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貯金ゼロで80代両親と同居、「55歳独身女性」の老後が危うい理由
https://diamond.jp/articles/-/191333
2019.1.20 深野康彦:ファイナンシャルプランナー ダイヤモンド・オンライン
80代の両親と同居、住宅ローンあり 55歳独身で老後の生活は大丈夫か
高齢の親の年金は、いつまでもあてにすることはできません Photo:PIXTA
親が高齢になると不安に思うのが、親の介護や自分の老後資金です。親が亡くなれば、親の年金収入がなくなりますし、自分自身も役職定年や定年を迎えると収入が大きく減少する方が少なくありません。
今回ご相談をいただいたのは、80代の両親と同居する55歳の独身女性。現在の勤務先からの給与だけではこれからの生活が厳しくなるとの見通しから、将来へ向けてどう資産形成をしたらいいのか、というご相談です。
80代の両親と同居、住宅ローンあり
55歳独身で老後の生活は大丈夫か
【相談内容】
<相談者の家族構成と年齢>
Aさん(ご本人・娘)55歳
父(86歳)
母(80歳)
<世帯収入>
父 年金 2ヵ月に1回 32万円
母 年金 2ヵ月に1回 14万円
Aさん 月収 手取り 23万円
<月間支出>
住宅ローン 16万円 (Aさんが支払い)
通信費 3人で4万円前後( Aさん1万7000円、母1万7000円支払い)
食費 12万円+ 外食(Aさん8000円/週)×4週=3万2000円)
ライフライン(電気1万5000円、ガス4000円 、水道4000円)
<貯蓄>
ゼロ
<投資額>
自社株 2万円
<お悩み>
これから、現在から未来に向けて、どうしたら良いのか?給与だけでは、生活が難しくなる。副業をする事も考えたが、その場合には、どのくらいの予想収益が必要か判らない。いくら不足となるか、その手立てをご教授下さい。よろしくお願い申し上げます。
現状は、私の手元には、毎月1、2万円がフリーとして残るはずだが、風邪を引くと3〜4000円がなくなる。 住宅ローンは75歳まで続くが、会社は60歳定年である(65歳までは、人事考課が高い人だけ)。55歳から、年収として50万円前後下がっていくので、上がる事はない。(原文ママ)
毎月6.5〜7.5万円の使途不明金
最低月5万円は貯蓄、医療保障も
今回、Aさんからいただいたご相談メールには、将来、Aさんが受け取ることができる年金額が記載されていなかったため、推測を交えた回答になります。また、同居されているご両親から将来相続が発生した場合、遺産をどの程度受け取るのかも記載がなかったため、その部分も考慮せず回答していることをご了承ください。
ご両親の年金、相談者Aさんの収入を合わせると、現在、合計で月46万円の収入があることになります。月間の支出を合計すると37.5万円になることから、月間の収支は8.5万円の黒字(プラス)になっているはずです。
現状では、毎月1〜2万円が自由になるお金として残るはずと記載があるため、差額の6.5〜7.5万円が使途不明金、あるいは支出の記載漏れということになります。まずこの差額を洗い出し、その支出が本当に必要かどうかを吟味してください。差額の理由を見つける、今後の支出を見直すために「家計簿」をつけることをおすすめします。
仮に差額が無駄遣いであれば、将来の資金準備のために1日でも早く見直しが必要です。できれば全額貯蓄に回したいですが、難しいようであればまずは最低月5万円、年間60万円は貯蓄に回すようにしましょう。ボーナスの記載がありませんが、ボーナスの支給があれば半分は貯蓄に回したいところです。
現在の保有金融資産は、自社株の2万円のみ。大病やケガなどで入院となれば、医療費を捻出できないと考えられることから、1日でも早く貯蓄を作ることが先決になります。同時に、ある程度の貯蓄ができるまでのつなぎとして医療保障を確保しておきましょう。大病やケガに備えるという観点からで、保険料の安い「共済」で十分なはずです。
現在の家計はご両親の年金があるからこそ、収支がプラスを保っています。ご両親が元気なうちに家計を改善し、1日でも早く貯蓄を始め、かつ貯蓄額を少しでも増やせるように努力しましょう。
住宅ローンは75歳まで残る
年金受給後も仕事の継続が必須
酷なことを言うようですが、将来ご両親が亡くなられた場合、Aさんだけの収入で暮らしていくことになります。住宅ローンが月16万円あるため、残りの7万円で食費、通信費、水道光熱費など全ての基本生活費を賄っていかなければなりません。賄うことができれば、キャッシュフローを考慮すれば副業の必要なし、賄えなければ副業で収入を増やす、あるいは生活をダウンサイジングして収入で賄えるように家計を改善することになります。
ただし、住宅ローンが75歳まで残るのですから、収入減などのリスクを考えれば、Aさんは住宅ローンが完済するまで働く必要があります。Aさんが年金を受け取ることができるのは65歳から(繰り上げ支給をするなら60歳からも可能)。現在の収入から推測すると、年金の支給額は住宅ローンを払ってしまえば、ほとんど残らないと推測されます。
もし、多額の金融資産を保有しているならば、金融資産を取り崩して生活費を賄うこともできますが、現在貯蓄額はゼロ、これから貯蓄をしたとしてもリタイア後の生活資金を賄うことは到底できません。退職金を考慮したとしても、やはり住宅ローンの完済までは働かざるを得ないでしょう。
問題は60歳以降の仕事をどうするのか、です。「勤務先は60歳で定年、65歳までは人事考課高い人だけ」と記載がありましたが、現在は高年齢者雇用安定法の改正により、希望すれば誰もが65歳まで働けるようになりました。Aさんの場合、仮に65歳まで働いたとしても、60歳以降の再雇用では収入が減少することになるでしょう。
収入が減少しても、生活費を賄うことができるでしょうか。先に述べたように最低月5万円、年間60万円貯蓄できていれば、60歳の時に300万円の貯蓄が準備できていることになります。その貯蓄を取り崩せばある程度はカバーできるでしょうが、貯蓄の取り崩しはなるべく後送りにしたいもの。したがって、再雇用時に再度生活をダウンサイジングさせて、貯蓄を取り崩さなくてもよいように改善すべきでしょう。貯蓄額を考えれば、再雇用後も貯蓄ができるようにしたいものです。
再雇用となっても働けるのは65歳まで。66歳以降をどうするのかを考えなければなりません。公的年金と65歳時点の貯蓄である程度はカバーできなくもありませんが、年金で不足する部分を貯蓄の取り崩しで賄えば、早晩、貯蓄は底をつきます。貯蓄が底をついてから働く場合、年を重ねてからになりますから、66歳から継続して働くよりもより大変なはずです。体力的なことを考えれば、公的年金を受け取りながら66歳以降も生活費の不足分プラスアルファ位の収入を住宅ローンの完済までは確保しておく必要があると思われます。
副業は具体的に何を想定されているのか、ご相談内容からはわかりませんが、住宅ローンを75歳まで抱えていることから、副業よりも本業で75歳まで元気で働くことを優先した方がよい気がしてなりません。副業をされて健康を害してしまったら本末転倒だからです。ベースは健康に留意されて人的資本(働ける気力、体力等)をしっかり確保して75歳までしっかり働けるようにしておくことです。
万一、病気等で働けなくなった場合、傷病手当金を受け取ることができますが、住宅ローンを払ってしまうとほとんど残らないと考えられます。
現在は、ご両親と同居され、かつご両親はそれなりの公的年金を受給されていますが、ご両親の年齢を考えればいつまでもあてにするわけにはいきません。ご両親が亡くなり、年金収入が途絶えることを考えれば、1日も早くご相談者が家計を立て直して1人でも暮らせるようにすることが大切です。そのためにも、貯蓄ゼロから1日も早く脱却して、貯蓄体質の家計にして貯蓄の山を築きましょう。
なお、上記の回答では記載のない退職金は全く考慮していません。受け取る退職金にもよりますが、退職金を受け取ったとしても、残念ながら劇的に将来見通しが明るくなる(60歳以降働かなくても大丈夫)とは考えにくいと推測されます。
また、将来発生する相続においても、遺産の有無がわからないため一切考慮していません。そのために、酷な回答になってしまいましたが、ご両親が元気な今こそ、生活を見直すチャンスではないでしょうか。
(ファイナンシャルプランナー 深野康彦)
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— 雪那は刹那(♀) (@SetunaHearts) 2019年1月19日
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— 石田周二 (@iammrpostman) 2019年1月19日
→親の年金収入に頼って生活している人は少なくない。最悪は、親の介護の為に離職して親と同居しているケース。
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