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トランプ大統領 米朝首脳会談「6月12日に開かれない可能性」〜ムン大統領「絶対に逃してはいけない機会だ」/nhk
5月23日 2時12分米朝首脳会談
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180523/k10011448881000.html?utm_int=news-international_contents_list-items_008
アメリカのトランプ大統領は、韓国のムン・ジェイン(文在寅)大統領との会談で、米朝首脳会談について「6月12日には開かれない可能性がある」と延期の可能性に言及し、アメリカが一方的に核の放棄を迫るなら、会談の取りやめもあるとしている北朝鮮をけん制しました。
トランプ大統領は、22日、韓国のムン・ジェイン大統領とホワイトハウスで会談しました。
会談の冒頭、トランプ大統領は、史上初の米朝首脳会談について「われわれが求める特定の条件があり、それが実現しなければ、会談は行わない。6月12日には会談が開かれない可能性がある」と述べ、非核化などをめぐり、立場の隔たりが埋まらなければ会談の延期もありうるという考えを示しました。
北朝鮮側は先週、アメリカに対し、一方的に核の放棄だけを求めようとするなら首脳会談を取りやめる可能性を示唆しており、こうした動きをけん制する狙いがあります。
一方でトランプ大統領は「キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長の安全を保証する。彼の国はとても豊かになる。私は北朝鮮がこの機会を逃すべきではないと思っている」と述べ、体制の保証や経済的な見返りを示唆して、対話に応じるよう促しました。
また、トランプ大統領は北朝鮮との関係改善を進める中国について「少し失望している。なぜなら、キム委員長が習主席と2回目の会談をしてから、態度が少し変わったからだ。それが気に入らない」と述べ、不信感を示しました。
一方、韓国のムン大統領は「米朝首脳会談の成功や北の完全な非核化について、懐疑的な見方がアメリカに多いことをよく理解している。しかし、過去に失敗したので今回も失敗すると悲観すれば、歴史の発展はない。私は会談が予定どおりに開かれると確信している」と述べ、あくまで会談を開催すべきだと強調しました。
ムン大統領 トランプ大統領の指導力たたえる
ムン・ジェイン大統領は会談の冒頭、「『力による平和』というトランプ大統領の展望とリーダーシップのおかげで、史上初の米朝首脳会談が開かれることになり、朝鮮半島の完全な非核化と世界平和という夢に近づくことができるようになった」と述べ、トランプ大統領の指導力をたたえました。
そして、ムン大統領は「トランプ大統領は、過去、数十年間、誰もできなかった偉業を成し遂げると確信している。韓国と朝鮮半島の運命と未来にも非常に重要なことなので、私も最善を尽くして米朝首脳会談の成功を助け、いつまでもトランプ大統領と共に歩むことを約束する」と述べ、韓国政府として米朝首脳会談を全面的に支えていく姿勢を示しました。
ムン大統領「絶対に逃してはいけない機会だ」
韓国大統領府によりますと、米韓首脳会談に先立ち、ムン・ジェイン大統領は22日、アメリカのポンペイオ国務長官、安全保障政策を担当するボルトン大統領補佐官と50分間にわたって会談し、先の北朝鮮訪問の結果と、米朝首脳会談の準備状況について説明を受けたということです。
また、この中でムン大統領は、朝鮮半島の肯定的な状況の変化は、米韓両国にとって、朝鮮半島の歴史の進路を非核化と平和の定着の道に変えることができる前例が無い、絶対に逃してはいけない機会だと述べたということです。
そしてムン大統領は、多くの人が過去の北朝鮮との交渉で、だまされたとの懐疑的な見方をしているが、今回は史上初めて、「完全な非核化」を公言し、体制の安全と経済発展を希望する北朝鮮の最高指導者を相手にするという点で、以前の交渉とは次元が違うと強調したということです。
米ペンス副大統領「まだ望みを持っている」
米朝首脳会談についてアメリカのペンス副大統領は22日、FOXニュースのラジオ番組で「引き続き準備は進められている。われわれはまだ望みを持っている。トランプ大統領は北朝鮮のキム・ジョンウン朝鮮労働党委員長と会うため、来月12日にシンガポールに行くことにオープンであり続ける」と述べました。
一方で、「キム委員長がトランプ大統領をもてあそべると考えているなら大きな過ちになるだろう。検証可能で不可逆的な非核化に着手するまで、アメリカが譲歩することはない。われわれは譲歩する前に北朝鮮の核開発計画が後戻りしない段階に到達するのを確認する必要がある」と述べ、圧力を維持する考えを示して非核化に応じるよう迫りました。
そして、「すべての選択肢はテーブルの上に残してある。合意に至らないなら、リビア方式のように終わるだけだ」と述べ、北朝鮮が非核化に応じなければ、リビアのように体制は保証されず、軍事的な選択肢も排除しないとして、強くけん制しました。
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