 金門島の中国大陸への接近は、台湾本土や東南アジア各国で進む「対中傾斜」とは意味が異なる。なぜなら島民自身が、自分たちの土地が紛れもない「中国」で、自分自身が「中国人」であると考えているためだ。

 中国大陸との違いは民国と人民共和国という政体だけで、民族的にも文化的にも同じ。そう考える人たちの地域が中国大陸と結びつきを深めるのは、あながち「悪い」とも言えないのが悩ましいところである。

 1990年代に民主化してからの中華民国(台湾)は、中国大陸と対峙するうえでの生存戦略の面もあって、人権立国を打ち出すリベラルな国家になった。台湾では、客家や山地原住民などのマイノリティのアイデンティティを重視する政策が採用され、市民の理解も進んできた。だが、「第5のエスニックグループ」とも呼ばれる金門島(および媽祖島)の住民について、台湾人の関心は決して高くない。

 まぎれもない「中華民国の国民」ではあるものの、「台湾人」ではない人たち――。中国への警戒感を強める蔡英文政権にとって、過去の歴史のいたずらが作り出した金門島住民の問題は、なかなか頭の痛い話ではある。

▲上へ      ★阿修羅♪ > 国際23掲示板 次へ  前へ

  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 国際23掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
国際23掲示板  
次へ