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米国民をより落胆させたのはトランプ氏かイヴァンカ氏か?
http://www.afpbb.com/articles/-/3177904?cx_part=top_category&cx_position=2
2018年6月17日 8:00 発信地:ワシントンD.C./米国 AFP
ニューヨークの国連本部で、強制労働と人身売買についてのカンファレンスに出席するイヴァンカ・トランプ米大統領補佐官(2017年9月19日撮影)。(c)AFP PHOTO / DON EMMERT
【6月17日 AFP】魅力的で大きな力を持ち、大統領となる父親にも良い影響を与えるだろうと、支持層でないリベラル派ですら期待していた「ファースト・ドーター」のイヴァンカ・トランプ(Ivanka Trump)氏――。しかし彼女は今、ホワイトハウスに不和を生み、その評判にも陰りが出ている。
イヴァンカ大統領補佐官は、トランプ一族に落胆した米国民、特にトランプ政権のジェットコースターのような運営に落胆した民主党支持者らへの避雷針の役目を負い、かつては、トランプ氏の良心を引き出せる存在との期待も寄せられていた。
夫のジャレッド・クシュナー(Jared Kushner)大統領上級顧問とともにホワイトハウスで働き、非の打ち所がないワーキングマザーとして活動するイヴァンカ氏は、幼児保育から気候変動までさまざまな議題について、父親に働きかけていくとしていた。
しかし今や、彼女はトランプ大統領の「共犯」の烙印を押されている。トランプ大統領は男女の賃金格差を埋める法律を撤廃し、イヴァンカ氏は父親の女性蔑視発言に対し強く反論することもしなかった。また大統領選中に、候補者であるトランプ氏が女性の権利についていつも考えていると説いて回ったことが、フェミニズムの乱用にあたるとして批判された。
これまでイヴァンカ氏は世界各国の指導者らと非公開の会談に臨んできた。韓国大統領との夕食会で北朝鮮の核問題をめぐる議論に参加したほか、主要20か国・地域(G20)首脳会議(サミット)でトランプ大統領の代理として短時間大統領の席に座ったことさえある。しかし米国の人々からは、外交経験不十分な人物がコネだけで重大な任務を与えられているとの厳しい声が上がった。
3月には、物議をかもした在イスラエル米大使館のエルサレムへの移転セレモニーに参加。同日にガザ地区との境界付近で、イスラエル軍によるパレスチナ人抗議者らへの発砲で数十人が死亡する事態となるなか、満面の笑みで開設を祝うスピーチを行うさまは激しく批判された。
さらに5月には、米国に不法入国する人々から子どもを引き離すことを国境警備官に認める「ゼロ・トレランス(容赦なし)」政策が発表された後に、息子を抱く写真をツイッターに投稿し、無神経だとのコメントが殺到している。
■「みんなイヴァンカが大好きだ」
トランプ大統領自身も、見目良くチャーミングなイヴァンカ氏が自身のイメージを和らげるのに役立つと認識している。実際、選挙戦中から彼女はその役割を果たしてきた。
去年の9月にも、トランプ氏は「みんなイヴァンカが大好きだ」と発言している。「みんなこう言う。『あの人(トランプ大統領)はそんなに悪いやつじゃないだろう。だってイヴァンカを見てみろ』とね」
この「ファースト・ドーター」が持つ権力について専門家らは、これまでに見たことないほど大きいと指摘する。
大統領一家に詳しい米アイオワ州立大学(Iowa State University)のステーシー・コーデリー(Stacy Cordery)歴史学教授はAFPの取材に対し、「イヴァンカ氏に対する批判の集中は、自らをトランプ政権の良心と位置づけたために起きた」と語る。
教授によると、大統領の子どもたちが目立たない方が、米国民は落ち着くのだという。
しかし、イヴァンカ大統領補佐官に関しては、「過去にないレベルで非常に目立つ存在で、それでいながらその役割が不明瞭」となっており、「これまでの米国の歴史と伝統に反している」と指摘した。
イヴァンカ氏はこれまで、自らのポジション──共和党支持か、民主党支持か──について明言を避けてきた。しかし、大統領補佐官というポジションに関しては、当初から疑問視する声が挙がっていた。
批判的な意見としては、イヴァンカ氏が公の場において大統領に反対の意思を表明する機会が少ないとの指摘が出ている。例えば、男女同一労働/同一賃金を強く訴え、「父とこの問題に取り組んでいく」との意思表明をしていたものの、大統領となった父親にこれを進言することはなかった。
ただ、全ての物議を醸す問題に静観の立場をとっていたわけではない。
8月、バージニア州シャーロッツビル(Charlottesville)で白人至上主義を掲げる団体と反対派が衝突して死者が出た事件で、大統領がネオナチを直接非難しなかった際には、イヴァンカ氏は「社会にはレイシズム(人種差別主義)の場所はない」とツイートし、公然と非難した。
そして、その数か月後、上院補欠選で、未成年に対するわいせつ行為に及んだ疑惑が浮上したロイ・ムーア(Roy Moore)候補をトランプ氏が支持した際にも、2人の関係にはひびが入った。
しかし多くの国民が憤慨したのは、イヴァンカ氏が米俳優のレオナルド・ディカプリオ(Leonardo DiCaprio)とアル・ゴア(Al Gore)元副大統領との会談をセッティングしたにもかかわらず、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定(Paris Agreement)」からトランプ大統領が離脱を発表するのを止められなかったことだった。
イヴァンカ氏自身も、自分が置かれている状況を理解している。
イヴァンカ氏は、9月の英紙フィナンシャル・タイムズ(Financial Times)とのインタビューに、「一部の人は私に非現実的な期待を抱いており、私の存在にはとんでもない重みがあり、米国民が選んだ大統領の信念、そして行動計画さえも変えられると思っている」と述べ、「しかし、そのようなことは起きない。私を批判する人たちにとっては、私が父をリベラルに転向させられなければ、私は失敗者なるようだ」と言葉をつづけた。
イヴァンカ氏が在イスラエルの米大使館の移設を祝ったあと、もう一人の著名な「ファースト・ドーター」であるチェルシー・クリントン(Chelsea Clinton)氏は、かつて友人関係にあったイヴァンカ氏に同情する気持ちが無いことを明らかにした。
チェルシー氏は英紙ガーディアン(Guardian)に対し、「彼女は立派な大人です。自分の意思で選択ができるはず」「私たちは、自分で選択したことに責任を持たないといけない」と語っている。(c)AFP/Michael Mathes
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