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ウソは戦争を招きかねない
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2018年3月20日 マスコミに載らない海外記事
2018年3月15日
Paul Craig Roberts
イギリスの公園のベンチに座っていた二人と、 一人のイギリス人警官を攻撃するために、ロシア政府が軍用神経ガスを使用したと判断するのに、アメリカ、イギリス、フランスとドイツの政府は、いかなる証拠も必要としていないことに留意願いたい。これは意味をなさない。ロシアには動機皆無だ。
http://www.informationclearinghouse.info/48963.htm
動機は欧米にある。継続中のロシア悪魔化における最新の画策だ。悪魔として描きだすのは、軍安保複合体の権限と利益にとって、またトランプ大統領が関係正常化するのを阻止する上で大きな後押しになるのだ。軍/安保複合体の予算と権限には強力な敵が必要で、ロシアは敵役を割り当てられており、割り当てられた役から逃れることは許されないのだ。
ロシアに対するぬれぎぬは、こうした非難をし、支持をしている欧米諸国の信頼を損なうものだ。どの非難にも、証拠があった試しがないのだ。お考え願いたい。マレーシア旅客機、クリミア、イギリス国内でのロシア人に対するポロニウム攻撃、ソ連帝国復活を目指すプーチンの意図とされるもの、ロシアゲートや、アメリカ大統領選挙での不正、選挙不正や干渉という他の非難。今のスクリパル毒ガス攻撃。非難は山のようにあるが何の証拠もない。最後には、無頓着な欧米の国民たちさえ、証拠皆無の非難を真実に変えることに疑念を持ち始めるだろう。
ずっと前に引退したイギリスの二重スパイをロシアが毒ガス攻撃したと、一片の証拠も無しに、欧米主要四カ国の政治首脳が揃って非難するのを見て、少数の独立した主権国家の指導者や国民は一体どう思うだろう? 中国はどう思うだろう? イランは? インドは? ロシアが、サダム・フセイン、カダフィ、アサド、イエメンがそうされたし、イランに対してされているのと同様、侵略するために、悪者として、はめられていると考え始めたことを我々は知っている。こうした全ての非難は外交で解決できる何らかの間違いではなく、それどころか、ロシアが軍事攻撃の対象としてまつりあげられていることに、ロシアもとうとう気付きつつあるのだ。
欧米がロシアに与えるこういう印象は、無謀で、無責任で、危険だ。スクリパル事件非難がウソであるのを理解しながら、私から見れば誤って、イギリスのメイ首相が、彼女のBrexitの困難さから注目をそらすため非難を画策したと主張している人々もいる。ロシア選挙を、プーチンに不利に変える取り組みだと誤って主張する人々もいる。スクリパルは、でっちあげの“スティール文書”に関与しており、イギリスであれ、アメリカであれ欧米諜報機関によって、沈黙させられたのだと結論付けた人々もいる。
Moon of Alabamaのような炯眼の観察者でさえ、これらの説明で混乱させられている。それでも私は彼の記事をお勧めする。
- http://www.informationclearinghouse.info/48966.htm -
フランス大統領、ドイツ首相とトランプ大統領が、イギリスのメイ首相の立証されていない非難を支持する前に書かれたのは明らかだ。アメリカの専門家もイギリスの専門家も、毒ガス攻撃事件とされるもので使用されたロシアの神経ガスとされたものが存在すると思っていないことを記事は示している。おそらく、これがイギリス政府がいかなる試験にも同意せず、証拠も提示できない理由だ。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。
記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/03/15/lies-can-lead-war/
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