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ネオコンの世界制覇計画が破綻する中、トランプ大統領がプーチン大統領と会談へ
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201806290000/
2018.07.01 櫻井ジャーナル
ドナルド・トランプ米大統領とウラジミル・プーチン露大統領は7月16日にフィンランドのヘルシンキで会談すると伝えられている。アメリカの大統領である以上、トランプも圧力団体の意向には逆らえず、会うことは時間の無駄だと考える人もいるが、軍事的な緊張のエスカレートにブレーキがかかると期待する人もいる。
ソ連を消滅させたのはジョージ・H・W・ブッシュを中心とするCIA人脈とフィリップ・ボブコフなどKGBの中枢だと言われているが、その後、アメリカが唯一の超大国になったと認識して世界制覇計画を作成、侵略戦争へと突き進んだのはネオコン。その計画を実現しようと1990年代は有力メディアは必死に宣伝、ユーゴスラビアをアメリカ/NATO軍が先制攻撃したのは1999年だった。2000年の大統領選挙でネオコンは強引に大統領の座を獲得、01年9月11日の出来事をきっかけにしてアメリカは世界侵略を本格化させる。
しかし、2008年にはジョージア軍を使って南オセチアを奇襲攻撃したが、ロシア軍の反撃で粉砕されてしまう。正規軍による侵略に失敗したこともあり、バラク・オバマ大統領は2010年8月にPSD11を出し、ムスリム同胞団を使った体制転覆計画を作り上げる。そして「アラブの春」が引き起こされた。この軍事作戦にはサウジアラビアの支配下にあるサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)も使われた。
ウクライナでは2014年2月にネオコンがクーデターで合法政権を転覆させる。ウォール街やシティによる略奪に抵抗したからだが、このクーデターの実行部隊になったのがネオ・ナチ。この勢力は今でもウクライナで猛威を振るっている。このクーデターの黒幕もネオコンだった。ただ、このクーデターではクリミアを制圧してロシア海軍に決定的な打撃を与えるという目的は達成できなかった。
こうしたネオコンの計画は予定通りに進んでいない。ソ連を消滅させ、ロシアを属国化して食い物にしたが、21世紀に入るとウラジミル・プーチンがロシアの再独立に成功、アラブの春でターゲット国のひとつになったシリアでは戦乱が長引き、アメリカなどが手先にしていたサラフィ主義者やムスリム同胞団を主力とする武装集団は壊滅状態。そこでクルドを新たな手先にし、ジハード傭兵の残党を合流させているのだが、それに対するシリア政府軍の反撃が始まった。シリア国民も侵略軍に対して立ち上がり始めたと伝えられている。
アメリカは経済的にも厳しい状況にあるが、それでも時間稼ぎする必要があると考える勢力が支配層の内部にいるようだ。ネオコンは反発しているだろうが、かつてのような勢いは感じられない。
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