http://www.asyura2.com/18/hasan130/msg/807.html
Tweet |
GPIFが過去最大のマイナス
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/53108894.html
2019年02月01日 在野のアナリスト
年金積立金管理運用独立法人(GPIF)が10-12月期で、14.8兆円の運用損となりました。見事に安倍政権で運用比率を変えて株式を増やしたツケで、過去最大のマイナスです。しかも国債は国内がわずかにプラス運用であるものの、長期金利もマイナスに突入しており、ここが限界でしょう。GPIFは2001年度以降の累積収益率は2.73%で、財政上必要な収益率は上回っているとしますが、10年もつづく好景気がここまではプラスに寄与しただけであり、今後先進国の中央銀行の金融緩和を大規模にはできない、という前提に立てば、運用はますます悪化するだけでしょう。しかしこれはGPIFに限った話ではなく、今後どの国も年金運用が企業収益のブレーキになりかねない、そんな噂すらささやかれます。 日本でも2001年から確定拠出年金の運用がはじまっており、圧倒的に企業が掛け金を払う企業型の運用が多い。加入者は運用について指示することができ、配分比率などを変えることもできますが、昨年末の急落で多くが損失をだしているでしょう。売却しない限り損失は確定しませんが、将来もらえる私的年金が減ったことに間違いない。労使の問題もあるので一概にはいえませんが、そうした損失を個人が負うのか? 企業サイドがある程度その損失を肩代わりするのか? によって後者なら業績の圧迫要因です。 昨日、野村が4-12月期の業績を発表し、1千億を超える赤字でした。のれん代が800億円以上ありますが、問題は200億円弱の個人営業やホールセール部門の赤字です。減益要因にはなっても、あまり赤字になることのない部門まで、赤字を計上している。昨年来、ここの業績は気になっていましたが、やはり赤くなった印象です。むしろこの程度の損失で済んで御の字、もしかしたらまだ膿が溜まっているかもしれません。問題は野村にしろ、確定拠出年金の運用委託先となっている場合、委託側の企業とどういう契約を結んでいるか? 元本割れをしない運用も選択できるようになっていますが、もし元本割れしてしまったら、委託した企業か、運用した側が補填しないといけません。これだけ相場が急変動してしまうと、元本割れを起こしている可能性もあり、そうしたものが影響したということも考えられるのです。 日経がこの前、中国がリーマンショック前にうった景気刺激策より、今回はまだ対策費用が少ないので、追加で刺激策を打つ可能性と報じていました。しかし以前と比べ、中国の国家債務が急拡大しており、そんな余裕があるかは微妙です。また米企業の10-12月期の業績は、思っていたほど悪くないとして小康状態にあります。ただ消費は遅効性があり、また年末商戦は蓄えで何とかなった部分も大きい。10-12月期の急落による影響はこれからうけるでしょう。気になるのは、中国から米不動産市場に流れる資金が急減という話もでており、もしそれが不動産価格の下落を招くと、米国経済とて斜陽に入ることは間違いありません。 中国はこれまで社会主義体制の下、年金などは手厚い面があった。ただ急速にすすむ少子高齢化と、成長の減速、後退まですすむと、一気に年金財政も悪化することになります。米国とて401kの運用に失敗した人が増えれば、社会不安すら招くかもしれません。世界全体が低成長に陥ると、世界中で年金トラブルにより国家が傾くことすら考えられるのです。GPIFとてその懸念から逃れることはできません。昨年の急落が第一幕で、今後二幕、三幕とつづいていくのか。それはこれからの各国政府の動きと密接でもあるのでしょう。とりあえず、米中協議はまだまだ時間がかかりそうな印象です。次にリーマンショック級のことが起こったら、今の世界に耐性は低い。そのときは年金などふっとぶことも覚悟しておいた方がよいのかもしれません。日本もすでに金融機関がガタガタ、野村まで大赤字となる現状では、ショックについてもある程度は頭に入れておいた方がよく、そのときはGPIFが元本維持不能(GanPonIjiFuno)の頭文字にみえてくるのかもしれませんね。 |
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民130掲示板 次へ 前へ
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民130掲示板 次へ 前へ
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/
since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。