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朝鮮半島が平和になっては困る勢力が米支配層の中に存在、話し合いのムードを壊しにかかっている
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2018.05.17 櫻井ジャーナル
朝鮮半島の雲行きが怪しくなり、6月12日にシンガポールで行われることが予定されているドナルド・トランプ米大統領と金正恩朝鮮労働党委員長との会談もどうなるかわからない。予測されたとおりの展開になっている。
韓国、中国、ロシアが東アジアの軍事的な緊張を緩和させ、地域の経済的な発展を願っていることは明確だが、それをアメリカが嫌い、日本がアメリカに追随していることも明らかだ。トランプ大統領自身がどのように考えているかは不明だが、アメリカの支配層は平和を望んでいない。
金正恩を中心とする朝鮮の支配層が願っているのは体制の護持。ソ連のミハイル・ゴルバチョフ大統領に見捨てられて以来、彼らはあらゆる手段を講じてその目的のために動いてきた。ソ連消滅の後、1990年代に統一協会から資金を受け取ったのもそのためだろう。アメリカに接近するのも核兵器やミサイルの開発をしていると宣伝するのもそのためだ。
トランプ政権の国家安全保障補佐官に就任したジョン・ボルトンは朝鮮半島の非核化について、リビア・モデルを主張した。核兵器開発を放棄させた上で軍事侵略するということだ。リビアのケースと同じと言うことは傭兵を送り込み、アメリカ配下の軍隊が空爆するということになる。5月11日から2週間の予定で実施される米韓軍事演習にはF22戦闘機やB52が参加、朝鮮に核兵器を放棄させて自分たちは核攻撃するという姿勢をみせている。
しかし、朝鮮には鉱物資源があるとはいうものの、アメリカが狙っている相手は中国。朝鮮半島を制圧、あるいは破壊したなら、次は中国の侵略。19世紀にイギリスは中国から略奪するためにアヘン戦争を引き起こしたが、その戦争にはアメリカ人も参加、その当時から米英の基本戦略は変化せず、その当時から日本は東アジア侵略の手先として動いているに見える。
中国でのアヘン取引で儲けた富豪のひとりがエール大学の秘密結社、スカル・アンド・ボーンズを作ったウィリアム・ラッセル。大英帝国が衰退した後、アメリカがその戦略を引き継いだ。
スカル・アンド・ボーンズの出身者としてジョージ・H・W・ブッシュとジョージ・W・ブッシュの親子は有名だ。ジョージ・H・W・ブッシュは1989年にアメリカ大統領となり、中国駐在大使としてジェームズ・リリーを引っ張ってきた。リリーは1951年にCIA入りしたとされているが、エール大学でリクルートされた可能性が高い。やはりエール大学でCIAにリクルートされているのがブッシュ・シニアだ。ちなみに、リリーの前の中国駐在大使もスカル・アンド・ボーンズ出身だ。
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