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ウソは、ワシントンが支配する為に選んだ道
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2018年4月 8日 マスコミに載らない海外記事
プーチン大統領は、ワシントンのウソにだまされるのだろうか?
2018年4月4日
Paul Craig Roberts
イギリス首相とイギリス外務大臣とイギリス国防大臣が、ウソを見破られるまで、一体どれだけ長く白々しいうそウソをつき続けられるのか私は見極めようとしていた。
欧米諸国政府やマスコミに、何らかの真実の尊重が存在しなければこそ、ウソつき連中は、通常可能な期間以上に長く逃げおおせるのだ。
イギリス外務大臣は、個人的にポートンダウン研究所の誰かから、スクリパリと娘の攻撃に使われたとされる神経ガスは“断固絶対”ロシア製だと聞いたと公に発言していた。現在、ポートンダウン研究所の最高責任者は、同研究所の科学者たちは、神経ガスがロシアのものであることを確認できていないと語っている。
ワールド・トレード・センターのビルが、いかにして倒壊されたかについて、ウソをつくよう、アメリカ政府が強制した米国標準技術局NISTと違い、イギリス政府は、ポートンダウンの科学者達に、ウソをつくよう、あるいは十分ウソをつくよう強制できなかった。その結果、イギリス政府は下記のようなソーシャル・メディア投稿を削除した。
“ポートンダウン国防科学技術研究所の世界トップレベルの専門家たちによる分析が、これはロシアで製造された軍用ノビチョク神経ガスであることを明らかにした。ポートンダウンは、化学兵器禁止機関OPCWの認可を受け、指定されている研究所だ。”
https://www.rt.com/uk/423162-russia-poison-government-twitter/
スクリパリ毒ガス攻撃が、アメリカとイギリス諜報機関の非合法活動部門による画策であることに疑いの余地はない。ジョージ・W・ブッシュが、9/11事件について、読み上げるべき台本を与えられていたのと同様、イギリス政府は“スクリパリ毒ガス攻撃”について読むべき台本を手渡されていたのだ。
ロシア政府が表明している結論はこうだ。
https://www.rt.com/uk/422911-uk-staged-skripal-poisoning-theory/
駐イギリス・ロシア大使はこう述べた。“この挑発は、イギリス諜報機関によって行われたのではないかという極めて重大な疑念をもっている。”実際、軍事的に取るに足りない国、イギリスが、ロシア自身の被害はゼロで、イギリスを数分で地球の表面から抹殺することができるロシアに、これだけ大それた挑発ができるはずがないのだ。イギリスは、ワシントンにいる連中のご主人の代理人として動いていたのだ。ロシア政府は確実にそれを知っている。“欧米同盟”においては、自立した政策を持つことを許されている国はアメリカしかないのだ。
我々の前にある疑問はこうだ。このあからさまな見え透いたロシア挑発核心は一体何だろう? アメリカ陰の政府は一体何を実現しようとしているのだろう。まさか核戦争で世界を破壊させるためのものではあるまいと、祈りたくもなる。
それでも戦争の可能性はある。戦争屋の代表ジョン・ボルトンを国家安全保障担当顧問に選び、戦争屋ポンペオを国務長官に任命し、CIAの秘密拷問監獄を運営していた女性を、CIA長官に任命して、トランプは、戦時内閣を組閣しているのではないかと、豊富なワシントン経験を持つパット・ブキャナンが主張するというより、問うた。もしこれが戦時内閣でないのなら、一体何が戦時内閣だろう? この内閣はヒトラー戦時内閣さえ穏健に思わせる。
イスラエルに成り代わってのオバマによるシリア侵略計画と、イスラエルに成り代わってのオバマのイラン爆撃を、ロシア政府が阻止して以来続いているロシアの悪者化は、欧米国民をロシアとの戦争に備えさせるための様相を呈している。ワシントンがイラク、リビア、アフガニスタンと、代理のサウジアラビアにより、イエメンを破壊し、“民主的反政府派”代理部隊によってシリアを破壊しようとする前に、ワシントンが後に破壊した指導者や国々を、ワシントンは悪魔化していたのだ。同じ手口で、ロシアが破壊対象に仕立て上げられつつあると、ロシアが思わないわけがあるだろうか?
今展開しているシナリオが、もしそういうものであれば、実に不気味だ。秘密兵器を間に合わせることができなかったヒトラーと違い、ロシアは既に保有している。ワシントンの傲慢さにおぼれている尊大で愚かな欧米は、もしロシア兵器が彼らに向かって、はなたれれば、何物も残らないほど大差をつけられている。
この疑問に対するもう一つのあり得る答えは、ワシントンが、ロシア政府内や実業界や金融界エリートの大西洋至上・統合主義者連中に呼びかけているということだ。プーチンをお払い箱にして、最高君主ワシントンを受け入れるまでは、お前たちは欧米には決して受け入れられないというのが、その趣旨だ。ロシア人エリートの中には、これを魅力的な誘いだと思うむきもある。これには、良い関係、つまり欧米首都への無料招待と有料講演を大切に思っているロシア科学アカデミー会員も含まれるだろうと私は思う。ワシントンは誰でも買収する。ロシア人学者も例外ではない。ロシア人学者の無料招待外国旅行が危うくなっており、ロシア企業の欧米持ち株会社やオリガルヒは、海外のロシア不動産共々、没収されかねず、ロシア政府幹部やエリートは、欧米旅行を禁止される危険があるということをワシントンは、はっきり伝えているのだ。
言い換えれば、ワシントンは、ロシアのエリートたちに、プーチンをお払い箱にしろ、さもなくば、お前たちをお払い箱にするぞと言っているのだ。
ロシア選手がぬれぎぬのドーピング非難ではめられ、オリンビック参加を禁じられたのと同様に、今や、ワシントンはロシアでのワールド・カップをキャンセルかボイコットするつもりに見える。
http://www.presstv.com/Detail/2018/04/01/557087/Russia-UK-nerve-agent-World-Cup-Zakharova
ワシントンは、オリッピックからのロシア選手排除と、ワールド・カップにおいてロシアが敗北する可能性の責任があるプーチンに対して、ロシア選手を利用しようとしているのだ。
トランプによる軍拡競争について話し合うためのワシントン訪問招待を、プーチン大統領はどう解釈すべきだろう?
プーチン大統領に対する私の助言は、この招待を受けないことだ。欧米マスコミによって既に仕立て上げられている様々なぬれぎぬのかどで逮捕されかねないプーチンが、ワシントンに身を置くのは余りに危険すぎる。彼はアメリカ選挙で不正を行った - 重大犯罪だ。彼はウクライナに侵略し、クリミアを奪い取った。戦争犯罪だ。彼はスクリパリと娘を毒ガス攻撃した - 殺人未遂だ。彼はシリアを侵略し、シリアに民主主義をもたらそうと努力している“民主的勢力”を打ち破った - 更なる戦争犯罪だ。彼はイラン核兵器計画を隠蔽した。
ワシントン政府の徹底的な無法さを考えれば、プーチンのように酷く悪魔化されている正気の人物が訪問などするわけがあろうか? ワシントンは、アメリカ法すら尊重しない。拷問はアメリカでは犯罪で、国際法の下でも犯罪だ。ところがトランプ大統領は、アメリカ犯罪者で、国際戦犯をCIA長官に任命したのだ!!
いつであれ、万が一、トランプが陰の政府に対する支配を実現し、アメリカ大統領として、自主的に動けるようになったなら、その暁には、そうなった場合にのみ、二国が協力し互恵になる条件について話し合うためのモスクワ訪問を歓迎するとプーチンは、トランプに言うべきなのだ。切り札兵器を全て持っているプーチンが、あらゆる協定を破り、契約の紙片をロシア政府に投げつけてきた政府と何らかの軍縮協定を結ぶなど、とんでもないことだ。
もしプーチンが欧米の悪党連中に屈服すれば、ロシアは破壊されよう。
ワシントンは敵意をもち固く決心したロシアの敵だ。ロシアが、この結論を受け入れることができないことは、ロシアの存続にとって直接の脅威だ。
ロシア軍/安保界では、ロシアは今や、力の均衡を保持しており、何らかのワシントンの“ごひいき”をお願いする必要はないという認識がある。今日、ロシアのセルゲイ・ナルィシキン連邦対外情報庁長官は、実際には“影響力がかつては比類がなかったが、今や衰退しつつある”一極大国にしがみつこうとして、欧米はオーウェルの小説そのものになっていると語った。ワシントンの不当な尊大さは“聖書の話にある、若者ダビデに殺された、うぬぼれた怪力男ゴリアテに似ている。”とナルィシキン長官は述べた。
https://www.rt.com/news/423171-moscow-challenges-west-dominance/
ワシントンは、“威圧と恐喝にさえ基づく、アメリカを中心とする国際体制を、自発的服従という形で描こうと”しているとナルィシキン長官は述べた。 このようにして“アメリカは、残虐なアメリカの支配を‘ユーロアトランティック”やら“国際的団結”に見せかけようとしているのだ。
ワシントンは、“人権と民主主義についての大ぶろしき”で、自らの犯罪を隠蔽しようとしているが、“生存権のような基本的権利が全く存在する余地のない残虐な混乱に陥れた。過去20年間にわたり、ヨーロッパ、中東と北アフリカで、何十万人[私の計算では数百万人]もの無辜の人々が、NATO侵略の犠牲者になっている”“主権国家への軍事介入”を行っているのだとナルィシキン長官は述べた。
もしプーチン大統領が、もう一度、ワシントンを信じるという過ちをおかせば、彼はロシアと一緒に世界も破壊することになる。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。
記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/04/04/lies-washingtons-chosen-path-dominance/
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