http://www.asyura2.com/18/kokusai23/msg/659.html
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国交の無い近隣国・北朝鮮が核兵器を持つこと自体が重要影響事態であり、「瀬取り」防止のため、怪しい船舶への国連や多国間協力での臨検は必要なこと
https://gansokaiketu-jp.com/kaiketukeijiban/seiji-keizai/light.cgi?
【安倍政権考】
日本沖で大量破壊兵器拡散防止の多国間訓練 北「瀬取り」抑止弱める高い法的ハードル
http://www.sankei.com/premium/news/180814/prm1808140005-n4.html
政府は7月24〜26日、大量破壊兵器の拡散阻止を目的とした多国間訓練を千葉県房総半島沖などで実施した。目玉となったのは、大量破壊兵器の関連物資を積んだ疑いがある船舶に海上自衛隊員らが乗り込み、立ち入り検査を実施した実動訓練だった。特定の国を想定した訓練ではなかったが、北朝鮮による洋上での違法な物資の移し替え「瀬取り」を抑止するための次なる一手を示唆する意味もあった。
一連の訓練は、2003年に米国のブッシュ政権が提唱した「拡散に対する安全保障構想(PSI)」に基づいて行われた。現在は日本、米国、韓国、豪州、ニュージーランド、シンガポールの6カ国が1年ごとに持ち回りで開催しており、日本が主催するのは4回目。日本を含め計26カ国が参加した。
実動訓練では、日米豪の哨戒機が大量破壊兵器の関連物質を積んだ疑いがある国籍不明船を伊豆半島沖で捜索・追跡。空の動きと連動して、海自と米韓の沿岸警備隊が房総半島沖で容疑船舶に乗り込み、立ち入り検査を行うまでの手順を確認した。
外務省は今回の訓練に関して、北朝鮮が国連安全保障理事会による制裁決議の抜け穴として多用している「瀬取り」を含め、特定の事態は想定していないと説明する。
それにもかかわらず、訓練が瀬取りに対する牽制(けんせい)の意味を持つのは、船舶への乗船と立ち入り検査の実施が、瀬取りを封じ込めるための次なる有効な手段となり得るからだ。
安倍晋三政権は瀬取り対策として、米国などと連携し、東シナ海などの公海上で哨戒機による監視活動を行っている。瀬取りが疑われる場合には、容疑船の写真を撮影し、国連の北朝鮮制裁委員会に通報。国際社会に向けて公表し、瀬取りの抑止を図っている。
しかし、こうした多国間の監視活動は、瀬取りの封じ込めに思うような効果を上げていない。ロイター通信などによると、近く公表される見通しの制裁委員会専門家パネルがまとめた報告書は、北朝鮮が瀬取りによって石油などの密輸を「大幅に増加させている」と指摘する。外務省も7月31日に日本政府が確認したものとしては10件目となる瀬取りが疑われる事例を公表したばかりだ。
瀬取りがやまない背景には、容疑船が船体の国籍表示を覆い隠すなど、手口が巧妙化していることも一因としてあるが、最大の問題は、国際ルール上、自衛隊や米軍などが公海上で他国籍の船舶に乗船し検査を実施できないことにある。
そのため、積み荷がどこを出港し、どの国の船舶が瀬取りに関与しているかを特定することが極めて困難になっている。立ち入り検査を行い、瀬取りの事実をつかむことができれば、安保理決議に違反した船舶を船籍国が取り締まらなくてはならない。
昨年9月に北朝鮮が6回目の核実験を行った直後の安保理で、米国は公海上での強制力を伴う船舶検査(臨検)の許可を盛り込んだ決議案を提示したが、中国やロシアの反発が大きく、臨検は見送られた。
北朝鮮や瀬取りに関与している国からすれば、写真を公表されることはあっても、船に乗り込まれ、検査をされる恐れはない。瀬取りが疑われる事例に関して、中国国旗とみられる旗を掲げている船舶がたびたび確認されているが、中国政府は「安保理決議を厳格に履行している」との見解を示している。
6月の米朝首脳会談後、安保理制裁決議の緩和を主張し始めた中露が制裁をさらに強める決議に同意する可能性は極めて低い。さらに、日本政府が公海上で船舶検査を実施するには、「重要影響事態」などに認定する必要があり、訓練によって実施能力を高めても法制上のハードルの高さが抑止効果を薄めかねない状態だ。
(政治部 大橋拓史)
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