http://www.asyura2.com/18/hasan130/msg/114.html
Tweet |
現金の呪い
http://blog.livedoor.jp/columnistseiji/archives/51760918.html
2018年12月13日 小笠原誠治の経済ニュースゼミ
「現金の呪い」とは、なんとおどろおどろしい言い方でしょう。 これ、ケネス・ロゴフが書いた本の題名です。 Hiroshiと名乗る人からコメントを頂きました。
私は、安倍憎しで頭ごなしに反対しているのではありません。 増税に伴うポイント還元が如何に愚かなものであるかを説いたに過ぎません。そして、ポイント還元に反対する理由も誰もが分かるように具体的に述べています。 ただ、安倍憎しというか、アベシンゾウが大嫌いなのはそのとおりです。 このような輩が総理の座に居座っていて、どうしてまともな日本になることができるでしょうか? まあ、それはそれとして… レスキャッシュ、つまり、現金の使用が少ない社会のことだと思うのですが、その利点を考えてみたらどうかと仰っています。 そこで先ず言いたいことは、私は、レスキャッシュの方向に進むこと自体に異を述べているのではないのです。現金はありがたいものですが、ときとして不便な時もある、と。 例えば、高額な買い物をするときに、現金で決済をするには手間がかかりすぎ、そして危険でもあることは周知のとおりです。 だから、私だってクレジットカードで買い物をすることもある訳です。 何故レスキャッシュ利点に気が付くべきだなんて、上から目線で仰るのでしょうか? それはHiroshiさんの誤解です。 で、その上での私の意見ですが、レスキャッシュに移行して今よりメリットになることが何かあるのかと私は言いたいのです。 ロゴフの本に書かれているレスキャッシュの利点とは、現金が狙われる犯罪が少なくなるとか、脱税が防止できるとかということに他、マイナス金利政策を実施しやすくなるというものですよね? これ以外に大きな利点があるというのであれば、教えてください。 確かに高額紙幣がなくなれば、高額紙幣の盗難事件はなくなるでしょう。盗む対象が存在しなくなるのですから、それは当然。 しかし、高額紙幣がなくなっても、例えば金(ゴールド)やダイヤモンドは残る。そうすると、金やダイヤモンドの窃盗がなくなることはありません。金やダイヤモンドの窃盗事件をなくすために、金やダイヤモンドをなくしてしまえ、或いは、金やダイヤモンドは全て国家が保有しろとでも主張する人がいたとしたら、それはおかしいでしょ? 話が逆さまです。 それに、現金がなくなることによって現金の窃盗は存在しえなくなりますが、保有するお金が例えば銀行のコンピュータ上の情報として管理されたものだけになったとしたら、そのコンピュータをハッキングすることで違った形での犯罪が生まれることになりますが、それをどう考えるのか? 私は、昨日の記事で、キャシュレスになると経済の発展にとって大いに貢献するようなことがあるのかと、書きました。 全くないとはいいませんが、その効果がそれほど大きいとは思われません。 もちろん、世の中の流れとしてはレスキャッシュの方向で進んでいることはよく理解できるところです。 それは、お金の誕生からこれまで歩んできた道のりを振り返ると分かることです。 最初は物々交換。そして、貝殻や金、銀、銅でできた貨幣が誕生する。 金貨には、それを鋳つぶしてもそれなりの価値があるからお金として通用した。 その次には紙幣が誕生した。しかし、紙幣が受け入れられたのは、紙幣がいつでも金や銀との交換が保証されていたからこそ。 でも、その後は、金や銀との交換が保証されない紙幣まで受け入れられることになった。 但し、金や銀との交換が保証されていない紙幣でも、その紙幣で金や銀を購入することができるから、紙幣としての価値が認められるのです。 そして、紙幣の後には、銀行に預けられたお金の残高の情報が紙幣と同等の役割を果たすようになった、と。 紙幣、キャッシュには利点もあれば欠点もある。それは先ほど述べたとおり。 だから、クレジットカードや口座間でのやり取りで決済をするようになることが起きる、と。 但し、キャッシュレス決済をどれだけ利用するかを決めるのは経済主体、つまり消費者や企業の自由。 何故そこに国が口を出す必要があるのでしょうか? 1万円札の存在が邪魔になって困るというようなことを言う国民がどれだけいるのか、と。 でしょう? だから、私は経済産業省がやろうとしていることに納得がいかないのです。 もちろん、マイナス金利政策を実施しやすくするためにとでも言うのであれば、それならそれで一応筋は通っているとは思いますが…そんなことを経済産業省が願っているとはとても思えません。 それからHiroshiさんは、中国では物乞い(私は乞食とは言いません)もQRコードを使っていると仰っていますが、それが進歩した社会の在り方なのでしょうか? 物乞いがQRコードを使っているのは、国民の殆どがスマートフォンで決済するキャッシュレス決済が中国で急に進んだために、小銭を持たない人々が増えた結果に過ぎません。小銭を持たない人から恵んでもらうにはどうしたらいいのか? だったら、物乞いもスマートフォンを保有し、そして、QRコードに書かれた口座に振り込んでもらおう、と。 そういうことでしょう? 乞食とか物乞いといっても、日本とは事情が違うのです。 組織的な物乞い、プロの物乞いが多いのです。だから、スマートフォンも保有している、と。 では、何故中国でスマートフォンによる決済が盛んになったのか? それは、偽札が多いからという事情が大きく影響しているように思えます。 お札に対する信頼度が低いために、お札に代わる決済手段を整える必要があった、と。 そして、それを中国という国家が後押しをしたということなのでしょう。 おまけとして… 中国ではインチキのQRコードを使用して、本来の振込先ではない口座に振り込ませるという犯罪が起きていると言います。 キャッシュレスにしたからと言っても、そうしたローテクの犯罪が起きるのです。 Hiroshiさんは、何故これほど経済産業省がキャシュレス化の促進に熱心なのかの理由について、どのように考えているのでしょう? もし、日本全体として、その方向が正しいのであれば、経済産業省だけでなく、財務省や日銀も熱心にならなければ話の辻褄が合いません。 中国でスマホの決済が普通になっているからと言って、何も日本がそれを真似する必要はないと思う方、クリックをお願い致します。 ↓↓↓ 人気blogランキングへ ※リンク省略 |
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民130掲示板 次へ 前へ
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民130掲示板 次へ 前へ
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/
since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。