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ボルトンには中東での戦争ごっこがお似合いだ  天木直人 
http://www.asyura2.com/18/kokusai23/msg/699.html
投稿者 赤かぶ 日時 2018 年 8 月 21 日 15:30:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

ボルトンには中東での戦争ごっこがお似合いだ
http://kenpo9.com/archives/4112
2018-08-21 天木直人のブログ


 ボルトン米大統領補佐官が19日、米ABCテレビで暴露したという。

 4月の南北首脳会談で韓国の文在寅大統領が非核化を1年以内に実現した方がいいと持ち掛けたのに対し、北朝鮮の金正恩委員長はこれに同意したと。

 そしてボルトン補佐官はポンぺオ長官が近く訪朝することを明らかにしたらしい。

 どうやら予想通り再び米朝交渉が動き出しそうだ。

 しかし、私が注目したのは米朝協議が動き出しそうだということだけではない。

 それが強硬派のボルトンの口から出たところだ。

 つまりボルトンは、北朝鮮の非核化は動き出すが、それはトランプとポンペイが行う、自分は関与しないと言っているのだ。

 その一方でボルトンは、テレビに出た後、20日にエルサレムを訪問しネタニヤフ首相と会談している。

 会談に先立ち行われた記者会見で、両氏はイランの核兵器保有を阻止することが最優先課題だと強調し、イラン核合意の存続を目指す欧州諸国に対してイランへの圧力を強めるよう求めたという。

 ボルトンには中東で対立をつくるのがお似合いだ。

 イスラエルと一緒になってイラン叩きに専念し、せいぜい米国を泥沼に引き込む事だ。

 北朝鮮問題からは姿を消してくれたほうが皆のためだ(了)















 

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1. 2018年8月22日 07:32:48 : jXbiWWJBCA : zikAgAsyVVk[1344] 報告
中国新疆・ムスリムの強制収容所が急速に拡大
トランプ政権、ウイグル問題を「対中外交カード」に
中国新聞趣聞〜チャイナ・ゴシップス


2018年8月22日(水)
福島 香織


米国メディアを中心にウイグル・ムスリム弾圧についての報道が続いている
 中国でウイグル・ムスリムを対象とする強制収容所が急速に拡大していることが、米国の衛星写真などから判明している。収容者は少なく見積もっても100万人、あるいは200万人を超えているという推計もあり、中国の宗教、“少数民族”政策の苛酷さがこの2年で急激に増していることがうかがわれる。外国ジャーナリストが新疆地域での取材の自由を奪われて久しいが、一部記者は現地の強制収容所周辺も果敢に取材している。また、強制収容所からかろうじて国外に逃げだした人たちの証言も表に出だした。新疆地域のムスリム迫害の状況をまとめてみたい。

 中国国内のウイグルを中心とするムスリムの弾圧状況は2009年の7・5ウルムチ事件以来、外国記者らが現地で自由に取材することが叶わず、一部の在外ウイグル人組織経由で発信される以上の情報がなかなか出ない状況だ。だが昨年暮れあたりから米国メディアを中心に現地のウイグル・ムスリム弾圧状況への取材がかなり試みられている。背景には米トランプ政権がウイグル問題を対中外交カードとして見直していることもあろう。

 たとえば国連の人種差別撤廃委員会(8月10日)に米国のゲイ・マクドゥーガル委員が「200万人規模のウイグルその他のムスリム少数民族を強制収容所で再教育を受けているとの報告を受けている」と懸念を表明。この報告では、ひげを蓄えている、ベールをかぶっている、国営テレビ放送を見るのを拒否した、などの理由で収容されるケースもあるという。さらに、新疆地域の12歳から65歳のウイグルについてはDNAや眼の虹彩などの生体情報を含むあらゆるデータを強制的に収集し極めて厳しい監視を実施していると指摘する。

 7月26日には、副大統領ペンスがワシントンの講演で、数十万、あるいは数百万とみられるウイグルが強制収容され政治再教育を強いられている問題に言及し、「宗教的な信条が脅かされている」と懸念を表明。この同じ日に、米議会で開かれた公聴会で国務省が派遣する国連特別大使ケリー・カリーが、中国が2017年4月(新疆ウイグル自治区過激化防止条例を施行以降)、ムスリム少数民族の“中国化”を目的とする強制収容所を多数建設し、その収容人数が80万〜100万人に達すると報告していた。その収容所では、信仰とウイグル言語、男性のひげや女性のベールなど、ウイグルのアイデンティティを放棄させ、共産主義を信じさせるよう洗脳教育を行っているという。この中国の対ウイグル弾圧は、「一帯一路」戦略の起点である新疆地域を中国化するという戦略目標があるのではないか、という点も付け加え、米国は、これを中国の人権問題として抗議していく構えであることを証言している。

 新疆の強制収容所(中国語では集中営)に関しては、今年2月のBBCの報道から注目され始めた。BBCはトルコに逃げてきた亡命ウイグルの妻や母親が強制収容所に入れられたことなどを、本人から取材。「銃で殺されるより、妻や母親が収容所内で虐待死させられることの方が恐ろしい」と語っていた。

WSJがウイグル弾圧報道を強化
 亡命ウイグル組織から断続的にこうした強制収容所の実態については情報が出ていたが、最近になってウォールストリートジャーナル(WSJ)がこの問題の報道に力をいれている。WSJ社説(8月13日付)で中国のウイグル弾圧への強い警告を発信。在米ウイグル問題研究者のアドリアン・ツェンツ氏の発言を引用する形で、この2年間に北西部の少数民族ムスリムが数十万単位で強制収容所送りにされている可能性を指摘。著名なウイグル族の民族学者で新疆大学教授のラハイル・ダウットが昨年12月以降、北京で姿を消したことなどにも触れ、中国のウイグル弾圧は国際社会が関心を寄せるべき重大な人権問題としている。

 さらにWSJは強制収容所付近の現地取材や米国の衛星写真などを根拠とした秀逸なリポート(8月17日付)を発表している。カシュガルに近い疏勒県付近の衛星写真の2017年4月17日と2018年8月15日撮影の2枚を比較すれば、そこに建てられている強制収容所建設面積が2倍以上に拡大していることが一目瞭然だ。この収容所はWSJ記者が昨年11月にも現地を訪れている。その時にはまだなかった建物も8月15日には建てられており、この収容所の拡張が現在進行形で急速に行われていることを示している。

 この記事では、米国と国連の専門家の推計として、新疆地域のムスリム少数民族人口の7%にあたる100万人が収容されているとしている。かつて強制収容所に収容されていた22歳のウイグル青年はWSJのインタビューに答えて「収容所の中国人職員から、この世に宗教なんてものはない、神なんて存在しないのに、どうしてお前は信仰するんだ?と問われた」と証言している。WSJはその他、収容者の家族ら数十人に接触しているが、うち5人が収容所内で家族が死亡した、あるいは釈放後まもなく死亡したと答えているという。

 在外ウイグル亡命組織もこうした一連の動きに呼応している。米国の公聴会にあわせて7月26日、世界ウイグル会議代表のドルクン・エイサ及び前代表のラビア・カーディル、さらにオーストラリア、カナダ、日本、米国などのウイグル亡命組織代表者らが米ワシントンに集まり、ウイグル弾圧の実態について米議会と米メディアに発信した。


日本外国特派員協会で2015年に会見する世界ウイグル会議前代表のラビア・カーディル(写真:AFP/アフロ)
 このときの在米亡命ウイグル人の証言によれば、習近平の子飼いの部下である陳全国が現新疆ウイグル自治区の書記になって以降、対ウイグル強制収容所再教育政策が強化され、収容所では毛沢東語録の暗唱や、毛沢東による新疆解放への感謝を唱えるよう強要する、時代錯誤な“再教育”が行われているという。さらにウイグルに対しては豚肉を食べるように強要し、ウイグル女性には漢族男性と結婚せねば、就職もできない、と洗脳しているという。こうした洗脳、再教育を受け入れない場合、せいぜい3人が入ればいっぱいになる程度の反省房に監禁される。この部屋に9〜10人が詰め込まれることもあるという。

 反省房では睡眠時間は4時間だけ、豚肉以外の食事を与えられず、一日中、毛沢東への感謝を唱えさせられるという。オーストラリアから来た亡命ウイグル人の証言によれば、陳全国が書記になって以降、在外ウイグルの家族への弾圧が激しくなっており、家族の偽の呼びかけによって、海外に留学していたウイグル学生が新疆に呼び戻されたあと収容所に入れられるという例が急増しているという。その数は8000人以上ではないか、とも言われている。マルコ・ルビオ上院議員は4月に、新疆ウイグル自治区書記の陳全国に対しては在米資産の凍結や入国ビザを制限するなど「人権の包括的責任に関するマグニツキー法」を適用するべきだと米政府に要請しており、米政府としても、その方向で検討中のもようだ。

 こうしたウイグル側の主張を受けた米政権および米メディアの態度に対して、中国は強く反駁している。

 国連の人種差別撤廃委員会でのゲイ・マクドゥーガルの証言に対しては、中国統一戦線部第九局副局長の胡連合が次のように反論した。

「100万人を強制収容しているという事実はない。確かに再教育施設は存在しているが、その名称は職業訓練センターであり、宗教過激派に騙された人々に対し、新たな居場所をつくり教育によって助ける場である。……だが、目下、そのセンターで何人が生活しているかは私も知らない」

 統一戦線部第九局というのは、2014年に新設された新疆問題を担当する部署。この部署の建前は、新疆の三種勢力(テロ勢力、民族分裂勢力、宗教過激派)における幾多の深刻な社会問題を解決し、新疆の安定を図ることを目的とする。

 中国のタブロイド紙・環球時報は胡連合の発言を踏まえて8月13日に「新疆を中国のリビアにしないこと、これが最大の人権」という社説を発表。簡単にいえば、新疆の平和維持のために多少の無茶は必要悪、という論理だ。いわく「新疆の治安維持は一大戦役であり、統一戦線部幹部群衆の新疆における戦いは、全国人民の支持と理解と許しを得られるものだ。彼らを恨み、噂に流され、西側の威圧を助長してはならない」。さらに新疆のイスラム過激派が中国の平和安定を脅かす例として、北京の金水橋や昆明鉄道駅で起きた「イスラム過激派テロ事件」などを例にあげている。要するに、宗教弾圧や強制収容所での再教育については事実上認めているということだ。

ISが中国に報復を予告
 一部ウイグルが中国当局の弾圧・迫害を受けて、その恨みからIS戦闘員となって中国に報復してやりたいと考えていることは、彼らが発信する動画などからも判明している。昨年2月27日、ISのウイグル戦闘員らがウイグル語で「われわれはカリフ制国家の兵士だ。お前らのもとに行き、武力によってはっきりさせてやる。川のように血を流し、虐げられた人たちの復讐(ふくしゅう)をする!」と発言する警告ビデオを流していた。これはISの標的に中国が挙げられた初めてのビデオであり、中国としても脅威を感じたかもしれない。昨年4月以降の強硬な新疆政策は、こうした挑発を受けての、国家安全を守る上で必要な対応だというのが、中国側の言い分だろう。

 ISに名指しで報復を予告された中国には多少の同情もするが、この状況は2009年の7・5事件に象徴される中国共産党のウイグル弾圧が背景にあり、これまでの中国民族政策の失敗の結果という見方もできる。この失敗の原因を冷静に分析せずに、この後におよんで、宗教過激派のテロを防ぐという建前で1000万人規模の民族を丸ごと洗脳して信仰とアイデンティティを放棄させようとする完全な民族浄化など、21世紀の文明国の想像の斜め上をいく蛮行であり、これに共感や理解を寄せる先進国は皆無だろう。中国の民族政策がこの方向性を突き進む限りは、新疆の平和安定どころか、より強い恨みと復讐心を生み、新疆の内戦化が本格化するのではないか、と懸念するのである。

人権問題に踏み込んだトランプ政権
 ところで、長らく米国を含め先進国がなかなか踏み込もうとしてこなかった人権問題としての新疆ウイグル問題が、このところ報道を含め活発化しているのは、前段でも触れたようにトランプ政権になってからである。ウイグル問題は一部IS問題とリンクしており、なかなか踏み込むのが難しいテーマだ。イスラム問題やテロ問題の背景に理解が浅い日本メディアも中国の圧力を受けながら、ウイグル問題に切り込むのは、より困難であったかと思われる。

 そこに、人権意識がオバマ政権などよりも低いといわれ続けていたトランプ政権が切り込んだことは、たとえ対中強硬路線に必要な政治カードとして利用したいというのが本音であっても、当の迫害されているウイグル・ムスリムたちにとっては朗報であり、現状を改善するチャンスであろう。

 さらにいえば、ケリー・カリーが公聴会で指摘したとおり、中国にとっての新疆政策は、習近平の壮大な軍事経済戦略である「一帯一路」の成否にかかわるテーマ。一帯一路戦略は「中国製造2025」と並んで、中国が米国に匹敵する現代社会主義強国になるために必要な二大戦略の一つだと考えれば、ウイグル問題は新疆地域のウイグル人権問題にとどまらず、日本を含む国際社会の安全保障にもリンクする問題だと再認識できるだろう。

 さて、日本首相の安倍晋三が10月に訪中し習近平と会談する日程が詰められているが、大勢の財界人も同行し、ひょっとすると一帯一路への協力もテーマに上がるかもしれない。少なくとも中国サイドはそれを大いに期待している。だが、このテーマが俎上に載るならば、ぜひともウイグル問題や「過剰債務による罠」と指摘されている債務国の“植民地化問題”なども問いただしてほしいところだ。

【新刊】習近平王朝の危険な野望 ―毛沢東・ケ小平を凌駕しようとする独裁者

 2017年10月に行われた中国共産党大会。政治局常務委員の7人“チャイナセブン”が発表されたが、新指導部入りが噂された陳敏爾、胡春華の名前はなかった。期待の若手ホープたちはなぜ漏れたのか。また、反腐敗キャンペーンで習近平の右腕として辣腕をふるった王岐山が外れたのはなぜか。ますます独裁の色を強める習近平の、日本と世界にとって危険な野望を明らかにする。
さくら舎 2018年1月18日刊


このコラムについて
中国新聞趣聞〜チャイナ・ゴシップス
 新聞とは新しい話、ニュース。趣聞とは、中国語で興味深い話、噂話といった意味。
 中国において公式の新聞メディアが流す情報は「新聞」だが、中国の公式メディアとは宣伝機関であり、その第一の目的は党の宣伝だ。当局の都合の良いように編集されたり、美化されていたりしていることもある。そこで人々は口コミ情報、つまり知人から聞いた興味深い「趣聞」も重視する。
 特に北京のように古く歴史ある政治の街においては、その知人がしばしば中南海に出入りできるほどの人物であったり、軍関係者であったり、ということもあるので、根も葉もない話ばかりではない。時に公式メディアの流す新聞よりも早く正確であることも。特に昨今はインターネットのおかげでこの趣聞の伝播力はばかにできなくなった。新聞趣聞の両面から中国の事象を読み解いてゆくニュースコラム。

2. 2018年8月22日 18:41:36 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[1279] 報告

ワールド2018年8月22日 / 15:58 / 2時間前更新
ロシア、シリア介入で「行き詰まり」=ボルトン米大統領補佐官
1 分で読む

[エルサレム 22日 ロイター] - ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は、シリアのアサド政権の後ろ盾となっているロシアについて、シリア介入で「行き詰まった」状態となっており、他国がシリア復興の資金を負担することを求めているとの見解を示した。

また、ロシアの現状は、同じくシリアの後ろ盾となっているイランに対し、米国がシリアからの軍撤退を求める好機になると語った。

イスラエルを訪問中のボルトン補佐官はロイターとのインタビューで、シリア情勢を巡るロシアとのこれまでの協議で、アサド政権が北西部イドリブ県の反体制派に対して実施している空爆などの攻撃に理解が示されたことはないと指摘。

「われわれは軍事情勢について非常に懸念しており、イドリブでの軍事対立が激化した場合にアサド大統領が化学・生物兵器を使用することは断じて許されないと明言する」とした。

化学・生物兵器がイドリブで使用された場合の米国の対応については、「強力」なものになると述べるにとどめた。

トランプ政権はシリアに駐留する米軍の撤退を目指す構えを示してきた。ボルトン氏は、過激派組織「イスラム国」(IS)掃討を完遂するとの目的やシリアに展開するイラン民兵や軍を巡る懸念があるため、駐留を継続していると説明。

ボルトン氏によると、ロシアのプーチン大統領は米側に、ロシア政府はイラン軍にシリアからの撤退を強要することはできないとの立場を示していたという。

「プーチン大統領は、自国の利益とイランの国益は完全に一致していないとも述べた」とした上で、ロシアが果たし得る役割についてロシア側と協議する意向を示した。ボルトン氏は23日にジュネーブでロシアのパトルシェフ安全保障会議書記と会談する。

「シリアの内戦を解決するために、米国と諸外国がどのような合意をまとめられるかについて今後、見極めることになる。ただ、解決の前提条件はイラン軍の全面撤退だ」と強調した。

また、ロシアはシリア介入で「行き詰っている」ため、この問題を巡る米ロ間の協議では、米国が影響力を行使できていると指摘。「ロシアの欧州での猛烈な外交活動は、ロシアが他国にシリア復興の資金負担を求めていることを示している」との見方を示した。





[スレ主【赤かぶ】による初期非表示理由]:その他(アラシや工作員コメントはスレ主が処理可能)アラシ。

3. 2018年8月23日 23:19:39 : jXbiWWJBCA : zikAgAsyVVk[1356] 報告
世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

アジア諸国に「一帯一路」以外の選択肢を与えたポンペオ演説 岡崎研究所

2018/08/23

 7月30日、ポンペオ米国務長官は、ワシントンDCの米国商工会議所で開催されたインド太平洋ビジネスフォーラムにおいて、「インド太平洋経済ビジョン」と題し、約20分にわたる演説を行った。その内容の主要点を、簡単に紹介する。


(worradirek/Seohwa-Kim/Topuria Design/iStock)
・トランプ政権の自由で開かれたインド太平洋戦略の中心には、米国ビジネスの関与がある。そのことを、トランプ大統領は昨年ベトナムで述べているし、米国の国家安全保障戦略にも書かれている。

・インド太平洋地域は、米国西海岸からインドに至るまでの地域を指すが、この地域は将来の経済成長の源であり、だからこそ自由で開かれていなければならない。

・「自由」とは、いかなる国家も他国の威圧から主権を守ることができることを意味し、国内的には、人々が基本的権利と自由を享受できる社会を言う。「開かれた」とは、全ての国が、開放された海と空にアクセスできることを意味する。領土や海洋に関する紛争は平和裡に解決されるべきである。経済的には、「開かれた」とは、公平で相互的貿易、開放された投資環境、透明性のある国家間の協定等を言う。これらを通して、地域の持続的成長が可能になるのである。

・自由で開かれたインド太平洋への米国の関与は、長い歴史がある。米国務省は1794年には、カルカッタに領事を設置した。

・米国は、支配ではなくパートナーシップを求める。企業に対して何をするようにとは言わず、環境を整え、現地が潤い、二国間のパートナーシップが育つようにした。そうして米国は、インド太平洋地域の各国で雇用を増やし、成長を支えてきた。

・米国のインド太平洋戦略は、地域の国々が持続的経済成長によって輝くようにする戦略的パートナーシップを築くものであり、戦略的に依存関係を構築するものではない。トランプ大統領も述べているように、米国は引き続き自由で開かれたインド太平洋で、相互に繁栄できるような条件を整えて行く。

・米国がこの地域への関与を深めることは、米国の戦略的利益になる。世界人口の3分の1以上を占め、世界の経済大国6か国のうち4か国(米国、中国、日本、インド)がこの地域にある。ASEAN10か国は、最も世界でも経済成長が速い所であり、米国製品の主要な買い手でもある。

・米国のインド太平洋戦略は、自由で開かれたインド太平洋を促進する限り、いかなる国家も排除しない。米国は、この地域への関与を深めて行く。何故なら、米国はインド太平洋の人々と、2020、2030、2040年と将来にわたって、経済成長を共有するからである。例えば、既にこの2年間で、シンガポールに駐在する米国企業は、10%増加した。

・米国がインド太平洋への経済的関与を強めるもう一つの理由は、安全保障にある。トランプ大統領の国家安全保障戦略が示すように、「経済安全保障は、国家安全保障である。」

・米国は今までインド太平洋地域に様々な貢献をしてきたが、今日、新たに1億130万ドルの構想を打ち出す。将来の基礎的分野であるデジタル経済、エネルギー及びインフラ整備に使用される。

・1番目のデジタル連結とサイバー・セキュリティのパートナーシップには、第一段階として2500万ドル投資される。米国は、通信インフラを技術援助や官民協力等を通じて支援する。

・2番目の構想は、アジアEDGE(エネルギーを通して開発と成長を強化する)と呼ばれる。EDGEは、今年1年で5000万ドル投資する。米国は、パートナー諸国が、エネルギーを輸入したり供給したりするのを支援しながら、インド太平洋地域に、安定したエネルギー市場を育成する。

・3番目はインフラである。米国は、国家の主権と地域の統合と信頼を進展させたいと考えている。これらは、インフラがきちんと整備され、資金的にも無理なく、社会的にも責任ある形で受け入れられることで可能になる。

・これらの構想を進めるにあたって、米国は、同盟諸国やパートナー諸国と協力する。最近下院を通過し現在上院に回ったBUILD法案も重要である。この法案により、米国の開発援助予算は二倍以上の600憶ドルになる。

・米国の企業となら、世界の人々は、思ったものを得られることを知っている。誠実な契約、正直な規約等である。ビジネスにおける整合性こそ、アジア太平洋経済ビジョンにおける主たる柱である。各国が求めている事でもある。

・先般、私(ポンペオ国務長官)は、初めてベトナムを訪問したが、今週(8月1日)からは、マレイシア、シンガポール及びインドネシアを訪問する。ASEANは、文字通りインド太平洋地域の中心である。

参考:Michael R. Pompeo "America's Indo-Pacific Economic Vision" (Department of State, July 30, 2018)

 トランプ政権のインド太平洋地域戦略を、経済的側面から語ったのが、今回のポンペオ国務長官の「インド太平洋経済ビジョン」演説である。演説の中で、ポンペオ国務長官は、インド太平洋地域と米国との係わりを歴史的に振り返っている。パートナー諸国の経済成長を支えた例として多くの国名が挙げられた。具体的には、日本、韓国、香港、シンガポール、台湾、フィリピン、マレイシア、タイ、バングラデシュ、ベトナム、インド、インドネシア、ネパール、モンゴルである。また、過去も、これからも、APEC(アジア太平洋協力会議)、ASEAN(東南アジア諸国連合)、ADB(アジア開発銀)と協力して行くことが述べられた。

 演説の中で、しばしば、米国は正直で、自由で開かれたアジア太平洋を追求し、支配したり、政治的影響力を行使したりはしない、と述べられた。これは、暗に中国を批判していることは明らかである。

 ポンペオ長官が演説を行った7月30日付のワシントンポスト紙では、ジョッシュ・ロウギンが、米国は、アジア諸国に対して、「一帯一路」以外の選択肢を与えた、とポンペオ長官の演説内容を評価した。

 マティス国防長官がインド太平洋安全保障戦略を、ポンペオ国務長官がインド太平洋経済戦略を打ち出し、トランプ政権のインド太平洋戦略は本格化した。この戦略を裏付けるための米国議会の法案も、次々に成立している。オバマ政権では、「アジアへの回帰」という言葉が流行ったが、実際、第一期のクリントン国務長官が退いてから、第二期オバマ政権では、広島や真珠湾での日米同盟の絆を深める演説はあっても、具体的案件はほとんど進まなかった。

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