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平和賞候補は噴飯もの トランプが始める「もう1つの戦争」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/231162
2018年6月15日 日本経済一歩先の真相 日刊ゲンダイ
米国第一(C)ロイター
1つの戦争の危機は回避されたが、もう1つの戦争が始まろうとしている。
米国のトランプ大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の初会談は、大きな成果を上げた。金正恩委員長は「ここまでくるのは容易ではなかった」と語っていたが、確かに1年前には誰もがこの会談の成功を予想できなかった。
核・ミサイル開発を強行する金正恩委員長と、圧力強化のトランプ大統領の対立はエスカレート。互いに激しく罵り、何かあれば、核弾頭を撃ち込みかねない一触即発のチキンレースは戦争勃発を予感させた。
流れを変えたのは韓国の文在寅大統領の努力だ。米朝対話の好機をつくり出すと、トランプ大統領も乗った。紆余曲折を経たとはいえ、米朝両首脳が世界史に残る成果にたどり着いたのは喜ばしいことだ。隣国の朝鮮半島での戦争危機が排除されたのは、日本にとってもありがたい話である。
一方で、トランプ大統領は貿易戦争の火種をまき散らしている。中国や日本などを対象に鉄鋼・アルミの高関税を課す輸入制限措置の適用国をEU、カナダ、メキシコに拡大。EUとカナダは報復措置として対米貿易障壁の設置に言及している。
トランプ大統領が次々と打ち出す保護貿易主義策は、多くの先進国を巻き込んだ激しい貿易戦争へと発展しかねない。
先日のG7も「G6プラス1」と皮肉られるほど、トランプ大統領は孤立。メルケル独首相がトランプ大統領に詰め寄る写真が物議を醸した。トランプ大統領はG7を途中で切り上げ、ホスト国カナダのトルドー首相に「紳士じゃない」と捨てゼリフを吐き、米朝会談の舞台となったシンガポールへとサッサと飛び立っていった。
なぜ、トランプ大統領は金正恩委員長に対する親密さを、同盟国の首脳相手に見せないのか。トランプ大統領の横暴な保護主義策に様子見を決め込む世界のトップは安倍首相くらいのものだ。ペコペコ頭を下げていれば、何とかなるさと思っているのだろうが、甘い認識である。
何しろ、トランプ大統領は世界貿易の調停者として機能してきたWTOの脱退すらチラつかせているのだ。このままでは戦後、米国主導で進められた自由貿易が、トランプ大統領の手でひっくり返されてしまう。
トランプ大統領の腹の底には、やはり米国第一の考えしかない。貿易戦争の危機を迎えた今、朝鮮半島問題の平和的対処だけで、世界が安定するとは思えない。
米朝会談の功績のみで「トランプ大統領にノーベル平和賞を」との機運が一部で高まっているようだが、世界貿易の安定を崩しつつある人物に、その賞はふさわしくない。
高橋乗宣 エコノミスト
1940年広島生まれ。崇徳学園高から東京教育大(現・筑波大)に進学。1970年、同大大学院博士課程を修了。大学講師を経て、73年に三菱総合研究所に入社。主席研究員、参与、研究理事など景気予測チームの主査を長く務める。バブル崩壊後の長期デフレを的確に言い当てるなど、景気予測の実績は多数。三菱総研顧問となった2000年より明海大学大学院教授。01年から崇徳学園理事長。05年から10年まで相愛大学学長を務めた。
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— 一番町のボケ爺 (@Mo6gygy) 2018年6月15日
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- EU、アメリカの追加関税への対抗措置案を可決 / アメリカ大統領が中国製品への追加関税を承認(Parstoday) 絶(PC) 2018/6/15 19:50:55
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