http://www.asyura2.com/18/kokusai23/msg/424.html
Tweet |
米国務長官は朝鮮に対し、リビアやドイツに続いてベトナム的属国化を提示
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201807080000/
2018.07.09 櫻井ジャーナル
朝鮮での交渉を終えてベトナムへ移動したアメリカのマイク・ポンペオ国務長官は朝鮮もハノイが歩んだ道を進むべきだと語ったという。「リビア・モデル」、「ドイツ・モデル」に続く「ベトナム・モデル」だ。
リビアの場合、アメリカがイラクを先制攻撃した2003年にムアンマル・アル・カダフィ政権が核兵器や化学兵器の廃棄を決定したところから始まる。アメリカは「制裁」を解除するはずだったが、勿論、アメリカは約束を守らない。「制裁」は続いた。2010年にはバラク・オバマ大統領がムスリム同胞団を使った侵略計画(PSD11)を作成、「アラブの春」という形で実行に移され、リビアは侵略される。破壊、殺戮、略奪で現在は暴力が支配する破綻国家だ。
ドイツの場合、アメリカ政府とソ連政府が東西ドイツの統一で合意したところから始まる。交渉でアメリカの国務長官だったジェームズ・ベイカーはソ連のエドゥアルド・シェワルナゼ外務大臣に対し、統一後もドイツはNATOにとどまるものの、東へNATOを拡大することはないと約束したことが記録に残っている。それをミハイル・ゴルバチョフは無邪気にも信じて統一を認めた。勿論、アメリカは約束を守らない。アメリカの世界制覇を願う人にとってドイツ・モデルは成功例なのかもしれないが、自国の主権を守りたいと考える人にとっては反省すべきケースだ。すでにNATO軍はロシアの玄関先まで到達、軍隊を配備し、ミサイルを設置してロシアを恫喝、軍事的な緊張は高まっている。
ベトナム戦争でアメリカ軍は負けた。アメリカは疲弊したが、それ以上にベトナムの国土は惨憺たる状態。アメリカ軍による「秘密爆撃」ではカンボジアやラオスでも国土が破壊され、多くの人々が殺された。戦闘では通常兵器だけでなく、化学兵器の一種である枯れ葉剤(エージェント・オレンジ)やナパーム弾が使われ、CIAのフェニックス・プログラムでは人々を殺すだけでなく、共同体を破壊した。
ソ連が消滅してから3年後の1994年にアメリカはベトナムに対する「制裁」を解除するが、その代償として新自由主義を受け入れ、IMFなどの「毒饅頭」を食べることになる。しかもベトナム戦争中にアメリカ側が行った犯罪的な行為は不問に付され、ベトナムの庶民は低賃金労働者として西側巨大資本の金儲けに奉仕させられている。アメリカの対中国戦争の手駒でもある。
朝鮮もソ連消滅後、核兵器やミサイル発射の実験など、アメリカの支配層にとって都合の良い言動を続けてきたが、それが今年に入って変化した。朝鮮半島を含む東アジアにおける軍事的緊張の緩和はアメリカにとって好ましいことではない。ありえるのはリビア、ドイツ、ベトナムのような展開だ。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。