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ゼロ回答は許されなくなったトランプの米国
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2018-03-07 天木直人のブログ
ここまでくればもはや「ゼロ回答」は許されない。
これは、きょうの各紙が書いている、森友文書書き換え疑惑に対する安倍自民党政権の対応のことだ。
しかし、「ゼロ回答」が許されないのは、安倍自民党政権の疑惑隠しだけではない。
トランプの米国は、もはや北朝鮮が切った満額回答に、ゼロ回答で応じるわけにはいかなくなったのだ。
それにしても、北朝鮮が韓国を通じて世界に示した回答は驚くほど前向きだ。
衝撃的ですらある。
核放棄以外はすべて応じている。
核実験、ミサイル実験の凍結に応じると言っている。
米韓軍事演習も受け入れると言っている。
いや、核兵器についても、「米国が北朝鮮の体制を認めるなら核を保有する必要はなくなる」とまで言っている。
これは事実上の核放棄宣言に等しい。
これを要するに、韓国を通じて金正恩の北朝鮮が世界に伝えた回答は、これまで米国や世界が北朝鮮に求めて来た要求に対する満額回答だ。
果たしてトランプの米国はこの、金正恩の北朝鮮が切ったカードにどう回答するのだろうか。
もし、米国が、検証可能で不可逆的な核放棄に応じるまで対話に応じないと繰り返すのなら、それはゼロ回答だ。
しかし、どの核保有国が、一旦保有した核兵器を無条件で放棄するだろうか。
イスラエルにしてもインド、パキスタンにしても、一旦核を手にした国が、それを手放すことなどあり得ない。
それを一番よく知っているのは米国であり、ロシア、中国といった核大国だ。
だからこそ核大国は、イスラエルやインド、パキスタンに核を放棄せよとは迫らない。
イランのような核保有疑惑国でさえ、検証可能で不可逆的な核疑惑の放棄には応じていない。
米国もそこまで厳しくイランに迫っていない。
トランプの米国には、北朝鮮だけに厳しくゼロ回答を迫り続ける事は許されない。
トランプは北朝鮮との対話に応じることになると思う(了)
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